リンクアンドモチベーション、FC今治へ出資し組織強化を支援

リンク社がFC今治へ出資

開催日:12月12日

リンク社がFC今治へ出資
今回の出資でFC今治はどう変わるの?
組織基盤と競技力の底上げが狙い。リンク社のモチベーションエンジニアリングを導入して人材育成や運営体制を強化し、短期はJ1昇格、長期は2030年の優勝争いを目指す。ただし出資額など金銭面は公表されていない。
リンク社って具体的にどんな支援をするの?
コンサルタントが組織運営に参画し、エンゲージメント診断、採用・育成や評価制度の設計、風土改革、ブランド戦略などを実務ベースで支援。詳細な施策は今後の協議で詰める予定だ。

リンクアンドモチベーションが今治.夢スポーツへ出資、FC今治の組織強化に着手

2025年12月12日12時05分、株式会社リンクアンドモチベーション(以下、リンク社)は、プロサッカーチーム「FC今治」を運営する株式会社今治.夢スポーツ(以下、今治.夢スポーツ)に対する出資および業務支援を行うことを決定したと発表しました。発表は両社の強みを組み合わせ、スポーツチーム運営における組織革新を目指す内容です。

この出資は単なる資本参加にとどまらず、リンク社が有する組織人事コンサルティングのノウハウ、基幹技術である「モチベーションエンジニアリング」を現場に導入し、FC今治の競技力・組織基盤・ブランド価値を高めることを目的としています。リンク社のコンサルタントが組織運営に参画し、中長期的な目標達成をサポートする体制が整備されます。

両社の事業背景と連携の狙い

リンク社は2000年創業以来、組織人事分野でのコンサルティングを展開し、採用・育成・制度設計・風土改革に関するワンストップのソリューションを提供してきました。独自の診断フレームを用いて従業員エンゲージメントを可視化し、組織変革を推進してきた点が特徴です。

スポーツ領域においても実績があり、2009年から2016年にかけてプロバスケットボールクラブ「宇都宮ブレックス(旧リンク栃木ブレックス)」を支援。2010年のJBL優勝など、競技面および観客動員面で成果を示した経験があります。これらの実績を踏まえ、スポーツチームに対する組織的アプローチの有効性を実証する狙いがあります。

今治.夢スポーツ(FC今治)の特徴

今治.夢スポーツはプロサッカークラブ「FC今治」の運営を中核に据え、指導ノウハウである「岡田メソッド」を活用したアカデミー運営、地域連携、グローバル展開、教育・次世代育成事業を推進しています。スポーツを起点に地域や社会に価値を還元する取り組みを重視してきました。

クラブ運営は地域コミュニティとの連携を基盤としており、クラブ育成から教育事業、文化施設運営まで幅広い事業を展開しています。公式サイトは次の通りです(https://www.fcimabari.com/)。

今回の連携で目指す具体的な狙い

プレスリリースに記載された目的は、リンク社の「モチベーションエンジニアリング」をスポーツチームの現場に適用し、その有効性を実証することです。組織運営の実務にリンク社のコンサルタントが参画することで、組織基盤の強化とブランド価値向上を図ります。

短期目標としてはFC今治の「J1昇格」を支援すること、そして中長期目標としては2030年にトップチームが常時J1で優勝争いをし、ACL優勝を狙うというビジョンの実現を掲げています。これらの目標達成に向け、組織づくり・人材育成・運営体制の整備を行います。

支援の内容と過去のスポーツ領域での実績

リンク社はスポーツ領域の支援実績を有しており、かつて支援した宇都宮ブレックスでは2010年のJBL優勝や高い観客動員の達成に寄与したとしています。今回の出資・支援においては、同社の強みを活かした以下の支援が想定されます。

プレスリリースで明示されている支援領域は、組織設計、従業員・選手のエンゲージメント診断、採用・育成施策の設計、制度設計、風土改革、ブランディング支援など多岐にわたります。具体的な施策実行は今後の協議により詳細化される見込みです。

  • 組織運営参画:リンク社のコンサルタントが今治.夢スポーツの組織運営に参画し、実務ベースでの支援を行う。
  • モチベーション診断:独自フレームによる診断で、組織・選手・スタッフの関与度を可視化する。
  • 人材施策の設計:採用・育成・評価制度など、クラブ運営に必要な制度設計を協働で進める。
  • ブランド価値向上:地域連携やグローバル展開における戦略支援を通じ、クラブの価値向上を目指す。

岡田武史代表のコメント

今治.夢スポーツ代表である岡田武史氏は、リンク社と創業期からの縁を述べたうえで、出資および株主参加を心強く受け止めているとコメントしています。岡田氏はリンク社の「揺るぎない熱意とエネルギー」に対する敬意を示しています。

岡田氏はさらに、リンク社のモチベーションエンジニアリングの知見を最大限に活かし、共に「J1昇格」という目標に挑戦すると述べています。発表文は協働による組織強化を前提とした明確な意志を示しています。

両社の概要と組織情報

プレスリリースでは両社の基本情報が明示されています。ここでは発表に含まれる内容を整理し、事業内容や所在地、代表者名などの主要情報を分かりやすくまとめます。

下記の

項目ではそれぞれの会社の主要情報を列挙します。会社概要は今後の連携を理解するうえで重要な基礎情報となります。

株式会社今治.夢スポーツ
代表取締役会長:岡田 武史
所在地:愛媛県今治市高橋ふれあいの丘1-3
創業:2002年
事業内容:スポーツクラブ・スポーツ施設・文化施設の運営、スポーツ指導ノウハウの販売、教育関連事業 等
公式URL: https://www.fcimabari.com/
株式会社リンクアンドモチベーション
代表取締役会長:小笹 芳央
資本金:13億8,061万円
証券コード:2170(東証プライム)
本社:東京都中央区銀座4-12-15 歌舞伎座タワー15階
創業:2000年4月
事業内容:組織開発Division(コンサル・クラウド・IR支援)、個人開発Division(キャリアスクール・学習塾)、マッチングDivision(ALT配置・人材紹介)、ベンチャー・インキュベーション 等

プレスリリースは、今回の出資が単なる資金提供ではなく、組織運営に対する実務的支援を伴うものである点を強調しています。具体的な出資比率や金額については公表されていません。

関連する実績の整理

リンク社が過去にスポーツクラブ運営で示した成果は、今回の連携の根拠となる要素です。宇都宮ブレックス支援期間中に得られた競技・運営面での成果が、今回の支援方針に影響を与えています。

発表文では、スポーツ領域に適用可能な組織変革手法の有効性を検証する意向が明記されています。

要点の整理(概要表)

以下の表は、本件発表の重要事項を一目で確認できるように整理したものです。出資の内容、目的、関係者の情報などを包括的にまとめています。

項目 内容
発表日 2025年12月12日 12時05分
出資者 株式会社リンクアンドモチベーション(出資及び業務支援)
受け手 株式会社今治.夢スポーツ(FC今治運営会社)
主な目的 モチベーションエンジニアリングをスポーツ現場に適用し、組織基盤の強化とブランド価値向上を図ること。短期はJ1昇格支援、2030年にはJ1常時優勝争いおよびACL優勝を目標。
支援内容(概要) 組織運営参画、エンゲージメント診断、採用育成制度設計、風土改革、ブランド戦略等の業務支援
今治.夢スポーツ代表 岡田 武史(代表取締役会長)
リンク社 代表 小笹 芳央(代表取締役会長)
リンク社 主なデータ 資本金:13億8,061万円、証券コード:2170(東証プライム)、本社:東京都中央区銀座4-12-15 歌舞伎座タワー15階、創業:2000年4月

この記事では発表されたすべての情報を整理して伝えました。出資の決定、両社の役割と目的、提供される支援領域、関係者のコメントや会社概要までを網羅的に記載しています。今後の具体的な施策や実行計画は両社の協議により明らかにされる見込みです。