戦後民主主義到来の日 (記念日 7月19日)
- 映画公開年
- 1949年(昭和24年)3月8日
- 監督
- 今井正
- 主演
- 原節子・池部良
- 原作者
- 石坂洋次郎(朝日新聞連載小説)
- 主題歌
- 「青い山脈」藤山一郎・奈良光枝
- 作詞・作曲
- 西条八十(作詞)・服部良一(作曲)
戦後まもない1949年(昭和24年)3月8日、一本の映画が日本中の観客を沸かせました。石坂洋次郎の小説を原作とした映画『青い山脈』です。今井正監督、原節子・池部良主演で制作されたこの作品は、封建的な気風が色濃く残る地方都市の女学校を舞台に、新しい時代の恋愛観と民主主義を軽快なユーモアで描きました。
原作は1947年(昭和22年)6月から10月にかけて朝日新聞に連載された同名小説です。石坂洋次郎は、旧来の価値観と戦後の新しい空気がぶつかり合うさまを、深刻ぶらずにみずみずしく描き出しました。若い女学生たちのラブレター騒動をきっかけに、知的な女教師・島崎雪子が封建的な大人たちと渡り合いながら生徒を守る物語は、「戦後民主主義の教科書」と呼ばれるほど共感を集め、映画化前から国民的な人気作となっていました。映画では原節子が島崎雪子を演じ、その凛とした佇まいが戦後の理想的な女性像として強く刻まれました。脚本は井手俊郎と今井正の共同脚色で、池部良演じる六助をはじめ杉葉子、若山セツ子ら新鮮な顔ぶれが、青春映画として瑞々しい活力をスクリーンに吹き込みました。
映画と同時に広まったのが主題歌「青い山脈」です。西条八十が作詞し、服部良一が作曲、藤山一郎と奈良光枝がデュエットで歌ったこの曲は、占領下の暗さを吹き飛ばすような明るい旋律で一世を風靡しました。「若く明るい歌声に」という書き出しの歌詞は、焼け野原から立ち上がろうとする日本人の心情と重なり、単なる映画主題歌を超えた国民的愛唱歌になりました。その後も政界・スポーツ界のさまざまな場面で歌い継がれ、今日まで日本人に親しまれ続けています。
この映画が封切られた1949年は、新憲法施行から2年が経ち、民主主義という概念が人々の日常にじわじわと浸透し始めた時期にあたります。「恋愛は自由だ」という当たり前に見えるメッセージが、当時の若者たちには解放の宣言として響きました。映画と主題歌が一体となって時代の空気を形作ったこの日は、戦後民主主義の到来を象徴する記念日として語り継がれています。
7月19日の他の記念日
7月19日のカレンダー情報
7月の二十四節気・雑節
- 小暑(しょうしょ) 7月7日(火)
- 大暑(たいしょ) 7月23日(木)
- 夏の土用(どよう) 7月20日(月)
- 半夏生(はんげしょう) 7月2日(木)