芙美子忌 (記念日 6月28日)
- 生年
- 1903年(明治36年)
- 没年月日
- 1951年(昭和26年)6月28日
- 享年
- 47歳(心臓麻痺)
- 代表作
- 『放浪記』『浮雲』『晩菊』『めし』
- 受賞
- 女流文学者賞(1948年、『晩菊』)
- 記念館
- 新宿区立林芙美子記念館(東京都新宿区中井)
「宿命の放浪者」と呼ばれた作家、林芙美子が亡くなったのは1951年(昭和26年)6月28日のこと。心臓麻痺による急逝で、享年47歳でした。その忌日が「芙美子忌」として今日も記憶されています。
林芙美子は1903年(明治36年)に生まれました。出生地については山口県下関市説と福岡県門司市小森江説があり、現在も確定していません。行商を営む両親とともに各地を転々とした少女時代、女給や工場労働など職を転々とした青年時代——その赤裸々な記録がそのまま文学になったのが代表作『放浪記』(1930年)です。雑誌『女人藝術』への連載を経て改造社から刊行されるとたちまちベストセラーとなり、芙美子の名は一躍全国に知れ渡りました。
その後も旺盛な創作活動を続け、『清貧の書』(1933年)、『牡蠣』(1935年)と作品を重ねます。1948年発表の『晩菊』では女流文学者賞を受賞。さらに長編『浮雲』(1949〜51年)と、未完のまま残した『めし』(1951年)は、いずれも戦後日本の女性の生き方を正面から描いた作品として高く評価されています。『めし』は連載中に急逝したため、最終回が書かれることなく打ち切りとなりました。
デビューから死まで20年余り、精力的に書き続けた芙美子ですが、その生涯は決して安定したものではありませんでした。若い頃の貧困と放浪が創作の原動力であったとも言われており、みずから「花の命は短くて、苦しきことのみ多かりき」という有名な一節を色紙に書き続けたことは広く知られています。
東京都新宿区中井にあった旧宅は、現在「新宿区立林芙美子記念館」として一般公開されています。芙美子自身が設計に関わった和洋折衷の建物で、執筆に使った書斎や庭園が当時のまま保存されており、生前の暮らしぶりを今に伝えています。
6月28日のカレンダー情報
6月の二十四節気・雑節
- 芒種(ぼうしゅ) 6月6日(土)
- 夏至(げし) 6月21日(日)
- 入梅(にゅうばい) 6月11日(木)