中元 (年中行事 7月15日)

中元
由来
道教の三元節(三官大帝信仰)
本来の日付
旧暦7月15日(地官赦罪大帝の誕生日)
三元の構成
上元1/15・中元7/15・下元10/15
庶民普及の時期
明治30年代(百貨店の夏の大売出しが契機)
現代の相場
3,000〜5,000円程度
贈る時期
東日本:7月上旬〜7月15日頃、西日本:7月中旬〜8月15日頃

罪を赦す神の誕生日に、人々は火を焚いて懺悔し、隣人へ贈り物を届けた。中元の起源をたどると、道教の「地官赦罪大帝」にまつわるこの風習に行き着きます。旧暦7月15日は、天・地・水を司る三官大帝のうち「地の神」の誕生日とされ、すべての罪が赦される贖罪の日でした。中国では上元(1月15日)・中元(7月15日)・下元(10月15日)を「三元」と呼び、それぞれ天官・地官・水官が統べる祭日として重んじてきました。この道教の行事が日本に伝わる際、仏教の盂蘭盆会(うらぼんえ)と結びつきました。7月15日はちょうど先祖の霊を供養するお盆の時期にも重なり、中元の贖罪の贈り物と、盆礼として親族に届けるそうめん・塩さば・米といった供物の習慣が溶け合う形で日本独自の文化へと育ちます。子が親へ魚を贈る「盆礼」がお中元の原型のひとつとして語られるのは、この融合の名残です。

江戸時代になると、お世話になった人への感謝を贈り物で示すという現代に通じる意味合いが確立しました。商家では奉公人が半期の御礼として主人に品を持参し、武家でも上下関係を確認する節目の贈答として定着します。庶民まで広く普及したのは明治30年代のこと。百貨店が夏の売り上げ底上げを狙って大売出しを展開したことで、お中元商戦という商業的な枠組みが形成されました。

現代のお中元は7月上旬から8月上旬ごろに贈るのが一般的で、東日本と西日本では時期が若干異なります。品物はビール・ジュース・洗剤・菓子類など実用品が中心で、相場は3,000〜5,000円程度とされます。かつての罪の懺悔から感謝の表明へ、そして百貨店主導の贈答文化へと姿を変えながら、旧暦7月15日という日付だけが静かに記憶の底に残っています。

7月15日のカレンダー情報

六曜 先勝
吉日 寅の日
月齢 0.7

7月の二十四節気・雑節

  • 小暑(しょうしょ) 7月7日(火)
  • 大暑(たいしょ) 7月23日(木)
  • 夏の土用(どよう) 7月20日(月)
  • 半夏生(はんげしょう) 7月2日(木)