のり巻きの日 (記念日 2月3日)
- 制定年
- 1987年(昭和62年)
- 制定者
- 全国海苔貝類漁業協同組合連合会
- 日付
- 毎年節分(2月3日ごろ)
- 目的
- 海苔の消費普及
- 習慣の起源地
- 大阪(江戸時代末期〜明治)
節分の夜、無言でのり巻きをまるごとほおばる習慣は今や全国に根付いていますが、この風習が業界の長年の普及活動によって広まったことはあまり知られていません。その歴史を体現するのが「のり巻きの日」です。
1987年(昭和62年)に全国海苔貝類漁業協同組合連合会が制定。毎年節分(2月3日ごろ)がのり巻きの日にあたり、海苔の消費普及を目的としています。
のり巻きと節分の結びつきのルーツは、江戸時代末期から明治にかけての大阪にあるとされています。大阪の商人たちが商売繁盛や無病息災を祈って、その年の恵方(縁起の良い方角)を向きながら太巻き寿司を丸ごと食べる習慣があったと伝わります。「切らずに食べる」のは縁が切れないようにという願いが込められており、「黙って食べる」のは運を逃さないためだといわれています。
この習慣を業界ぐるみで広めようとする動きは、戦前から始まっていました。1932年(昭和7年)には大阪鮓商組合がのり巻きの丸かぶりを促すチラシを配布。1973年(昭和48年)ごろには大阪海苔問屋協同組合が宣伝活動を本格化させ、1977年(昭和52年)には道頓堀で海苔業界によるイベントが開催されてメディアに取り上げられました。こうした地道な積み重ねが実を結ぶ形で、1987年に「のり巻きの日」が制定されたのです。
全国への爆発的な普及を後押ししたのは、コンビニエンスストアの存在です。1989年(平成元年)にセブン-イレブンが広島県で「恵方巻」として販売を開始し、1998年(平成10年)には全国展開に踏み切りました。他のコンビニや量販店も追随し、「節分には恵方巻」の文化があっという間に全国へ広がりました。もともと関西ローカルの慣習だったのり巻きの丸かぶりが、全国規模の行事へと変貌を遂げた背景には、海苔業界の数十年にわたる継続的な取り組みがあったのです。
のり巻きの日が制定された背景には、食の洋風化による海苔消費量の減少という課題もありました。節分という特別な節目と組み合わせることで、海苔の魅力を新たな形で届けようとした業界の思いが、この記念日には込められています。
今では節分が近づくたびに、店頭に海鮮系やスイーツ系まで多種多様な恵方巻きが並びます。具材の豊かさとともに、のり巻きの可能性を広げ続けているこの文化は、記念日制定という一つの布石から生まれたものです。
参考リンク
2月3日の他の記念日
2月3日のカレンダー情報
2月の二十四節気・雑節
- 立春(りっしゅん) 2月4日(水)
- 雨水(うすい) 2月19日(木)
- 節分(せつぶん) 2月3日(火)