秋のお彼岸 (年中行事 9月20日)

秋のお彼岸
中日
秋分の日(9月22日または23日ごろ)
期間
中日の前後3日を含む計7日間
初記録
806年(延暦25年)『日本後紀』
語源
サンスクリット語「パーラミター(波羅蜜多)」
彼岸の供物
おはぎ(小豆餡のもち米飯)
2026年彼岸入り
9月20日(彼岸明けは9月26日)

806年(延暦25年)、朝廷は『金剛般若波羅蜜多経』を転読させる命を下しました。目的は、光仁天皇の皇子でありながら謀反の疑いをかけられ憤死した早良親王の怨霊を鎮めることでした。これが日本最古の彼岸会(ひがんえ)の記録です。現代の墓参り風習からは想像しにくい、政治的緊張と仏教が交差した起源です。

「彼岸」はサンスクリット語の「パーラミター(波羅蜜多)」に由来します。「完成する」「成就する」を意味するこの語は、漢訳されて「到彼岸(とうひがん)」となりました。煩悩と迷いに満ちた現世を「此岸(しがん)」、悟りの境地である浄土を「彼岸」と呼び、その二つを結ぶ行事として彼岸会が位置づけられました。

春分・秋分がお彼岸の中日に選ばれた理由は、天文学的な根拠があります。この2日間だけ太陽は真東から出て真西に沈みます。仏教では極楽浄土は西方にあるとされており、真西へ沈む太陽を拝むことが浄土へ向かう祈りと結びつきました。昼夜の長さが等しくなるという均衡の日が、此岸と彼岸の境界として選ばれたのは自然な発想です。

秋のお彼岸は秋分の日を中日として前後3日を加えた7日間です。2026年は9月20日(彼岸入り)から9月26日(彼岸明け)まで。

彼岸の定番であるぼた餅・おはぎは、もち米とうるち米を混ぜて炊いた飯を小豆餡で包んだ同じ食べ物です。春は牡丹の花にちなんで「ぼた餅」、秋は萩の花にちなんで「おはぎ」と呼び分けます。小豆の赤色には邪気払いの意味があり、神仏への供物として古くから用いられてきました。

宮廷行事として始まった彼岸会は、平安時代以降に各地の寺院へ広がり、江戸時代に入ると庶民の祖先供養の行事として定着しました。仏教の六波羅蜜(布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧)を実践する期間という意味合いも加わり、単なる供養を超えた自己修養の機会として意義づけられています。彼岸入りから彼岸明けまでの7日間、各地の寺院では彼岸会の法要が営まれます。

9月20日のカレンダー情報

六曜 大安
吉日 神吉日、不成就日
月齢 9.0

9月の二十四節気・雑節

  • 白露(はくろ) 9月7日(月)
  • 秋分(しゅうぶん) 9月23日(水)
  • 秋の彼岸(ひがん)入り 9月20日(日)
  • 二百十日(にひゃくとおか) 9月1日(火)
  • 二百二十日(にひゃくはつか) 9月11日(金)
  • 秋の社日(しゃにち) 9月23日(水)