幻化忌 (記念日 7月19日)
- 忌日
- 1965年7月19日(享年50歳)
- 死因
- 肝硬変
- 忌日名の由来
- 遺作長編小説『幻化』(毎日出版文化賞受賞)
- 出身
- 福岡県福岡市(現:中央区大手門)
- 直木賞受賞作
- 『ボロ家の春秋』(1954年・第32回)
- 代表作
- 『桜島』『日の果て』『幻化』
1965年(昭和40年)7月19日、作家・梅崎春生は文芸誌『新潮』に「幻化」前編を発表した翌月、肝硬変により東京大学医学部附属病院で急死しました。50歳でした。後編は死後に掲載され、遺作となった長編小説『幻化』は毎日出版文化賞を受賞。その作品名から「幻化忌(げんけき)」と呼ばれる忌日です。梅崎春生は1915年(大正4年)2月15日、福岡県福岡市綱子町(現:中央区大手門)に生まれました。熊本の第五高等学校(現:熊本大学)を経て、1940年(昭和15年)に東京大学国文学科を卒業。東京市教育局や東芝に勤務する傍ら、陸軍・海軍に召集され、鹿児島県で暗号兵として敗戦を迎えました。
戦後の1946年(昭和21年)に発表した『桜島』は、終戦前後の鹿児島・桜島を舞台に、死を目前にした兵士「私」の内面を克明に描いた作品です。戦争の英雄的な側面を描くのではなく、極限状態に置かれた一個人の恐怖と混乱を正直に書き記したこの小説は、野間宏の『暗い絵』などとともに戦後派文学の出発点として高く評価されます。続く『日の果て』(1947年)、『ルネタの市民兵』(1949年)でも戦時・戦後の人間を描き続け、戦後派の有力作家としての地位を確立しました。
1954年(昭和29年)には、戦後の東京で貧しいアパートに暮らす人々の悲喜こもごもを軽妙なユーモアで描いた『ボロ家の春秋』で第32回直木賞を受賞。翌1955年(昭和30年)に『砂時計』で新潮社文学賞、1964年(昭和39年)に『狂ひ凧』で芸術選奨文部大臣賞と受賞が続きました。晩年に着手した長編『幻化』は、その完成を見届けることなく逝去した、文字通りの遺作となりました。
参考リンク
7月19日の他の記念日
7月19日のカレンダー情報
7月の二十四節気・雑節
- 小暑(しょうしょ) 7月7日(火)
- 大暑(たいしょ) 7月23日(木)
- 夏の土用(どよう) 7月20日(月)
- 半夏生(はんげしょう) 7月2日(木)