世界シャーガス病デー (記念日 4月14日)

世界シャーガス病デー
記念日の日付
毎年4月14日
制定年
2019年(WHO)
初記載年
1909年(カルロス・シャーガス博士)
世界の推定感染者数
約700万人
年間死亡者数
約1万人
治療薬
ベンズニダゾール、ニフルチモックス

南米大陸で暮らす約700万人が感染しているにもかかわらず、長年「顧みられない熱帯病」として放置されてきた感染症があります。シャーガス病です。感染しても急性期に症状が現れにくく、自覚のないまま慢性期へ移行することが多いため、「沈黙の病気」とも呼ばれています。

原因はクルーズトリパノソーマという寄生虫で、サシガメと呼ばれる昆虫が媒介します。サシガメが人間の皮膚を刺した際、糞に含まれた寄生虫が傷口から体内に入ることで感染します。急性期には発熱やリンパ節の腫脹が起きることがありますが、多くの感染者は症状に気づかないまま慢性期に入ります。慢性期になると、感染者の約30パーセントが心筋症などの心疾患を、約10パーセントが消化管の拡張などの消化器疾患を発症するとされています。心不全による突然死につながるケースもあり、毎年約1万人が命を落としていると推計されています。

この病気が初めて医学的に記載されたのは1909年4月14日のことです。ブラジルの医師カルロス・シャーガス博士が病原体・媒介昆虫・感染経路をほぼ一人で解明し、論文を発表しました。世界保健機関(WHO)は2019年にその日を記念して「世界シャーガス病デー」を制定し、2020年から毎年4月14日に啓発活動を実施しています。

流行の中心はラテンアメリカ21か国ですが、感染者の移住によって欧州や北米、日本にも患者が存在することが確認されています。日本国内には中南米出身の移民が多く暮らしており、日本赤十字社が2019年に献血者を対象に行ったスクリーニング検査では陽性例が確認されています。ただし陽性率は0.016パーセントにとどまり、国内感染者数は多くても数百人規模と推察されています。

治療薬としてはベンズニダゾールとニフルチモックスの2種類が存在しますが、急性期に比べて慢性期の治療効果は限定的で、副作用も報告されています。診断が遅れやすい構造的な問題と、製薬企業にとって採算が取りにくい「市場の失敗」が重なり、新薬開発は長く停滞してきました。WHOが顧みられない熱帯病(NTD)の一つに位置づけ、国際的な取り組みを呼びかけているのはそのためです。

4月14日のカレンダー情報

六曜 仏滅
吉日 神吉日、大明日、母倉日
月齢 26.1

4月の二十四節気・雑節

  • 清明(せいめい) 4月5日(日)
  • 穀雨(こくう) 4月20日(月)
  • 春の土用(どよう) 4月17日(金)