親の9割が保険の質問を歓迎 伝達は半数に留まる調査
ベストカレンダー編集部
2025年12月19日 13:32
親子の保険伝達調査
開催期間:11月4日〜11月5日
親は保険の質問を歓迎するが、実際には半数が詳細を伝えていない現実
株式会社モニクルフィナンシャルが運営する保険の比較・見積サービス『ほけんのコスパ』は、2025年11月4日から11月5日にかけて外部調査会社(クロス・マーケティング QiQUMO)を利用し、死亡保険に加入している子どもがいる60歳以上の男女500名を対象に「ご自身の保険とご家族への伝達に関するアンケート」を実施しました。本調査は、年末年始の帰省シーズンを前に親子間の保険に関するやり取りの実態を把握することを目的としています。
調査の結果、子どもから保険について聞かれたときに前向きに受け止める親が多い一方で、実際には保険の詳細を伝えていない人が約半数にのぼることが明らかになりました。以下に調査概要、主要な数値、背景となる意識、伝達されていない具体的な項目、そして伝え方の工夫や推奨ツールまで、調査結果の全容を整理して伝えます。
調査概要と実施体制
調査名:ご自身の保険とご家族への伝達に関するアンケート。調査主体は株式会社モニクルフィナンシャル。本調査の対象は死亡保険に加入している子どもがいる60歳以上の男女500名で、調査期間は2025年11月4日〜11月5日。調査方法はクロス・マーケティング QiQUMOを利用したインターネット調査です。
調査の目的は、親世代が子どもからの保険に関する質問にどう反応するか、また実際にどの程度の情報を子どもに伝えているかを把握し、帰省時期に向けたコミュニケーションのヒントを得ることにあります。調査結果は、モニクルフィナンシャルの保険情報サービス『ほけんのコスパ』の関連コンテンツとして公開されています。
回答の主な数値:9割が「歓迎」、しかし48.8%が「伝えていない」
「もし子どもから『保険どうなってるの?』と聞かれたらどう感じるか」という設問に対して、52.8%が「話す良いきっかけになるので、むしろ嬉しい」、39.2%が「きちんと話そうと思う」と回答し、合計で92.0%がポジティブに捉えていることが示されました。特に女性は6割以上が「嬉しい」と回答しており、親の側は子どもからの問いかけを待っている傾向が読み取れます。
一方で、実際に自分の保険の内容を子どもに伝えているかという問いには、詳細・概要を含めて「伝えていない(ほとんど+全く)」と回答した人が48.8%に達しました。聞かれれば話す気持ちはあるが、日常的には伝わっていないというギャップが存在します。
伝えない(伝わらない)理由の内訳
「伝えていない」理由としては、最も多かったのが「自分はまだ元気で、話すのは先のことだと思っているから」で21.3%。次いで「子どもが関心を持っていない(なさそう)だから」が18.9%、「自分のことは、まだ自分でしっかり管理したいから」が18.4%でした。これらの回答は、必ずしも『タブー視』ではなく、タイミングやきっかけの欠如、自己管理意識が影響していることを示しています。
また、子どもへ伝えるうえでの最大のデメリットとしては「自分の『老い』や『死』と向き合わなければならず、精神的につらい」が45.6%で最多、続いて「お金を当てにされる不安」が19.8%であり、「死」を直視する精神的負担が情報共有の大きな障壁になっている点が浮き彫りになりました。
伝わっていない具体項目と、手続き面の不備がもたらすリスク
親が「詳しく伝えている」「概要は伝えている」と感じていても、実際に手続きに必要な情報が子どもに伝わっていないケースが多く見られます。保険会社名や保険の種類は約7割が伝えていたのに対し、保険証券の保管場所を伝えているのは約5割、代理店の連絡先については2割台にとどまっていました。
手続きに必要な具体的情報が欠けていると、万が一の際に子どもが保険金請求や給付の手続きで困る可能性が高まり、親が懸念する「手続きの苦労」を解消できない恐れがあります。保険は加入しているだけでは保険金・給付金を受け取れず、請求手続きが必要であるため、事務的な情報共有は重要です。
どの情報がどの程度伝わっているか
- 保険会社名・保険の種類
- 約70%が伝達している
- 保険証券の保管場所
- 約50%が伝達している
- 代理店の連絡先
- 2割台に留まる
この偏りにより、現場で実際に手続きが必要になった際に探すべき書類や連絡先が分からず、時間や手間がかかることが想定されます。
会話を始めやすくする方法とツール:雑談の延長とエンディングノート
親世代が伝達しやすい方法としては、「改まって時間を設ける」(20.2%)よりも、「リビングで、夕食後のリラックスした雰囲気の中、雑談の延長で」(35.8%)が最多となりました。形式ばった場面よりも日常の会話の延長で切り出す方が心理的負担が小さく、話題化しやすいという実態です。
また、話しやすくするための具体的なツールとしては、「保険状況をまとめるノートや書式(エンディングノート)」が40.4%、「チェックリスト」が27.8%と回答され、事務的なフォーマットを用いることで「死」を想起させる重さを軽減し、情報共有を促進する効果が期待されます。
実務的な提案と活用例
- 雑談の延長で「最近の手続きで必要だったもの」を話題にし、保険証券の保管場所や連絡先を別途メモしておく。
- エンディングノートやチェックリストに「保険会社名」「保険の種類」「保険証券の保管場所」「代理店・保険会社の連絡先」を明記しておく。
- 伝達済みかどうかを家族で確認できるシンプルなチェックリストを作成し、定期的に見直す。
『ほけんのコスパ』担当者の指摘
本調査に関する『ほけんのコスパ』担当者のコメントでは、親世代の多くが子どもと保険の話をすることに対してポジティブでありながら、手続きに必要な情報が十分に伝わっていない可能性があることが指摘されています。保険金・給付金は請求をしなければ受け取れない点に注意が必要で、普段から保険証券の保管場所や手続き方法を共有しておくことが重要だと述べられています。
担当者はまた、ほけんのコスパがエンディングノートの書き方を解説するコラムを用意しており、年末の家族が集まるタイミングで雑談のきっかけ作りとして活用することを提案しています。なお、本調査に基づく関連コンテンツは『ほけんのコスパ』のサイトで公開されています。
調査結果のポイントと関連情報の整理
ここまでの内容を踏まえ、調査の主要なポイント、会社情報、関連リンク、引用時のクレジット表記などを整理して示します。情報を簡潔に把握できるよう表形式でまとめ、最後に短く総括します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査主体 | 株式会社モニクルフィナンシャル(保険比較・見積サービス『ほけんのコスパ』運営) |
| 調査名 | ご自身の保険とご家族への伝達に関するアンケート |
| 調査対象 | 死亡保険に加入している子どもがいる60歳以上の男女500名 |
| 調査期間 | 2025年11月4日〜2025年11月5日 |
| 調査方法 | クロス・マーケティング QiQUMOを利用した調査(インターネット調査) |
| 主要な調査結果(抜粋) |
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| 会社情報(抜粋) |
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| 関連URL |
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| 引用・転載時のクレジット表記 | 「親の生命保険に関する意識調査 – 親編(ほけんのコスパ調べ)」のクレジット表記と以下リンクの設定を指定: https://hokencospa.jp/feature-groups/survey/features/parent-insurance-part1 |
今回の調査は、親世代が子どもとの会話を歓迎する意向を示す一方で、手続きに必要な情報の伝達が不十分であるという課題を明示しています。雑談の延長で日常的に重要情報を共有することや、エンディングノートやチェックリストといったツールを用いることで、手続き面での負担軽減が期待されます。
年末年始の帰省を控え、家族が集まる機会を有効に活用して、保険証券の保管場所や保険会社・代理店の連絡先など、実務に直結する情報の確認・共有をしておくことが推奨されます。