キープ・スマイリング、付き添い家族へ1,565個を贈呈
ベストカレンダー編集部
2025年12月19日 12:40
家族向けクリスマス贈呈
開催日:12月19日
入院中の家族へ、1,565個の“ひと息”を届ける取り組み
認定NPO法人キープ・スマイリング(本部:東京都中央区、理事長:光原ゆき)は、2025年12月19日付の発表で、入院中の子どもに付き添う家族を対象としたクリスマスプレゼントを合計1,565個、全国43病院へ贈呈したことを公表しました。発表時間は2025年12月19日 10時00分です。
贈呈したプレゼントは、スキンケア用品やお菓子、癒しグッズなどを詰め合わせたもので、病室で長期間付き添う家族が「ひと息つける」ことを目的としています。病棟では子ども向けの支援が行われる一方で、付き添い家族への物的・心的支援が届きにくい現状があることを踏まえた取り組みです。
贈呈品の内容と配布先
プレゼントの主な中身はスキンケアアイテム、軽食やお菓子、癒しグッズなどで、11月に実施した「ひとりじゃないキャンペーン」で集めた全国からの手書きメッセージ200枚以上を、12月の「付き添い生活応援パック」に同封して配布しています。
配布先は全国の43病院で、詳細は発表資料に記載されています。病院単位での配布を通じて、クリスマスから年末年始にかけて病室で過ごす付き添い家族の負担軽減を目指しています。
受け取った家族の声
すでにプレゼントを受け取った付き添い家族からは、実際の体験に基づいた感想が複数寄せられています。これらの声は病室での短い安らぎや実用面での支援の重要性を示しています。
- 日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院:子供優先の入院生活の付添のなかいただきとても嬉しかった。食事からスキンケアまでお気遣いいただいた中身に温かい気持ちになった。
- 沖縄県立南部医療センター・こども医療センター:突然の入院で心身に余裕がないときに思わぬプレゼントが癒しになった。付添人へ気を遣ってくれる人がいることが心強かった。
- 香川大学医学部付属病院:クリスマス前に入院した4歳の娘の付き添いで不安がある中、付き添い保護者への配慮が嬉しかった。
- 京都府立医科大学:室内の乾燥対策としてのハンドクリームなど、母に対する気遣いがありがたかった。退院後に支援に関わりたいという声もあった。
これらの声は、付き添い家族が直面する「食べられない・眠れない・目が離せない」といった負担に対し、物的支援や心の支えが具体的な効果を持つことを示しています。
地域団体・企業との連携で拡がる物資支援の実例
キープ・スマイリングは、病院単体では確保が難しい物品を地域のライオンズクラブやロータリークラブ、企業と連携して提供する橋渡し役を担っています。寄贈の調整や配送、病院側との調整を行い、必要な物資を届ける仕組みを作っています。
この連携により、病院の現場で不足しがちな生活用品や備品の提供が現実化しています。以下に近年の具体的な寄贈事例を挙げます。
- 扇風機
- 東北大学病院へ扇風機15台を寄贈(東京赤坂ライオンズクラブ、仙台萩ライオンズクラブ)
- 電子レンジ
- 都立小児総合医療センターへ電子レンジ10台を寄贈(東京赤坂ライオンズクラブ)
- ネッククーラー
- ネッククーラー「U’cooL」を都立小児総合医療センター、東北大学病院へ計400個寄贈(株式会社医食同源ドットコム)
- 付き添いベッド用マットレス
- 付き添いベッド用マットレス20個寄贈(東京中央新ロータリークラブ)
これらの寄贈は物品を通じて付き添い環境の実務的改善につながるものであり、病院側の予算制約や人手不足といった課題の補完を目指しています。
連携調整の意義と課題
病院側では制度的・予算的な制約により、付き添い家族向けのケアに十分手が回らない実情があります。地域団体や企業の寄贈は、こうした空白を埋める役割を果たしますが、継続性やニーズの精査、配送や設置の負担など運用面での課題も存在します。
キープ・スマイリングは、単発の寄贈にとどまらず、病院側のニーズに応じた物資調達と継続的な連携体制の構築を進めています。
制度の周知不足と「付き添い情報ハブ」としての役割
背景には、付き添い家族が直面する課題を明らかにした調査結果が存在します。キープ・スマイリングが2022年に実施した「入院中の子どもに付き添う家族の生活実態調査2022」では、付き添い家族の日常的な負担の大きさが示され、これを受けて国も予算措置を進めています。
しかし、2023年度から子ども家庭庁による付き添い環境改善の予算が計上されているものの、現場では「制度の存在を知らない」「何を申請すればよいか分からない」「手続きに割ける人員がいない」といった理由で活用が進まない事例があると報告されています。
「付き添い情報ハブ」の具体的機能
キープ・スマイリングは、全国の病院からの相談を整理し、制度情報を分かりやすく伝えるとともに、他病院の活用事例を共有することで学び合いの機会を提供しています。これにより、好事例の水平展開や自治体・外部資源とのつながりづくりを進めます。
具体的な取り組みとしては、制度情報の整理、申請事例の収集と共有、学習会や説明会の実施、病院と地域資源とのマッチング支援などを行っています。これらにより、制度活用の後押しと病院内での実務負担軽減の支援を図っています。
また、11月に実施した「ひとりじゃないキャンペーン」で集まった200枚以上の手書きメッセージを、12月のパックに同封して配布することで、物的支援と心の支援を組み合わせる工夫も行われています。
支援対象病院一覧と問い合わせ先、要点の整理
今回のプレゼント送付先43病院は以下の通り発表されています。病院名はキープ・スマイリングの発表資料に基づきます。リストの確認や希望の問い合わせは、キープ・スマイリングの病院支援窓口(kmshp@momsmile.jp)まで連絡可能です。
- 愛育病院
- あいち小児保健医療総合センター
- 飯塚病院
- 磐田市立総合病院
- 大分こども病院
- 大阪急性期・総合医療センター
- 大阪大学医学部附属病院
- 沖縄県立南部医療センター・こども医療センター
- 香川大学医学部付属病院
- 京都府立医科大学附属病院
- 釧路赤十字病院
- 倉敷中央病院
- JCHO群馬中央病院
- 慶應義塾大学病院
- 県立広島病院
- 高知大学医学部附属病院
- さいたま市民医療センター
- 佐賀大学医学部附属病院
- 札幌北楡病院
- 市立札幌病院
- 総合病院聖隷浜松病院
- 聖路加国際病院
- 高山赤十字病院
- 土屋小児病院
- 天理よろづ相談所病院
- 東京科学大学病院
- 東京女子医科大学病院
- 東京女子医科大学附属八千代医療センター
- 東京都立小児総合医療センター
- 東邦大学医療センター大森病院
- 東北大学病院
- 獨協医科大学病院
- 鳥取県立中央病院
- 鳥取大学医学部附属病院
- 富山県立中央病院
- 成田赤十字病院
- 日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院
- 日本海総合病院
- 日本赤十字社医療センター
- 姫路赤十字病院
- 福岡市立こども病院
- 北海道大学病院
- 和歌山県立医科大学附属病院
問い合わせ先や団体の基本情報は以下の通りです。取材希望は団体のメディア連絡先から申し込むことができます。
- 団体名:認定NPO法人キープ・スマイリング
- 理事長:光原ゆき
- 所在地:東京都中央区(本発表の記載)
- 団体ウェブサイト:https://momsmile.jp
- 病院支援窓口:kmshp@momsmile.jp
- 広報お問い合わせ:pr@momsmile.jp
- 電話:03-6822-5371
- 取材申し込み:https://momsmile.jp/contact/media/
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2025年12月19日 10:00 |
| 発表団体 | 認定NPO法人キープ・スマイリング(理事長:光原ゆき) |
| 贈呈数 | 1,565個(家族向けクリスマスプレゼント) |
| 配布先病院数 | 43病院(全国) |
| 主な贈呈品 | スキンケア用品、お菓子、癒しグッズ、手書きメッセージ200枚以上同封 |
| 地域連携の実例 | 扇風機15台、電子レンジ10台、ネッククーラー400個、付き添い用マットレス20個等 |
| 関連調査 | 「入院中の子どもに付き添う家族の生活実態調査2022」および現在実施中の「入院中の子どもに付き添う家族の生活実態調査2025」(締切:2026/1/11) |
| 問い合わせ | kmshp@momsmile.jp(病院支援窓口)/pr@momsmile.jp(広報)/03-6822-5371 |
本稿では、キープ・スマイリングが発表した内容を整理して伝えました。プレゼントの配布や地域連携、制度周知支援といった多面的な取り組みが、病室で付き添う家族の物的・心的な負担の軽減を目指していることが示されています。各病院への詳細や寄贈についての問い合わせは、掲載した連絡先を利用して確認できます。