ラグビーの日 (記念日 8月24日)

ラグビーの日
記念日の日付
8月24日
発祥の年
1823年
発祥の地
イングランド・ラグビー校
RFU創設年
1871年
1チームの人数
15人(1877年に20人から変更)
W杯トロフィー名
ウェブ・エリス・カップ

1823年8月24日、イングランド中部の名門パブリックスクール「ラグビー校」で、一人の少年が歴史を変えたとされる行動に出た。フットボールの試合中、ウィリアム・ウェッブ・エリスはボールを手に抱えたまま、相手ゴールへ向かって走り出したのだ。当時のフットボールではボールを手で持って移動することは反則とされていました。しかしその一瞬の逸脱が、のちに世界中で数千万人が熱狂するスポーツの「起源」として語り継がれることになります。8月24日はこの逸話にちなんで「ラグビーの日」とされています。

ただし、歴史家たちはこの美談に慎重です。エリスの行動を記録したのは、ラグビー校OBの弁護士マシュー・ブロクサムが1880年に記した文章だけであり、他に証言も物証も存在しません。事件から57年後の回顧談にすぎません。実際のところ、19世紀のフットボールは地域や学校ごとにルールが乱立しており、ボールを抱えて走るスタイルはラグビー校だけの習慣だったわけでもありません。エリスの伝説は、スポーツの起源に劇的な物語を求めた時代の産物という見方が現在では有力です。

伝説の真偽はともかく、ラグビーが独自のスポーツとして確立された経緯は明確に辿れます。1863年、ロンドンでフットボールのルール統一に向けた会議が開かれ、フットボール協会(FA)が創設されました。この場でボールを手で持って走ることが禁止されると、ラグビー式ルールを支持する学校やクラブは袂を分かち、1871年にラグビー・フットボール・ユニオン(RFU)を結成しました。サッカーとラグビーはここで正式に「別競技」となりました。その後1877年には1チームの選手数が20人から15人に削減され、現代ラグビーの原型が整っていきました。

ラグビー校という学校自体も、このスポーツに深い痕跡を残しています。H型のゴールポスト、楕円形のボール、ハーフタイムにコートエンドを入れ替える習慣、そして国際試合でキャップを授与する慣行——いずれもこの学校に由来するとされます。発祥の物語が伝説だったとしても、ラグビー校がこのスポーツの形を作り上げた場所であることは疑いありません。現在もラグビー校の構内には「ウィリアム・ウェッブ・エリスがルールを無視してフットボールをプレーしたことでラグビーの起源となった場所」と刻まれた石碑が立っています。ラグビーワールドカップの優勝トロフィーが「ウェブ・エリス・カップ」と名付けられているのも、この伝説への敬意の表れです。真実かどうかわからない少年の一瞬の行動が、世界最高峰の大会の象徴にまで昇華されています。スポーツの歴史とは、事実と物語が混ざり合いながら人々の情熱を乗せて育っていくものだと、8月24日は静かに教えてくれます。

8月24日のカレンダー情報

六曜 赤口
吉日 神吉日、大明日
月齢 11.4

8月の二十四節気・雑節

  • 立秋(りっしゅう) 8月7日(金)
  • 処暑(しょしょ) 8月23日(日)