12/17展示|φ6/φ8対応 高精度露光装置 UX-45114SC

UX-45114SC展示会

開催期間:12月17日〜12月19日

UX-45114SC展示会
受注はいつから始まるの?
受注は2026年Q1から開始予定で、出荷時期や納期は個別対応となります。先行して本製品は12月17日〜19日のSEMICON Japan 2025でパネル展示され、実機外観や仕様の説明が行われます。
従来機と比べて何が変わったの?
φ6/φ8インチ対応により大口径ウェハへ対応、解像力L/S=2.8μmや重ね合わせ精度を向上。120WPHの高生産性・マスクダメージレス設計・水銀レスのLED光源対応も特徴です。

UX-4シリーズの新機種「UX-45114SC」――大口径化と高精度を両立した一括投影露光装置

ウシオ電機株式会社は、ウェハ向け一括投影露光装置UX-4シリーズの新製品として、φ6/φ8インチに対応し、解像力と重ね合わせ精度を高めた「UX-45114SC」の受注を2026年Q1から開始すると発表しました。発表は2025年12月12日13時01分付のリリースによるものです。

UX-45114SCは、従来のUX-4シリーズが持つ導入実績や高生産性の特長を受け継ぎつつ、独自の光学設計と特殊光学顕微鏡の採用により、より大型化したウェハや高精細のレイヤーに対しても高スループットを維持しながら解像力と重ね合わせ精度を向上させることを目的に開発されました。対象分野としてはパワー半導体、MEMSセンサ、通信・光電融合関連(光半導体)などが挙げられています。

ウェハ向け一括投影露光装置UX-4シリーズの新製品 「UX-45114SC」を受注開始 画像 2

技術的なポイントと主な特長

UX-45114SCの技術的な要点は、φ6/φ8インチ対応解像力L/S=2.8μm、および重ね合わせ精度の改善にあります。これらは、ウェハの大口径化と微細化が進む市場ニーズに合わせて設計されています。光学系はウシオ独自の設計をベースにしており、従来とは異なる特殊光学顕微鏡を採用しています。

また、露光工程での実用性を高める仕様も揃えており、マスクに対するダメージを抑える「マスクダメージレス」設計や、高生産性の120 WPHを実現する能力、そして水銀を用いないLED光源対応など、装置の運用性、環境性、生産性を同時に追求しています。

ウェハ向け一括投影露光装置UX-4シリーズの新製品 「UX-45114SC」を受注開始 画像 3

主な特長の詳細

以下は発表資料に示されたUX-45114SCの主な特長です。各項目は、実際のプロセス要件に合わせて選択・運用が可能です。

  • 一括投影露光:マスクダメージレス、高生産性120WPH
  • 深い焦点深度:3D表面形状への露光、厚膜レジスト露光に対応
  • 自動化対応:インライン、オンライン、OHT・AGV対応
  • 解像力:L/S = 2.8μm
  • 重ね合わせ精度を改善(従来機比での向上を達成)
  • 水銀レス、LED光源対応

さらに、フィルタ選択により解像力と深さの組み合わせを選べる柔軟性が示されており、具体的には「解像力2.8μm、DOF±10μm」もしくは「解像力3μm、DOF±20μm」の組み合わせを選択可能とされています(仕様は予告なく変更される可能性があります)。

想定される適用分野と効果

UX-45114SCは、特にパワー半導体やMEMSセンサ、通信・光電融合関連の光半導体など、微細化と大口径化が進むデバイス群に対して高い適用性が期待されます。これらの分野では、ウェハの大型化(φ6/φ8インチ)やレイヤーの高精度化が生産性向上に直結するため、装置側での解像力向上と重ね合わせ精度の改善は重要な要素です。

ウシオは、UX-4シリーズの長年の導入実績を背景に、UX-45114SCが次世代の電子デバイス生産における歩留まり改善と生産性の維持に寄与すると説明しています。具体的には、解像力と重ね合わせ精度の向上により高精細なパターン形成が可能になり、同時に高スループットを維持することで従来同等以上の生産性および高い歩留まりを実現するとしています。

適用分野ごとのポイント

パワー半導体
大電流処理や高耐圧化に伴うチップ大型化に対して、φ6/φ8インチ対応と高解像力が有効です。
MEMSセンサ
3D形状への露光が必要なケースがあり、深い焦点深度(DOF)と厚膜レジスト露光への対応がメリットとなります。
通信・光電融合(光半導体)
光学素子や高周波対応デバイスでの微細パターン形成において、重ね合わせ精度の改善が性能安定化に寄与します。

導入スケジュール、展示情報、会社情報

ウシオは本製品の受注開始を2026年Q1から開始するとしています。発表は2025年12月12日で、同年12月17日~19日に東京ビッグサイトで開催される「SEMICON Japan 2025(ブースNo. E4522)」でパネル展示を行う予定です。来場者は会場で製品の外観やシリーズラインアップのパネルを確認できます。

なお、発表資料には外観写真およびUX-4シリーズの製品ラインアップ表が用意されていることが記載されています。外観や仕様は予告なく変更される可能性がある旨も明記されています。

自動化・運用面の対応

UX-45114SCはインライン、オンライン環境での運用に対応し、OHT(Overhead Transport)やAGV(自動搬送車)にも対応可能とされています。これにより、既存の生産ラインへの組み込みや自動化投資との親和性が高く、量産ラインでの運用を想定した設計がなされています。

加えて、水銀を使用しないLED光源対応は環境対応やメンテナンス面での利点を提供します。フィルタ選択による解像力とDOFの可変性は、工程に合わせた柔軟な運用を可能にします。

ウシオ電機の概要(リリースより)

ウシオ電機株式会社は東京都に本社を置く企業で、代表取締役社長は朝日 崇文氏です(東証コード6925)。1964年の設立以来、紫外から可視、赤外域にわたるランプやレーザー、LEDなど各種光源およびそれらを組み込んだ光学・映像装置を製造販売しています。

事業領域は半導体、フラットパネルディスプレイ、電子部品製造などのエレクトロニクス分野、デジタルプロジェクタや照明などのビジュアルイメージング分野、近年は医療や環境などのライフサイエンス分野にも拡大しています。公式サイトはhttps://www.ushio.co.jpです。

要点整理

以下に本記事で紹介したUX-45114SCの主要事項を表形式で整理します。仕様やスケジュールなどはリリース記載の内容に基づいてまとめています。

項目 内容
製品名 UX-45114SC(UX-4シリーズ新機種)
発表日 2025年12月12日 13:01(プレスリリース)
受注開始 2026年Q1より
対応ウェハ径 φ6インチ / φ8インチ
解像力 L/S = 2.8μm(フィルタ選択で3μmも選択可)
深さ(DOF) 選択肢:DOF±10μm(2.8μm時)もしくはDOF±20μm(3μm時)
生産性 高生産性120 WPH(マスクダメージレス)
光源 水銀レス、LED光源対応
重ね合わせ精度 改善(従来機と比較した向上を実現)
自動化対応 インライン、オンライン、OHT・AGV対応
展示情報 SEMICON Japan 2025(東京ビッグサイト) 2025年12月17日〜19日、ブースNo. E4522(パネル展示)
備考 外観・仕様は予告なく変更する可能性あり。UX-4シリーズのラインアップ表と外観写真が提供される予定。

本記事はウシオ電機が公表したプレスリリースの内容を基に、製品の技術的特徴、適用分野、導入スケジュール、展示情報、会社概要までを整理してまとめたものです。製品仕様や展示の詳細は今後の公式発表や展示会での情報を参照してください。