血管内破砕術(IVL)の日 (記念日 8月31日)

血管内破砕術(IVL)の日
正式名称
Intravascular Lithotripsy(IVL)
保険適用
2022年12月(日本)
記念日日付
8月31日(は・さ・い の語呂合わせ)
制定者
ショックウェーブ・メディカル・ジャパン株式会社
主な対象
冠動脈石灰化病変を伴う狭心症・心筋梗塞
応用元技術
体外衝撃波腎臓結石治療(ESWL)

心臓の冠動脈に石灰が沈着して硬化した病変は、これまでカテーテル治療における最大の難所のひとつでした。バルーンでは広げられない、ステントも十分に展開できない——そうした「石灰化病変」に対し、腎臓結石の治療で使われてきた衝撃波(ショックウェーブ)の技術を血管内に応用した医療機器が登場しています。IVL(Intravascular Lithotripsy:血管内破砕術)と呼ばれるこの技術は、石灰化した血管壁に微細な亀裂を入れることで、その後のステント拡張を大幅に容易にします。

IVLの仕組みはシンプルかつ精巧です。バルーンカテーテルの内部に複数の電極エミッターが内蔵されており、病変部に挿入・拡張したうえで電気放電を起こすと、音波エネルギーが周囲の組織に伝わります。この音圧波が血管壁の内膜・中膜の石灰化を選択的に砕き、血管全体を柔らかく整えます。ドリルのように物理的に削り取るのではなく、衝撃波で「割る」という発想の転換が特徴です。

従来の石灰化治療の主役はロータブレーターでした。先端に超微細なダイヤモンドを埋め込んだバーを高速回転させ、硬い病変を削り取る方法です。高い即効性がある一方で、血管解離や穿孔、血流障害(スローフロー・ノーリフロー)といった合併症リスクも伴います。IVLは低圧での拡張で石灰化に亀裂を入れるため、こうしたリスクを抑えられると考えられており、患者の病変状態に応じてロータブレーターと使い分けることで、治療戦略の幅が広がりました。

日本では2022年12月に保険適用が承認され、聖路加国際病院や北野病院、千葉西総合病院など全国の主要施設で導入が進んでいます。開発・販売を手がけるShockwave Medical社の日本法人、ショックウェーブ・メディカル・ジャパン株式会社は、8月31日を「血管内破砕術(IVL)の日」に制定しました。「は(8)さ(3)い(1)」の語呂合わせによるもので、IVLという技術の認知向上を目的として日本記念日協会に登録されています。

日本では高齢化の進行とともに動脈硬化性疾患の患者数は増加傾向にあり、石灰化を伴う複雑病変への対応はますます重要な課題となっています。衝撃波という意外なアプローチが循環器治療の選択肢を広げているという事実は、医療技術の進化が続いていることを静かに示しています。

8月31日のカレンダー情報

六曜 先勝
吉日 神吉日、大明日、母倉日、不成就日
月齢 18.4

8月の二十四節気・雑節

  • 立秋(りっしゅう) 8月7日(金)
  • 処暑(しょしょ) 8月23日(日)