INFOBARの日 (記念日 10月31日)

INFOBARの日
発売日
2003年10月31日
デザイナー
深澤直人
MoMA収蔵
2007年(永久コレクション)
記念日認定
2023年 日本記念日協会
主な受賞歴
グッドデザイン賞・アジアデザイン賞グランプリ・iFデザイン賞
カラーバリエーション
NISHIKIGOI / ICHIMATSU / BUILDING

携帯電話が「道具」から「カルチャー」に変わった瞬間があるとすれば、2003年10月31日がその日です。KDDIがauブランドで発売した「INFOBAR」は、タイル状に並んだ鍵盤と、錦鯉をイメージした「NISHIKIGOI」カラーで、発売直後から店頭で売り切れが続出しました。デザインが購買動機になる携帯電話は、それまで日本にほぼ存在していませんでした。

INFOBARをデザインしたのは、プロダクトデザイナーの深澤直人氏です。氏が語るコンセプトは「皮をむいたじゃがいもを水の中で洗うような、手のひらに心地よくなじむ形」。タイルキーボードの着想は、モザイクタイルを貼り合わせたような面構成から生まれたもので、機能美と装飾美を同時に成立させる設計でした。カラーバリエーションはNISHIKIGOI、ICHIMATSU、BUILDINGの3色。いずれも日本的な情緒を持ちながら、モダンなインテリアにも溶け込む色彩でした。

その評価は国内にとどまりませんでした。2003年度グッドデザイン賞、2004年アジアデザイン賞グランプリ、2005年ドイツiFデザイン賞を受賞。そして2007年には、ニューヨーク近代美術館(MoMA)の永久コレクションに選定されます。量産された日本の携帯電話がMoMAに収蔵されるという出来事は、当時のデザイン界で大きな話題となりました。INFOBARはもはや「ケータイ」ではなく、20世紀末から21世紀初頭のインダストリアルデザインを代表する工業製品として位置づけられています。

初代発売から20年となる2023年10月31日、KDDIは「INFOBARの日」を制定し、日本記念日協会の認定を受けました。同日には21_21 DESIGN SIGHTギャラリーで「Digital Happiness いとおしいデジタルの時代。」と題した展覧会が開幕し、歴代モデルが一堂に展示されました。INFOBARはその後、スマートフォン時代にもINFOBAR A01(2011年)、A02、A03と深澤氏のデザインで継承され、2018年にはKDDIとしての最後のフィーチャーフォン「INFOBAR xv」がクラウドファンディングで復活しています。初代から20年近く経っても後継機が生まれ続ける携帯電話は、世界でも類例がありません。

「デザインケータイ」という言葉を日本語に定着させたのは、間違いなくINFOBARです。スマートフォンが画面ばかりを大きくしていった時代に、鍵盤の触感と色の喜びで人を魅了した一台の携帯電話。10月31日はその誕生を祝う日として、au Design projectの原点を振り返る機会になっています。

10月31日のカレンダー情報

六曜 大安
吉日 寅の日
月齢 20.5

10月の二十四節気・雑節

  • 寒露(かんろ) 10月8日(木)
  • 霜降(そうこう) 10月23日(金)
  • 秋の土用(どよう) 10月20日(火)