そろばんの日 (記念日 8月8日)

そろばんの日
制定
1968年(昭和43年)、全国珠算教育連盟
日付の由来
そろばんを弾く音「パチ(8)パチ(8)」の語呂合わせ
日本への伝来
15世紀初頭頃(中国から)
現在の教室数
全国6,753軒
小学生の習い事普及率
6.4%(2022年調査)。サッカー・フットサル(6.0%)を上回る

計算機が登場する遥か前、日本の商人たちは「パチパチ」という軽快な音を響かせながら、複雑な取引を瞬時にこなしていた。そのそろばんが今も習い事として根強い人気を誇り、小学生の習い事ランキングでサッカー・フットサルを上回るほどに再評価されているのは、単なる懐古趣味とは言い切れない理由がある。

8月8日は「そろばんの日」である。1968年(昭和43年)、京都に本部を置く全国珠算教育連盟が制定した。日付の由来は、そろばんを弾く音「パチ(8)パチ(8)」という語呂合わせ。そろばんの普及と優れた機能を広くアピールすることを目的とし、現在は一般社団法人・日本記念日協会によっても認定・登録されている。記念日に合わせて毎年、全日本珠算選手権大会が開催される。令和7年度大会は国立京都国際会館に全国から731名が集い、珠算・暗算の技を競い合った。

そろばんの起源は遠く古代メソポタミアに遡る。紀元前2000〜3000年頃に砂の上に線を引いて計算する「砂そろばん」が使われ、やがてローマを経て中国へと伝わるなかで現在の形に近づいていった。日本への伝来時期は諸説あるが、少なくとも15世紀初頭には使用されていたとされる。1570年代に記された『日本風土記』にはすでに「そおはん」という記述が見られ、室町末期には商人の間で実用的な道具として広まっていたことがうかがえる。

江戸時代に入ると商業の発展とともにそろばんは一気に庶民へと浸透し、読み・書き・そろばんが「三要素」として並び称されるようになった。明治以降の学校教育にも組み込まれ、算数の基礎として長く活用されてきた歴史を持つ。しかし高度経済成長期を境に電卓・コンピュータが普及すると、そろばん教室の数はピーク時から激減し、2016年の経済センサスでは全国約6,400軒と30年間で半減していた。

それが近年、再び注目が高まっている。学研教育総合研究所の2022年調査では、小学生の6.4%がそろばん教室に通っていると回答し、2年連続で増加。現在の全国教室数は6,753軒にのぼる。その背景にあるのは、計算力だけでなく「脳への効果」への関心だ。そろばんで珠を弾く動作は指先の細かな運動を伴い、暗算の習得は「そろばんの珠を頭に思い浮かべて計算する」という独特の思考訓練となる。集中力・忍耐力・空間認識力が育まれるとして、AI時代であっても色あせない価値を持つ習い事として見直されているのである。

8月8日の他の記念日

8月8日のカレンダー情報

六曜 先勝
吉日 寅の日
月齢 24.7

8月の二十四節気・雑節

  • 立秋(りっしゅう) 8月7日(金)
  • 処暑(しょしょ) 8月23日(日)