無重力の日 (記念日 6月16日)

無重力の日
制定年
1991年(平成3年)3月
制定者
北海道上砂川町
日付の由来
む(6)じゅう(10)りょく(6)の語呂合わせ
施設開設日
1989年(平成元年)3月1日
縦穴の深さ
710メートル
微小重力持続時間
約10秒間

地下710メートルの縦穴に、真空カプセルが落ちていく。わずか10秒間だけ生まれる無重力の世界――それは北海道の小さな町が宇宙へとつながる瞬間でした。

6月10日は「無重力の日」。「む(6)じゅう(10)りょく(6)」の語呂合わせから、北海道上砂川町が1991年(平成3年)3月に制定した記念日です。この町にはかつて、日本初の本格的な地下微小重力実験施設「地下無重力実験センター」がありました。

実験センターが誕生したのは1989年(平成元年)3月1日のこと。建設地に選ばれたのは、閉山した三井砂川炭鉱の跡地でした。石炭産業の衰退により役目を終えた炭鉱の縦坑が、宇宙開発の実験場として新たな命を吹き込まれたのです。深さ710メートルにも及ぶ縦穴を利用し、真空状態にしたカプセルを地下に向けて自由落下させることで、約10秒間の微小重力環境を作り出すことができました。第三セクター方式で運営され、宇宙空間に近い無重力状態での物質の振る舞いや結晶成長など、さまざまな基礎研究の場として活用されました。

しかし、施設の運命は厳しいものでした。実験1回あたりの経費は200万円以上と高額で、研究成果を工業・商業分野へ応用する道筋も見えにくく、利用率は低迷を続けます。こうした状況を打開できないまま、実験センターは2003年(平成15年)に閉鎖されました。炭鉱から宇宙へという壮大な転身を果たしながらも、わずか14年でその歴史に幕を下ろしたことになります。

けれども、上砂川の名前が宇宙から消えたわけではありません。

日本の小惑星探査機「はやぶさ」が到達した小惑星イトカワには、多くのクレーターに地名が付けられています。そのひとつに「Kamisunagawa(上砂川)」の名が選ばれました。地下無重力実験センターが日本の宇宙開発に果たした貢献が認められた証です。炭鉱の町から始まった無重力への挑戦は、遠い小惑星の表面にその足跡を永遠に刻むこととなりました。北海道の大地の底で生まれた10秒間の夢は、今も宇宙に息づいています。

6月16日のカレンダー情報

六曜 赤口
吉日 神吉日、大明日
月齢 1.0

6月の二十四節気・雑節

  • 芒種(ぼうしゅ) 6月6日(土)
  • 夏至(げし) 6月21日(日)
  • 入梅(にゅうばい) 6月11日(木)