丸ノ内線9駅を実測 楽天・UQの駅別通信事情を比較
ベストカレンダー編集部
2025年12月18日 13:38
丸ノ内線通信速度調査
開催日:12月8日
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丸ノ内線9駅で明らかになった「駅環境」が通信速度を左右する実像
通信インフラ事業と地域振興事業を手掛ける株式会社ALL CONNECTが運営する「オールコネクトマガジン」は、東京メトロ丸ノ内線の主要9駅を対象に、格安SIM(楽天モバイル・UQmobile)の通信速度実態調査を実施しました。計測は2025年12月8日(月)9時〜10時30分の間に各駅ホームで行われ、Speedtest by Ooklaを用いて下り(ダウンロード)・上り(アップロード)・Pingを測定しています。
本稿では、プレスリリースが示すすべての数値・観察結果を忠実に掲載します。結論として本調査は、地下鉄における通信品質は「どのSIMを使うか」よりも「どの駅で使うか」、すなわち駅環境が決定的に影響することを示しています。以降では計測の概要、駅別の具体値、速度差の要因と現地での解説、最後に要点を整理した表を提示します。
計測の概要(日時・対象・測定方法・使用端末)
調査は2025年12月8日(月)9時から10時30分に丸ノ内線の9駅で実施されました。対象プランはUQmobile(くりこしプランS(V)・通話パック)と楽天モバイル(Rakuten 最強プラン)で、測定アプリはSpeedtest by Ooklaです。
使用端末はUQmobileがGoogle Pixel 7、楽天モバイルがiPhone 15をそれぞれ使用しています。各駅ホームで複数回の測定を行い、下り速度・上り速度・Pingを取得して解析しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象路線・駅数 | 東京メトロ丸ノ内線・9駅 |
| 計測日時 | 2025年12月8日(月曜日) 9:00〜10:30 |
| 対象プラン | UQmobile:くりこしプランS(V)・通話パック、楽天モバイル:Rakuten 最強プラン |
| 測定方法 | 各駅ホームにてSpeedtest by Ooklaで測定 |
| 使用端末 | UQmobile:Google Pixel 7、楽天モバイル:iPhone 15 |
楽天モバイルとUQmobile、駅ごとの実測比較
下り(ダウンロード)速度の実測では、同一キャリア内でも極端な差が生じ、楽天モバイルでは同キャリア内で最大856倍の速度差が観測されました。一方、UQmobileは9駅すべてで52Mbps以上を維持し、比較的安定した傾向を示しています。
以下にプレスリリースに記載された各駅の下り速度を表形式で掲載します。本文中の記述と表の数値は原文のまま掲載しています(表記ゆれ等は原資料の表記に基づきます)。
| 駅名 | 楽天モバイル(下り) | UQmobile(下り) |
|---|---|---|
| 霞ヶ関 | 854.0Mbp | 135Mbps |
| 銀座 | 0.48Mbps | 62.4Mbps |
| 赤坂見附 | 51.4Mbps | 127Mbps |
| 池袋 | 39.2Mbps | 165Mbps |
| 東京 | 6.30Mbps | 184Mbps |
| 新宿 | 10.7Mbps | 52.1Mbps |
| 御茶ノ水 | 38.3Mbps | 294Mbps |
| 後楽園 | 411Mbps | 98.3Mbps |
| 大手町 | 23.8Mbps | 89.3Mbps |
上記の一覧から、楽天モバイルは後楽園で411Mbpsという最高値を示す一方で銀座で0.48Mbpsという最低値も記録し、駅間で極端なばらつきが確認できます。UQmobileは御茶ノ水で294Mbpsを記録したのが最高で、最低でも52.1Mbpsと全体的に安定しています。
プレスリリース本文では楽天モバイルの駅別ランキングとして「1位:後楽園 411Mbps、2位:霞ヶ関 54.0Mbps、3位:赤坂見附 51.4Mbps」といった記載も見られますが、上の表は原資料にある「霞ヶ関 854.0Mbp」表記をそのまま反映しています。原資料内に数値表記の不一致が含まれる点は留意されたいとの記載がありました。
各キャリアの最速・最低速ポイント(下り)
- 楽天モバイル:最速 後楽園 411Mbps、最低 銀座 0.48Mbps(最速と最低で約856倍の差)
- UQmobile:最速 御茶ノ水 294Mbps、最低 新宿 52.1Mbps(最速と最低で約5.6倍の差)
速度差を生んだ4つの要因と現地からの声
調査担当者は速度差の主な要因として、地下深度・駅構造・混雑度・基地局配置の4点を挙げています。これらの物理環境がSIM性能差以上に通信品質を左右するというのが本調査の核心的な結論です。
以下に各要因と現地の観察内容を整理します。具体例として後楽園・御茶ノ水・銀座・新宿などの観察を併記します。
- 地下深度・駅構造
- 高架駅や浅い地下は電波減衰が少なく高速になりやすい。後楽園は丸ノ内線で唯一の高架駅(地上2F)で電波が届きやすく、御茶ノ水はB1F+一部高架で電波良好と報告されています。一方、銀座はB2Fで3路線が交差する複雑構造のため電波到達性が悪いとされています。
- 混雑度
- 乗降人員の多い駅では帯域の分散により一人あたりの速度が低下する傾向が確認されました。池袋(1日平均518,135人)や大手町(334,541人)は混雑の影響で速度低下が顕著です。
- 基地局配置
- ホーム付近に基地局やアンテナが整備されている駅は速度が出やすい。後楽園ではイベント需要に合わせた基地局整備が進んでいる点が高速の要因として挙げられています。
- 駅舎の素材・老朽化
- コンクリートや金属で閉鎖的な構造、古い駅舎は電波を遮蔽しやすく、銀座駅(開業1938年)では電波環境改善が進んでいないことが通信品質に影響していると分析されています。
調査担当者のプロフィールとコメント
調査は株式会社Adeval 代表取締役・荒木孝博氏が担当しました。荒木氏は旅行業界・通信業界・デジタルマーケティング等での豊富な経験を持ち、今回の計測結果について次のように述べています(プレスリリースより要旨)。
荒木氏は「同一キャリア内で最大800倍超の速度差が発生した点が最も特徴的だった。深度・建材・ホーム構造・混雑密度といった物理環境が通信性能を支配している」と説明しています。また、Pingに関しては工学的な基準で30ms以下が快適、60ms超は遅延体感があるとし、UQmobileは全駅でほぼ基準内に収まった一方、楽天モバイルは銀座駅で72msを記録するなど一部で遅延が確認されたと報告しています。
荒木氏はさらに、楽天モバイルの700MHz帯(プラチナバンド)運用開始が地下深部での改善につながる可能性が高いと指摘しています。
まとめと主要数値の整理
本調査は、東京メトロ丸ノ内線9駅における楽天モバイルとUQmobileの速度実測から、駅環境が通信品質を大きく左右することを示しました。高架駅や浅い地下は電波が安定しやすく、高速を記録する傾向がある一方、深い地下や複雑な多層構造・高混雑の駅では速度が著しく低下する傾向が確認されました。
以下に本記事で提示した主要数値と調査要点を表で整理します。
| 項目 | 値・内容 |
|---|---|
| 発表者 | 株式会社ALL CONNECT(オールコネクトマガジン) プレスリリース 2025年12月18日 11:00 |
| 計測日時 | 2025年12月8日 9:00〜10:30 |
| 対象路線・駅数 | 東京メトロ丸ノ内線・9駅 |
| 測定アプリ | Speedtest by Ookla |
| 使用端末 | UQmobile:Google Pixel 7、楽天モバイル:iPhone 15 |
| 楽天モバイル(最大/最小) | 最大:後楽園 411Mbps、最小:銀座 0.48Mbps(記事内では同キャリア内で最大約856倍の差と記載) |
| UQmobile(最大/最小) | 最大:御茶ノ水 294Mbps、最小:新宿 52.1Mbps(全駅で52Mbps以上を維持) |
| 主要な速度差要因 | 地下深度・駅構造・混雑度・基地局配置 |
| Pingの傾向 | UQmobileは全駅で30〜41ms程度で安定、楽天モバイルは一部駅で60ms超(銀座72ms)を観測 |
| 今後の改善要因 | 楽天モバイルの700MHz帯運用開始で地下深部の到達性改善が期待される |
本稿ではプレスリリースに記載されたすべてのデータと解説を掲載しました。地下鉄利用時の通信の安定性を重視する場合は、日常的に利用する駅の電波状況や周波数帯の運用状況を確認することが有益です。