JUNET記念日 (記念日 7月1日)

JUNET記念日
ネットワーク開始
1984年10月
障害発生日
1987年7月1日
障害の原因
月名の大文字・小文字の誤記(「July」→「july」)
1987年時点の接続規模
87組織・250以上のノード
名称の由来
俵万智『サラダ記念日』(1987年刊)をもじった命名
サービス終了
1994年10月

1987年7月1日、当時の日本のネットワーク研究者たちはある奇妙な現象に直面しました。JUNETのほぼすべてのサイトで、ネットニュースの配送が突然ぴたりと止まってしまったのです。障害の原因を追いかけた結果、見つかったのは拍子抜けするほど小さなミスでした。ネットニュース配送システムを漢字対応に改造した際、月名を全部小文字で「july」と書くべき箇所に「July」と大文字の「J」を使ってしまっていたのです。たった1文字の大小の違いが、当時の日本のネットワーク全体を止めてしまいました。

JUNETは1984年10月、東京大学・東京工業大学・慶應義塾大学の3校をUUCP(Unix to Unix Copy Protocol)で結んだ実験ネットワークとして産声を上げました。村井純氏ら研究者が中心となって構築したこのネットワークは急速に広がり、1987年7月の時点ではすでに87の組織・250以上のノードが接続されるまでに成長していました。電子メールやネットニュースのグループ「fj」がこのネットワーク上で活発にやり取りされており、日本の学術コミュニティにとって欠かせないインフラとなっていました。

あの停止事故から翌年、ネット上のユーザーたちはこの日を「JUNET記念日」と名付けました。命名のヒントになったのは、当時ベストセラーとなっていた歌人・俵万智の歌集『サラダ記念日』です。「この味がいいね」という何気ない日常の一コマを歌に昇華させたあの作品になぞらえ、「バグで止まったあの日」をユーモアとともに語り継ぐ記念日が生まれました。毎年7月1日はネットニュースの配送に感謝し、あえて記事の投稿を控える日とする慣わしがネットワーク参加者の間に広まりました。JUNETはその後、1988年に発足したWIDEプロジェクトへと活動の中心が移り、1994年に役割を終えました。しかしJUNETが培ったネットワーク文化、とりわけ「fj」に代表されるオープンな議論の場は、日本のインターネット文化の原型を作り上げました。1文字の大文字バグがすべてを止めたあの夏の出来事は、ソフトウェアの品質と運用の難しさを身をもって示した教訓として、日本のネット史に刻まれています。

7月1日のカレンダー情報

六曜 先負
吉日 月徳日
月齢 16.0

7月の二十四節気・雑節

  • 小暑(しょうしょ) 7月7日(火)
  • 大暑(たいしょ) 7月23日(木)
  • 夏の土用(どよう) 7月20日(月)
  • 半夏生(はんげしょう) 7月2日(木)