4/10公開 シネマ歌舞伎『曽根崎心中』の鑑賞ガイド

上方歌舞伎の古典が映画館へ——公開日と背景

松竹株式会社は、シネマ歌舞伎の最新作として『曽根崎心中』を2026年4月10日（金）に全国公開すると発表した。発表は2025年12月17日10時24分に行われており、本作は上方歌舞伎の不朽の名作である近松門左衛門の傑作を、2009年の歌舞伎座公演の舞台映像を基にシネマ歌舞伎として再編集した作品である。

本作は、映画『国宝』でも重要なシーンを担ったことでも話題になった演目であり、劇中に描かれる人間の愛情と悲劇性がスクリーンへと移される。中心となる配役は、遊女・お初を人間国宝である四世・坂田藤十郎が、徳兵衛を上方歌舞伎の大名跡を継いだ長男・中村鴈治郎が務めている。舞台映像を通じて歌舞伎の所作や台詞回し、舞台美術を映画館という大画面で体感する形式がシネマ歌舞伎の特長である。

制作クレジットと上演履歴

原作は近松門左衛門が実際の事件を題材にして描いた作品であり、脚色・演出は宇野信夫が担当した。今回上映される映像は平成21年（2009年）4月歌舞伎座での上演の記録を基にしている。

出演には以下の俳優がクレジットされている。作品の著作権表記は©松竹株式会社である。

• 坂田 藤十郎
• 中村 鴈治郎
• 坂東 竹三郎
• 松本 錦吾
• 中村 亀鶴
• 中村 芝翫
• 片岡 我當

ポスターと予告編が伝える場面の意味

本作のポスター・チラシのメインビジュアルには、作品を象徴する名場面である「天満屋の場」が採用された。宣材ビジュアルでは、遊女お初が縁の下に潜む徳兵衛に対して足でそっと「死ぬ覚悟」を問いかける場面が描かれている。この構図は、今世で成就しない恋を嘆きながらも来世での成就を誓う二人の強い意志と悲劇的な美しさを際立たせる。

予告編については、冒頭にお初の台詞「死ぬる覚悟が聞きたい──」が配置されており、そこから二人が心中に至るに至った経緯や決意の過程があらすじに沿って展開される構成になっている。これにより観客は物語の要点と舞台上の緊張感を予告編で確認できるようになっている。

宣材展開のスケジュール

ポスター・チラシおよび予告編の公開スケジュールは下記のとおり。宣材は順次上映映画館ほかで展開される予定である。

宣材・予告展開開始日

2026年1月2日（金）より順次、上映映画館ほかで展開

ポスターやチラシは作品の重要な場面を切り取ることで、舞台の表現を映画館に持ち込む意図が明確に表現されている。宣材における場面選定と台詞の提示は、物語の根幹にある「死と愛」のテーマを強く示すものとなっている。

ムビチケ販売・上映料金・発売スケジュールの詳細

本作の特別鑑賞ムビチケカード（前売券）は、税込2,200円で数量限定販売が決定している。ムビチケは当日一般料金よりも割安に鑑賞できる特別鑑賞券として位置付けられている。販売は上映映画館や主な歌舞伎座等の劇場、及び通販サイトで取り扱われる。

販売開始日と販売場所は次のとおりで、販売期間は4月9日（木）まで。各場所の発売開始日は異なるため注意が必要である。

販売価格：2,200円（税込）。販売期間は2026年4月9日（木）まで。販売場所には上映映画館のほか、歌舞伎座、新橋演舞場、南座、大阪松竹座、並びにメイジャーやMOVIE WALKER STOREの通販が含まれる。

合わせて、劇場での当日料金は一般2,500円、学生・小児1,500円（税込）と発表されている。ムビチケを購入することで通常の当日料金より安価に鑑賞できる設定となっている。

あらすじと作品詳細、関連情報の整理

あらすじは、相思相愛の遊女・お初と商人・徳兵衛の恋愛が中心となる。徳兵衛は友人の裏切りにより伯父に返すはずだった金をだまし取られ、名誉を傷つけられて絶望する。徳兵衛を信じるお初は、縁の下に潜む徳兵衛に「命をかけて潔白を証明する」覚悟を問う場面を経て、二人は来世で添い遂げるために夜陰にまぎれて曽根崎の森へ向かう、という筋立てである。

本作の脚色・演出は宇野信夫、原作は近松門左衛門であり、平成21年4月歌舞伎座公演の舞台映像が基になっている。作品の正式タイトルは「シネマ歌舞伎 『曽根崎心中』」で、コピーライト表記は©松竹株式会社である。

作品詳細一覧

• 公開日：2026年4月10日（金）全国公開
• 料金（劇場）：一般2,500円、学生・小児1,500円（税込）
• 脚本・原作：近松門左衛門（原作）、宇野信夫（脚色・演出）
• 出演：坂田 藤十郎、中村 鴈治郎、坂東 竹三郎、松本 錦吾、中村 亀鶴、中村 芝翫、片岡 我當
• 公演記録：平成21年4月歌舞伎座公演
• 宣材公開開始：2026年1月2日（金）より順次
• ムビチケ販売価格：2,200円（税込）
• ムビチケ販売期間：〜2026年4月9日（木）まで
• 関連リンク：松竹 シネマ歌舞伎 ニュースページ

作品は舞台を忠実に記録した映像を通じ、歌舞伎の所作や台本に込められた情感を劇場で映像として深く味わえる構成になっている。ポスターや予告編、ムビチケのスケジュールと購入方法が明示されているため、鑑賞を検討する際の実務的な情報も整理されている。

この記事では、シネマ歌舞伎『曽根崎心中』の公開情報、宣材と予告編の内容、ムビチケの販売スケジュールと価格、作品のあらすじおよびクレジット表記を整理した。観賞を検討する際に必要な日付や価格、購入窓口といった実務的な情報を網羅しているため、事前の情報把握に活用できる。