2026年1月受注開始 自宅で運用できる新セキュアブース
ベストカレンダー編集部
2025年12月18日 09:46
セキュアブース提供開始
開催日:1月1日
自宅やサテライト拠点を本社サーバ室と同等に位置づける試み──提携と提供開始の概要
2025年12月18日08時10分、株式会社ユニファ・テック(本社:千葉県市川市、代表取締役CEO兼CTO:神﨑康治)は、暗号資産セキュリティ「TRUSTAUTHY」を提供するVlightup株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:皆本祥男)と戦略的業務提携を締結したと発表しました。本提携により、ユニファ・テックの工事不要・高セキュリティワークブース「セキュアブース」と、Vlightupの衛星測位認証・暗号資産セキュリティ技術を統合した「エンタープライズウォレット・セキュアブース」の提供を開始します。
この提案は、暗号資産やステーブルコイン領域における運用の分散化と統制の両立を目指すものであり、役員自宅やサテライトオフィスを本社サーバ室と同等の運用拠点とみなせるようにすることを狙いとしています。ユニファ・テックはこれまでにも、工事不要で設置可能なセキュアブースや夜勤解消サービス「TELLAS」を通じて、24時間運用現場の働き方とセキュリティの両立を支援してきました。
背景には、2026年前後を見据えた制度面・監督面での要請の高まりがあります。暗号資産交換業者やステーブルコイン関連事業者に対しては、システムリスク管理の高度化、利用者資産保全やカストディの安全性向上、有事やサイバーインシデント発生時のBCP(事業継続計画)といった点で、運用の「分散」と「統制」を同時に達成することが求められています。
- 制度・監督の強化要請:システムリスク管理、内部統制の高度化
- 現場の課題:本社サーバ室に操作を限定する運用、深夜・休日の待機や緊急出社、人材確保の困難
- 狙い:物理的なセキュリティと位置情報連動の暗号技術を組み合わせ、リモートでの厳格な運用を可能にする
技術の組み合わせで実現する物理×サイバーの安全性
「エンタープライズウォレット・セキュアブース」は、ユニファ・テックのハードウェア的な防音・覗き見防止・入退室制御機能と、VlightupのTRUSTAUTHYに含まれる測位認証・分散署名技術を統合したソリューションです。個々の要素技術がどのように組み合わさり、どのような動作保証を実現するのかを整理します。
統合される主要要素は以下のとおりです。これらを組み合わせることで、物理的に特定の場所にあることの証明、かつブース内での本人確認が連動した運用を可能にします。
- ユニファ・テックのセキュアブース:防音、覗き見防止、入退室制御を備え、工事不要で設置可能な個人用または二人用ブース
- VlightupのTRUSTAUTHY:GeoAuth(衛星測位認証)とGeoMPC(位置情報と連動した分散型署名・カストディ技術)を含むWeb3セキュリティプラットフォーム
- AIエッジカメラ連動:ブース内のAI監視で「本人/単独」を確認できている間のみ、分散署名が有効化される設計
GeoAuth(衛星測位認証)の役割
GeoAuthは、準天頂衛星「みちびき」等の衛星測位情報を用いて、「このブースが許可された場所に確かに存在している」ことを暗号学的に証明します。場所の証明は、特定の地理的座標に対してのみ操作を許可するというガバナンスに直結します。
この仕組みにより、たとえば本社サーバ室からのみ操作可能とする従来の運用設計を、許可された自宅ブースやサテライト拠点でも同等に維持できるようになります。地理的な位置証明はログとして残り、監査や内部統制にも寄与します。
GeoMPC(位置連動型分散署名)とAIによる二重制御
GeoMPCは位置情報と連動した分散型署名の仕組みであり、複数の署名要素が位置情報とAIの確認に基づいて連動して初めて有効になります。ブース内のAIエッジカメラが「本人」「単独」を確認している間のみ、GeoMPCの署名プロセスが動作するよう設計されています。
この設計により、物理的にブース内に適切な権限者が存在しない限り、資産の移動が不可能となります。物理的環境・ヒューマンチェック・暗号技術が一体となったガードレールで、従来のリスクを低減します。
想定利用シーンとモデルケースによる効果試算
製品は暗号資産交換業者、ステーブルコイン発行者、資金移動業者、金融機関や事業会社の分散カストディ拠点など、多様な用途を想定しています。標準的な利用シーンは以下の通りです。
- 企業間決済プラットフォーム事業者の運用・監視拠点
- 暗号資産交換業者のコールドウォレット承認者用「自宅セキュリティルーム」
- 金融機関・事業会社の分散カストディ拠点
- 海外拠点向け標準セキュリティ環境のテンプレート
導入効果を示すために、ユニファ・テックがヒアリングに基づき作成したモデルケース試算を示します。前提条件と算出結果は以下のとおりです。
| 前提条件 | 内容 |
|---|---|
| 運用形態 | 24時間365日運用、一次対応者3名、本社サーバ室での操作を前提 |
| 夜間呼出頻度 | 夜間・休日の呼び出し月6回、1回あたりの出社・待機拘束2〜3時間 |
このモデルケースに基づく想定効果は次の通りです。
- 深夜帯の待機・出社削減により、運用要員の拘束時間を最大約45%削減
- インシデント発生から復旧着手までの時間を平均で60分 → 15分程度に短縮
- 夜間シフト手当やタクシー代等を含む関連コストを、年間で数百万円規模で削減できる可能性
なお、上記はモデルケースに基づく試算であり、実際の効果を保証するものではありません。運用体制、SLA、統制設計、インシデント頻度などの条件により変動する点は注意が必要です。
導入スケジュール、先着無料オファー、会社情報と問い合わせ先
ユニファ・テックは、本機能を搭載した「金融機関向けエンタープライズウォレット・セキュアブース」の受注を2026年1月より開始する予定です。これに先立ち、先着5社限定で無料の設計診断オファーを実施します。申込期限は2026年3月31日(火)までです。
無料オファーの内容と共通の支援メニューは以下のとおりです。
- 先着5社限定:無料「運用・統制 設計診断」
- 現行の運用ルール・社内規程に基づくウォレット運用・セキュリティ区画の棚卸しおよび簡易診断
- 夜間対応プロセスの可視化と見直しポイントのフィードバック
- 共通支援メニュー
- オンラインデモ(15分)
- 個別相談会(30分)
- 新規導入・更改検討のためのセキュリティ区画設計事前相談
- Vlightupと共同で、導入企業に対するサイバー保険料率の優遇措置について保険会社と協議中
対象は法人限定で、暗号資産交換業者、ステーブルコイン関連事業者、金融機関などを想定しています。申し込みや問い合わせは、ユニファ・テック広報担当(Email:pr@unifa-tech.co.jp)または同社のお問い合わせフォーム(https://www.unifa-tech.co.jp/#contact)を通じて行えます。
両社代表のコメント(原文引用)
株式会社ユニファ・テック 代表取締役CEO兼CTO 神﨑康治は次のように述べています。「暗号資産・ステーブルコインの世界では、セキュリティと働き方がトレードオフになりがちでした。本社サーバ室に人を縛りつけることで安全を担保するやり方には、限界があります。私たちはVlightup社と組むことで、“人を守りながら資産も守る”という当たり前を、この領域にも持ち込みたい。エンタープライズウォレット・セキュアブースが、暗号資産運用の新しい標準環境の一つになることを期待しています。」
Vlightup株式会社 代表取締役 皆本祥男のコメントは次のとおりです。「高度化するサイバー攻撃から資産を守るには、サイバー空間の対策だけでは不十分です。物理環境・人の行動と一体になったセキュリティが必要です。ユニファ・テック社のセキュアブースに当社のGeoAuthとGeoMPCを組み合わせることで、自宅からでも安全にウォレット運用ができる、これまでにないリモートワーク環境が完成しました。」
会社概要(報道資料記載分)
- 株式会社ユニファ・テック(UniFa-tech Inc.)
- 所在地:千葉県市川市八幡2-9-15 ブラッサムフォーラム市川
- 代表者:代表取締役CEO兼CTO 神﨑康治
- 事業内容:一人用・二人用セキュアブース、夜勤解消サービス「TELLAS」等による、24時間運用現場の働き方とセキュリティを両立するソリューションの開発・提供
- URL:https://www.unifa-tech.co.jp/
- Vlightup株式会社
- 所在地:東京都千代田区丸の内1-11-1 パシフィックセンチュリープレイス丸の内
- 代表者:代表取締役 皆本祥男
- 事業内容:衛星測位認証や分散型カストディ技術を用いたWeb3セキュリティプラットフォーム「TRUSTAUTHY」の開発・運営
- URL:https://trustauthy.jp/
問い合わせ先は、株式会社ユニファ・テック 広報担当(Email:pr@unifa-tech.co.jp)および同社お問い合わせフォーム(https://www.unifa-tech.co.jp/#contact)です。
この記事の要点を表形式で整理
以下に、本記事で取り上げた主要事項を整理して示します。導入検討や社内承認に向けた参照用として活用できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| リリース日 | 2025年12月18日 08:10 |
| 提供製品名 | エンタープライズウォレット・セキュアブース(ユニファ・テック × Vlightup) |
| 統合技術 | ユニファ・テックのセキュアブース、VlightupのTRUSTAUTHY(GeoAuth、GeoMPC)、AIエッジカメラ連動 |
| 主な機能 | 位置証明による場所依存運用、AIによる本人・単独確認、位置連動分散署名による資産保護 |
| 想定利用先 | 暗号資産交換業者、ステーブルコイン関連事業者、金融機関、企業間決済事業者など |
| モデルケース効果 | 運用要員拘束時間を最大約45%削減、復旧着手時間を平均60分→15分程度に短縮、年間数百万円規模のコスト削減の可能性(試算) |
| 提供開始予定 | 2026年1月(受注開始予定) |
| 無料オファー | 先着5社限定「運用・統制 設計診断」(申込期限:2026年3月31日)およびオンラインデモ・個別相談 |
| 問合せ先 | 株式会社ユニファ・テック 広報(Email:pr@unifa-tech.co.jp)、https://www.unifa-tech.co.jp/#contact |
発表資料に示された内容は、上記のとおり技術的・運用的な観点から詳細に説明されています。導入を検討する場合は、モデルケースの前提や自社の運用条件を照らし合わせたうえで、オンラインデモや個別相談を活用して具体的な設計診断を受けることが推奨されます。