93歳・広岡達朗の栄光と落日を描く評伝、発売即重版へ
ベストカレンダー編集部
2025年12月19日 11:00
発売即重版キャンペーン
開催期間:12月19日〜12月23日
93歳の「広岡達朗」を描いた一冊──栄光と落日をたどるノンフィクション
株式会社文藝春秋は2025年12月19日06時30分付で、長谷川晶一氏によるノンフィクション『正しすぎた人 広岡達朗がスワローズで見た夢』の刊行と発売即重版を発表しました。本書は1978年にヤクルトスワローズを球団史上初の日本一へ導いた名将・広岡達朗の過去と現在を、3年にわたる取材で描き出したルポルタージュです。刊行日は2025年12月8日、判型は四六判並製、定価は2,090円(税込)、ISBNは978-4-16-392053-5です。
プレスリリースでは、本書がNumber Webでの連載『「広岡達朗」という仮面――1978年のスワローズ』を全面改稿し、大幅な書き下ろしを加えた書籍化であること、刊行当日に重版が決まったことが明記されています。記事内では「名将」と評された46歳当時の広岡と、93歳となった現在の広岡という対照的な時間軸を通して、彼のマネジメント術や人間像、老いと死をめぐる問題まで照射しています。
書籍で明かされる主題と問い
本書は、広岡がスワローズをいかにして弱小球団から“戦う集団”へと変え、日本一に到達したのかを丹念に追う一方で、翌年なぜチームが崩壊し彼が球団を去るに至ったのかという問いにも踏み込みます。著者は広岡の「正しさ」を軸に、周囲との軋轢や批判、そして現在ウェブ上で「老害」「炎上老人」と揶揄される言説の背景を探ります。
取材の過程で筆者自身が抱いた焦燥感や哀しみも記録され、単なる称賛や批判に終始しない複層的な人物像が提示されます。昭和の名将に関する評言や関係者の証言を重ね合わせ、読者は当時の現場と現在の視座を同時に把握する構成になっています。
登場人物と取材の厚み──豊富な関係者インタビュー
本書の特長の一つは、広岡本人のほか、当時のスワローズOBや対戦相手、家族ら多数へのインタビューを収録している点です。これにより、現場の具体的な描写と個々の証言が読み手に多面的な理解を与えます。
取材対象は幅広く、選手や関係者の証言を通じて1978年のスワローズの実像と、広岡という人物の内面を浮かび上がらせています。書籍の帯裏には昭和の野球人たちの広岡評が並ぶとの記述もあり、時代を超えた評伝的側面も備えています。
- 広岡達朗本人(93歳)へのロングインタビュー(3年にわたる取材を含む)
- スワローズOB:若松勉、松岡弘、大矢明彦、八重樫幸雄、杉浦享、伊勢孝夫、水谷新太郎 など
- 阪急OB(シリーズで対戦した相手):福本豊、山田久志
- 巨人関係者:王貞治(広岡の後輩にあたる)
- 家族:広岡の長女・祥子さん
取材手法と書き下ろしの意義
連載を全面改稿し大幅に書き下ろした点は、単なる再編集ではなく新たな解釈と取材の蓄積を提示することを意味します。筆者は生粋のスワローズファンであることを自認しつつ、綿密なリサーチと関係者の生の声を収集することで、従来の評伝にない角度から広岡を描いています。
取材過程で浮かび上がったのは、広岡が貫いた「正しさ」とそれが生む孤立、さらには老いの過程と周囲の評価の変化です。これらを現場証言と筆者の内省を交えて示した点が、本書の読ませどころになっています。
発売即重版を記念したXプレゼントキャンペーンの詳細
刊行日当日に重版が決定したことを受けて、Sports Graphic Number編集部の公式X(旧Twitter)アカウントを通じたプレゼントキャンペーンが実施されます。本キャンペーンは発売即重版を記念したもので、抽選で3名に著者・長谷川晶一氏のサイン入り単行本が贈られます。
応募期間、方法、当選発表などの条件はプレスリリースで明記されています。以下に該当の情報を整理します。
- プレゼント内容
- 著者サイン入り単行本『正しすぎた人』(抽選で3名)
- 開催期間
- 2025年12月19日~2025年12月23日23:59まで
- 応募方法
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- Xアカウント「Number編集部(@numberweb)https//x.com/numberweb」をフォローする
- キャンペーン告知投稿をリポストする
- 結果発表
- 2025年12月24日以降、当選者へのみDMにて通知
応募に際しては応募期間と方法を正確に確認する必要があります。発表は当選者へのDMで行われるため、フォロー解除やDM受信設定に注意する必要があると考えられます。
著者からのメッセージと書誌情報
著者の長谷川晶一氏は、本書の執筆動機を「90代を迎えた広岡達朗の今を描きたいという思い」だったと述べています。46歳で球団初の優勝・日本一へ導いた名将が90代となり、歯に衣着せぬ発言で炎上する現状を前に、話を聞くことから本書は始まったと説明しています。
長谷川氏は3年にわたる広岡本人へのロングインタビューや78年のスワローズナイン、家族の証言を組み合わせ、「46歳の広岡、93歳の広岡」を描く試みが刺激的だったことを綴っています。また、広岡のマネジメント術が半世紀を経た今も新鮮である一方、老いの現実が読者に「人が老いていくこと、そして死を迎えること」を意識させると記しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | 『正しすぎた人 広岡達朗がスワローズで見た夢』 |
| 著者 | 長谷川晶一(はせがわ・しょういち) |
| 発売日 | 2025年12月8日 |
| 刊行元 | 文藝春秋(株式会社文藝春秋) |
| 発売元発表日時 | 2025年12月19日 06:30(プレスリリース発表) |
| 判型・定価 | 四六判並製・2,090円(税込) |
| ISBN | 978-4-16-392053-5 |
| キャンペーン期間 | 2025年12月19日~12月23日23:59 |
| 賞品 | 著者サイン入り単行本(抽選で3名) |
| 応募方法 | ① Number編集部(@numberweb)をフォロー ② キャンペーン告知投稿をリポスト |
| 当選発表 | 2025年12月24日以降、当選者にDMで通知 |
| 関連リンク | https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163920535 |
本書は、戦術や勝敗だけで語られがちなプロスポーツ史の一節を、人物の生き様と老いの視点から再構成した成果といえます。刊行直後の重版決定は、著者の綿密な取材と書き下ろしによる評価の表れでもあります。書籍の詳細情報や購入については上記の書誌情報リンクを参照してください。
参考リンク: