鍵盤の日 (記念日 8月8日)
- 制定者
- ナチュラル ハイ(ピアノとボーカルのユニット)
- 認定機関
- 日本記念日協会
- 鍵盤の数
- 88鍵(7オクターブ1/4)
- 初期の鍵盤数
- 54鍵(18世紀初頭)
- 88鍵定着時期
- 1890年代
- 関連記念日
- 7月6日「ピアノの日」
88という数字が、8月8日という日付に宿っています。ピアノの鍵盤の数は88鍵。その数字を記念日の日付に重ねたのが「鍵盤の日」です。制定したのはピアノとボーカルのユニット「ナチュラル ハイ」で、日本記念日協会に正式認定されています。毎年8月8日を中心にライブやイベントを積極的に開催し、この日にシングルをリリースするなど、鍵盤への思いを活動そのものに刻み込んできました。
現在当たり前のように並ぶ88鍵ですが、ピアノが誕生した18世紀初頭、その鍵盤数はわずか54鍵でした。イタリアのバルトロメオ・クリストフォリが考案した初期のピアノは、チェンバロと大差のない音域しか持っていませんでしたが、音楽の語彙が豊かになるにつれ、作曲家たちは次第に楽器の限界にぶつかるようになります。ハイドンやモーツァルトが活躍した18世紀後半には54〜61鍵が主流でしたが、ベートーヴェンが台頭した1800年代には61〜78鍵へと拡張されました。ベートーヴェンはピアノ製作者に対してより広い音域を求めたことで知られており、ロマン派の時代に入るとショパンやリストが技巧的で音域の広い楽曲を次々と書いたことで、80〜85鍵のピアノが普及しました。
こうして段階的に拡張された音域は、1890年代についに88鍵(7オクターブ1/4)で落ち着きます。それ以上増やさなかったのには理由があります。人間の耳が音程として聴き分けられる周波数の上限は約4000ヘルツほどで、88鍵のピアノの最高音(約4186ヘルツ)はその限界ぎりぎりにあたります。さらに低音側を伸ばしても唸りになり、高音側を伸ばしても音程感のないノイズとして聞こえてしまうため、88鍵は音楽的な限界点として自然に定着したのです。
なお、例外も存在します。ピアニスト・作曲家のフェルッチョ・ブゾーニの要望を受けたオーストリアのベーゼンドルファー社は1909年、鍵盤数97のモデル「インペリアル」を製造しました。しかしそれはあくまで特注品であり、標準としての88鍵は今も揺るぎません。170年以上をかけて作曲家と楽器職人が積み上げてきた試行錯誤の末に、この数字は生まれました。
参考リンク
8月8日の他の記念日
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