銀歯を白くする保険適用治療の選択肢と特徴を徹底解説

銀歯を白くする保険適用治療の選択肢と特徴を徹底解説
銀歯を白くする治療って何?
銀歯を白くする治療は、保険適用の方法と自費治療の2種類があり、素材や費用に違いがあります。
保険適用の治療方法はどんなものがあるの?
保険適用の治療には、コンポジットレジン、硬質レジン前装冠、CAD/CAM冠があり、それぞれ特徴があります。

銀歯を白くする治療の選択肢とその特徴

銀歯を白くしたいと考える方は多いですが、その方法には保険適用の治療と自費治療の2つの選択肢があります。保険適用の治療は、費用を抑えつつも白い歯にすることが可能ですが、使用できる素材や適用範囲には制限があります。一方、自費治療はより自由な選択肢があるものの、費用が高くなる傾向があります。

ここでは、銀歯を白くするための治療方法やそれぞれの特徴について詳しく解説します。

保険適用の治療方法

保険適用の治療方法には、主に以下の3つの素材が使用されます。

  • コンポジットレジン
  • 硬質レジン前装冠
  • CAD/CAM冠

コンポジットレジンの特徴

コンポジットレジンは、セラミック粒子と合成樹脂を混ぜ合わせた白いプラスチック素材です。治療時に歯に直接詰めて固めるため、型取りが不要で、歯を削る量も最小限に抑えられます。また、金属を使用しないため、金属アレルギーの方にも適しています。

ただし、長期間使用すると変色することがあるため、注意が必要です。費用は3割負担の場合、1,000~2,000円程度です。

硬質レジン前装冠の特徴

硬質レジン前装冠は、金属のフレームに白いプラスチック樹脂を張り付けたもので、見た目は自然ですが、裏側が金属のため金属アレルギーの方には使用できません。保険適用は上下の前歯6本のみで、費用は約8,000円程度です。

CAD/CAM冠の特徴

CAD/CAM冠は、コンピュータを使用して歯型をスキャンし、ハイブリッドセラミックのブロックを削り出して作成します。2020年からは条件付きでほぼ全ての歯に保険適用が認められています。費用は約6,000円程度です。

自費治療の選択肢

自費治療では、主にセラミックを使用した治療が行われます。セラミックは、硬く透明感のある白さを持ち、年数が経過しても変色しにくいのが特徴です。

  • ジルコニア
  • オールセラミック
  • メタルボンド
  • e-max

ジルコニアの特徴

ジルコニアは非常に硬く、自然な見た目に仕上がりますが、硬すぎるため噛み合う天然歯を傷つけるリスクがあります。

オールセラミックの特徴

オールセラミックは全てがセラミックでできた素材で、非常に審美性が高いです。天然歯とよく馴染むため、仕上がりが自然です。

メタルボンドの特徴

メタルボンドは、金属のフレームにセラミックを焼き付けた被せ物です。耐久性と審美性を両立していますが、内側が金属のため、金属アレルギーのリスクがあります。

e-maxの特徴

e-maxは、ガラスセラミックを強化した素材で、透明度が高く、天然歯よりも美しく仕上がります。硬さが天然歯と同程度なので、噛み合う歯を傷つけるリスクも少ないです。

銀歯を白くするメリットとデメリット

銀歯を白くすることには、いくつかのメリットとデメリットがあります。これらを理解することで、より良い治療選択ができるでしょう。

メリット

  • 審美性の向上
  • 金属アレルギーの心配がない
  • 歯茎の黒ずみを予防できる

審美性の向上

銀歯を白くすることで、笑った時や会話中に見える銀歯がコンプレックスになっていた方にとっては、大きなメリットです。白い歯にすることで、清潔感や健康的な印象を持つことができ、コミュニケーションにもプラスの影響を与えます。

金属アレルギーの心配がない

銀歯の素材である金属は、アレルギー反応を引き起こす可能性があります。白い歯の素材の多くは金属を使用していないため、金属アレルギーや歯茎の変色を防げます。

歯茎の黒ずみを予防できる

銀歯から溶け出した金属イオンが歯茎に吸収されることで、歯茎が黒ずむことがあります。金属を使用しない素材に変更すれば、歯茎の黒ずみを予防できます。

デメリット

  • 耐久性が低くなる
  • 歯を削る必要がある
  • 自費治療の場合は費用が高額になる

耐久性が低くなる

銀歯は金属なので、耐久性が高いですが、白い歯の素材は強い衝撃を受けると割れたり欠けたりするリスクがあります。特に、セラミックは強い衝撃に弱いことがあるため、注意が必要です。

歯を削る必要がある

銀歯を取り除き、新たに白い歯を装着する過程で歯を削る必要があります。金属製の銀歯は薄く作ることが可能ですが、白い歯の素材は強度を保つために厚く作らなければならず、より多くの歯を削る必要があります。

自費治療の場合は費用が高額になる

自費治療の場合、費用が高くなります。たとえば、レジンよりも高い強度と審美性を持つセラミック治療には保険が適用されません。自費診療の費用は歯科医院によって異なるため、治療を始める前に確認しておくことが重要です。

銀歯を白くする際の注意点

銀歯を白くする治療を受ける際には、いくつかの注意点があります。これらを理解し、適切に対処することで、より良い結果を得ることができます。

治療後のケア

  • 硬い食べ物を控える
  • 研磨剤入りの歯磨き粉を避ける
  • 飲食後は歯磨きをする

硬い食べ物を控える

治療した歯に負担をかけないため、治療後は硬い食べ物や熱い食べ物を控えるようにしましょう。治療前に食事を終わらせておくなど、工夫が必要です。

研磨剤入りの歯磨き粉を避ける

白い素材に変更した後は、研磨剤の入っていない歯磨き粉を使用することが重要です。研磨剤は、詰め物や被せ物を傷つける可能性があるため、注意が必要です。

飲食後は歯磨きをする

白い詰め物や被せ物の場合、飲食物の色素で変色する恐れがあります。コーヒーや着色料の多いジュース、カレーなどを摂取した後は、ブラッシングをして変色を防ぐよう心がけましょう。

まとめ

銀歯を白くする治療には、保険治療と自費治療の2種類があります。保険が適用される素材であれば、費用を抑えて治療することが可能です。劣化しにくい素材や変色しにくい素材を選択すれば、治療後も天然歯と変わらず使用できるでしょう。

ただし、白い歯の素材は銀歯に比べると耐久性が低いです。また、審美性や強度を追及して素材を選択すると、保険が適用されなくなるため費用が高額になります。銀歯を白くするときは、保険治療か自費治療かを慎重に検討し、自分に合った治療法を選ぶことが大切です。

治療方法 素材 保険適用範囲 費用(3割負担)
保険治療 コンポジットレジン 全ての歯 1,000~2,000円
保険治療 硬質レジン前装冠 上下前歯6本 約8,000円
保険治療 CAD/CAM冠 ほぼ全ての歯 約6,000円
自費治療 ジルコニア 全ての歯 高額(医院による)
自費治療 オールセラミック 全ての歯 高額(医院による)

銀歯を白くしたいとお考えの方は、ぜひ信頼できる歯科医院で相談し、自分に合った治療法を見つけてください。