グロリアス・トウェルフス (記念日 8月12日)
- 根拠法
- 1831年Game Act(狩猟法)
- 対象の鳥
- アカライチョウ(英国固有種)
- 猟期間
- 8月12日〜12月10日(121日間)
- 経済効果
- スコットランドだけで年間推定約3.4億ポンド
- 主な狩猟地
- スコットランド高地・北イングランドのムーア
毎年8月12日の夜明け前、スコットランドのムーア地帯では猟犬と銃を携えた人々が荒野に散っていく。「グロリアス・トウェルフス(Glorious Twelfth=栄光の12日)」と呼ばれるこの日は、アカライチョウの狩猟シーズンが解禁される記念すべき日として、イギリスの伝統文化に深く根ざしています。
この日付が定められたのは1831年のことです。イングランド・ウェールズで制定されたGame Act(狩猟法)によって、8月12日がアカライチョウ(Lagopus scotica)の猟期開始日として正式に記録されました。それ以前の1773年のGame Actでは、この鳥を8月12日より前に販売することが禁じられており、事実上この日が解禁日となっていたため、1831年の法律がその慣習を公式に継承した形になります。8月12日が選ばれた理由は実用的なもので、アカライチョウが最も肉付きのよい状態にあり、ゲームキーパーが管理するヒースも最盛期を迎えるのがちょうどこの時期にあたるためです。
アカライチョウはイギリスの固有種であり、スコットランド高地と北イングランドのムーア地帯だけに生息しています。猟期は8月12日から12月10日まで121日間続き、ハンターたちはビーター(追い込み役)と猟犬とともに広大な荒野を歩きます。1日の猟に最大5万ポンド(約900万円)が費やされることもあり、スコットランドだけで年間推定3億4,000万ポンドの経済効果をもたらすとされています。地方の雇用確保や農村経済の維持にとっても重要な行事です。
英国王室との関わりも深く、歴代の王族がスコットランドのバルモラル城周辺の土地でこの日に参加してきました。ヴィクトリア朝時代に鉄道網が整備されると遠隔地のムーアへのアクセスが容易になり、狩猟人口が一気に拡大。以来、上流階級の夏の一大行事として定着しています。「グロリアス」という言葉が冠されているのは、長く待ち侘びたシーズンの幕開けを「栄光の日」として称えるためです。一方で近年は動物愛護の観点から賛否も分かれており、環境保護団体との議論が続いています。
8月12日の他の記念日
8月12日のカレンダー情報
8月の二十四節気・雑節
- 立秋(りっしゅう) 8月7日(金)
- 処暑(しょしょ) 8月23日(日)