後の薮入り (年中行事 7月16日)
- 日付
- 7月16日
- 対になる行事
- 藪入り(1月16日)
- 対象者
- 丁稚・女中などの住み込み奉公人
- 年間休日数
- 年2日(1月16日・7月16日)
- 慣習の普及時期
- 元禄期(1688〜1704年)ごろ
7月16日は、かつて奉公人たちが年に一度、お盆の季節に故郷へ帰ることを許された「後の薮入り」です。商家や武家に住み込みで働く丁稚や女中にとって、この日は正月の「藪入り」(1月16日)と並ぶ、一年でわずか2回しかない休暇のうちの一つでした。江戸時代、奉公人の暮らしは主家に完全に組み込まれていました。住む場所も食事も主家が用意し、外出や休暇は原則として主人の許可が必要でした。自由に動ける日が年間2日しかなかったという事実は、現代の感覚からすると驚くべきことです。その貴重な休日が1月16日の「藪入り」と、7月16日の「後の薮入り」でした。
「藪入り」の語源については諸説あります。「宿入り」が転じたという説、「薮」が茂る季節に里帰りしたことに由来するという説などが知られています。正月の藪入りを「本の薮入り」と呼ぶのに対し、お盆時期のものを「後の薮入り」と区別しました。この慣習は元禄期(1688〜1704年)ごろから広まったとされています。
奉公人たちはこの日、晴れ着を着て菓子折りや土産物を手に実家へと向かいました。年季奉公の場合、何年も家族と顔を合わせられないこともあり、この日が唯一の再会の機会となることも珍しくありませんでした。主家の側も、この日ばかりは奉公人を快く送り出す習わしがありました。
明治以降、近代的な雇用形態が普及するにつれて住み込み奉公の慣行は徐々に薄れ、「後の薮入り」も年中行事としての意味を失っていきました。現在では旧暦の行事として語り継がれるのみですが、江戸時代の庶民の労働環境や家族のつながりを知るうえで、今なお重要な手がかりとなっています。
7月16日のカレンダー情報
六曜 友引
吉日 神吉日
月齢 1.7
7月の二十四節気・雑節
- 小暑(しょうしょ) 7月7日(火)
- 大暑(たいしょ) 7月23日(木)
- 夏の土用(どよう) 7月20日(月)
- 半夏生(はんげしょう) 7月2日(木)