園生忌 (記念日 7月29日)

園生忌
忌日
1999年(平成11年)7月29日
享年
73歳
名称の由来
高校時代の短編小説『遠い園生』にちなむ
代表作
『西行花伝』『背教者ユリアヌス』『安土往還記』
死因
心筋梗塞による心不全(軽井沢にて)
主な受賞
谷崎潤一郎賞・毎日芸術賞・芸術選奨新人賞

「園生忌(そのふき)」は、フランス文学者・辻邦生が1999年(平成11年)7月29日に逝去した忌日です。名称の由来は、辻が高校時代に書いた短編小説『遠い園生』。若き日の習作に由来する忌日の名は、彼の文学的出発点への敬意を感じさせます。

1925年(大正14年)9月24日、東京市本郷区駒込西片町に生まれた辻邦生は、長野県の旧制松本高等学校(現:信州大学)で後に「どくとるマンボウ」シリーズで知られる小説家・北杜夫と出会い、終生の親交を結びました。東京大学文学部仏文学科ではフランス文学者・渡辺一夫に師事し、1952年(昭和27年)に卒業。1957年(昭和32年)からはパリへ留学し、在仏中は哲学者・森有正のもとを頻繁に訪ねています。

帰国後、1963年(昭和38年)に最初の長編小説『廻廊にて』を発表し、第4回近代文学賞を受賞して文壇デビューを果たします。『安土往還記』(1969年)で芸術選奨新人賞、『背教者ユリアヌス』(1973年)で第14回毎日芸術賞、『西行花伝』(1995年)で第31回谷崎潤一郎賞と、受賞歴は多岐にわたります。日本の戦国時代から古代ローマ、中世ヨーロッパまで、歴史的な素材を縦横に使いながら、時空を超えた精神の運動を描くのが辻文学の核心でした。

作家活動と並行して研究者・教育者としての道も歩み続けました。学習院大学講師を皮切りに、立教大学助教授、東京農工大学教授を経て学習院大学教授を歴任。1996年(平成8年)には日本芸術院会員に選定されています。小説にとどまらず、美術・演劇・映画評論の分野でも多くの仕事を残しており、2004年(平成16年)からは『辻邦生全集』(全20巻、新潮社)が刊行されました。

1999年7月29日、別荘のある軽井沢滞在中に心筋梗塞による心不全で急逝。享年73歳でした。北杜夫との交友をはじめ、師・渡辺一夫や森有正との知的な繋がりが、彼の文学の根底を形成していたことは、その作品世界の深さからも伝わってきます。

参考リンク

7月29日のカレンダー情報

六曜 先負
吉日 大明日、月徳日
月齢 14.7(満月)

7月の二十四節気・雑節

  • 小暑(しょうしょ) 7月7日(火)
  • 大暑(たいしょ) 7月23日(木)
  • 夏の土用(どよう) 7月20日(月)
  • 半夏生(はんげしょう) 7月2日(木)