VRで学ぶはんだ付け入門「NiceHANDA!!」公開

NiceHANDA!!公開

開催日:12月12日

NiceHANDA!!公開
誰でも遊べるの?
はい。NiceHANDA!!は2025年12月12日18:00にVRChatで一般公開されており、VRChatアカウントとヘッドセットがあれば誰でも体験可能。Meta Questなどのスタンドアロン機にも対応する軽量設計で、フレンドと一緒にスコアで競えます。
これって実際のはんだ付けの練習になる?
基本操作や危険箇所の感覚を学ぶには有効です。視覚的警告や村田製作所の図解と連携して正しいイメージを身につけられますが、力加減や実物の感触は実地実習で補う必要があります。

学校の工作室を模したVR空間で始める、はんだ付けの初歩

2025年12月12日18時、株式会社ナギサコネクトははんだ付け安全教育ワールド「NiceHANDA!!」をVRChat上で公開しました。本ワールドは、はんだ付け初心者でも楽しく、かつ安全に学べることを目的として開発された体験学習コンテンツです。空間の内装は学校の工作技術室をイメージし、教室のような雰囲気の中に2つの作業机が対面に並んでいます。

各作業机にははんだごてと電子基板がセットされ、実際の実習風景をそのままメタバースに再現したような設計です。操作手順はアイコン表示で順に示されるため、VRの利用が初めてのユーザーでも直感的に取り組めます。シンプルな導線と視覚的なお手本により、体験中に「何をすればよいか」が一目で分かる構成になっています。

安全教育を「教科書」から「VR体験」へアップデート ーはんだ付けを学べるVRChatワールド「NiceHANDA!!」を公開ー 画像 2

インタラクションとゲーム性の導入

はんだごてにはプラグが付属しており、グリップして電源タップに近づけると起動する仕組みです。起動時には先端が赤く光り、作業机上にゲーム開始用のパネルが表示されます。実際の道具感を残しつつ、VRならではの安全性と利便性を両立させる工夫がなされています。

はんだ付けの出来栄えに応じてスコアが算出され、ワールド後方のホワイトボード風のランキングに結果が表示されます。同じインスタンスにいるフレンドとスコアを競い合えるため、繰り返しプレイして技術を磨く動機づけが自然と生まれる設計です。

  • 教室風の空間構成と2台の作業机
  • アイコンによる手順表示で初学者にも分かりやすい操作導線
  • プラグ接続でのはんだごて起動、視覚的な挙動表現
  • スコア化・ランキング表示で上達の可視化
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「危険」を先に体感させる安全第一の設計

現実世界のはんだごては金属部分が非常に高温になり、持ち方を誤るとやけどを負う危険があります。NiceHANDA!!では、加熱した金属部分に触れるとプレイヤーの視界が赤く染まり、「ここは危険だ」と認識させる視覚的警告を行います。実際にやけどを負うことなく危険感覚を学べる点が、本ワールドの安全設計の核です。

同時に教室の壁面パネルには、村田製作所が公開している「電子工作のコツ/はんだ付け」(https://article.murata.com/ja-jp/article/soldering)をもとにした図解が掲示されています。これは許諾を得ての掲載であり、ワールド内でいつでも見返せる“お手本”として機能します。視覚教材と体験の組み合わせにより、正しいイメージを視覚的に確認しながら学習を進められます。

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安全機能と教材連携の具体的な仕組み

触れてはいけない部分に触れた際の視界変化や、作業ガイド表示などの安全機能は、初学者の誤操作を未然に減らすために設計されています。これにより、教員による口頭の注意だけでは伝わりにくい“感覚”の部分を補完します。

図解教材はワールド内で常時確認可能なため、プレイ中に良い例・悪い例を比較しながら練習できます。許諾済みの外部資料との連携により、現実の教材と整合した学習体験を提供します。

機能 内容
視覚的警告 加熱部に触れると視界が赤く変化し危険を認識させる
常設教材 村田製作所の「電子工作のコツ/はんだ付け」の図解を掲示(許諾済み)
操作ガイド アイコンによる手順表示で直感的に操作方法を提示
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制作背景と利用想定、公開スケジュール

本ワールドは静岡県工業高校校長会からの依頼を受けて制作されました。工業高校で行われる実習のなかでは、はんだ付けの作業に起因するやけどなどの事故や、白黒写真と文章のみの従来型教材では感覚的な部分が伝わりにくいといった課題がありました。NiceHANDA!!はこれらの課題を解決する目的で設計されています。

高校での実習利用を前提として、スタンドアロン型VRヘッドセット(Meta Questシリーズなど)でも動作するよう軽量設計が施されています。これにより教室や研修現場で導入しやすい点も意図されています。

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公開日程と活用予定

ワールドは2025年12月12日にVRChat上で一般公開され、誰でも訪れて体験できるようになっています。実地での活用としては、2025年12月20日に開催される「第2回 未来の科学技術者フェスティバル」の静岡県工業高校校長会ブースで実際に利用される予定です。

想定される活用シーンは以下の通りです。学内での事前安全教育や実習の予習、企業の新人研修や工場見学の一部コンテンツとしての活用、そして電子工作に興味がある一般ユーザーの体験の入口としての利用など、多様な場面が見込まれています。

  1. 学校・教育機関での事前実習・安全教育
  2. 企業の新人研修や工場見学コンテンツの一部
  3. 一般ユーザー向けのものづくり体験の導入
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制作体制と連絡先、企業情報

制作は株式会社ナギサコネクトによって行われ、ワールドのプロデューサーは代表取締役であるエンジンかずみ氏が務めています。同社はメタバース空間プロデュースやメタバース広告、法人向けVR活用支援を事業内容としており、今回のワールドは教育分野への適用を見据えた実装が行われました。

プロデューサーのコメントとしては、VRは危険を伴う作業でもケガをすることなく何度でも失敗しながら学べる点で実習や研修と相性が良いという考えが示されています。こうした技術を通じて教育現場や企業研修におけるVR導入のきっかけになることを目指すとの意向が述べられています。

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会社概要と問い合わせ先

以下に株式会社ナギサコネクトの基本情報と本件に関する問い合わせ先を記載します。実際の導入検討や取材、運用に関する問い合わせは広報窓口を通じて受け付けられます。

会社名
株式会社ナギサコネクト
所在地
東京都千代田区神田和泉町1-6-16 ヤマトビル405
代表者
代表取締役 丸山一沙
事業内容
メタバース空間プロデュース、メタバース広告、法人向けVR活用支援 ほか
公式サイト
https://nagisa-co.com
問い合わせ(広報)
Webフォーム: https://nagisa-co.com/contact
メール: contact@nagisa-co.com
項目 内容
ワールド名 NiceHANDA!!(はんだ付け安全教育ワールド)
公開日時 2025年12月12日 18:00(VRChatにて一般公開)
実地活用予定 第2回 未来の科学技術者フェスティバル(静岡県工業高校校長会ブース) 2025年12月20日
開発依頼者 静岡県工業高校校長会
主な特徴 教室風のVR空間、視覚的な危険警告、図解教材の常設、スコア化による学習促進
対応機器 VRChat上で動作、スタンドアロン型ヘッドセット(Meta Questシリーズなど)に対応する軽量設計
教材連携 村田製作所「電子工作のコツ/はんだ付け」図解を許諾の上掲示(https://article.murata.com/ja-jp/article/soldering)
制作 株式会社ナギサコネクト(プロデューサー:エンジンかずみ、代表取締役:丸山一沙)
問い合わせ https://nagisa-co.com/contact / contact@nagisa-co.com

この記事では、はんだ付けの基本操作を仮想空間で体験することができる「NiceHANDA!!」の構成、目的、公開スケジュール、制作体制や問い合わせ先までを整理して伝えました。教室型の空間設計、視覚的な安全教育機能、既存教材との連携、そして学校や企業での活用想定といったポイントを確認することで、教育現場に導入する際の要点を把握できます。