函館夜景の日 (記念日 8月13日)
- 制定年
- 1991年(平成3年)
- 制定者
- 函館夜景の日実行委員会(函館青年会議所・函館観光協会など)
- 日付の由来
- 「8(や)」「13(けい)」の語呂合わせ
- 函館山の標高
- 334メートル
- 三大夜景
- 日本三大夜景(函館・神戸・長崎)および世界三大夜景(函館・ナポリ・香港)に選定
「100万ドルの夜景」という言葉が初めて生まれたのは、函館ではなく神戸だった。1953年(昭和28年)、六甲山から見下ろした神戸の夜景について、電力会社の幹部が「あの電灯すべての電気代を計算すると100万ドルになる」という趣旨の発言をしたことが由来とされる。その表現がやがて日本各地の名夜景に用いられるようになり、函館山から望む夜景もそのひとつとして語り継がれてきた。
8月13日は「函館夜景の日」である。「8(や)」と「13(けい)」で「やけい」と読む語呂合わせが日付の根拠で、函館出身の大学生の投書がきっかけとなって函館青年会議所や函館観光協会などで組織された実行委員会が1991年(平成3年)に制定した。夏の夜、標高334メートルの函館山の山頂から見渡す夜景は、その評価が国内にとどまらず世界にまで及んでいる。
函館山の夜景が特別な理由は、地形にある。函館は津軽海峡に突き出た砂州(陸繋島)の上に市街地が広がっているため、山頂から見下ろすと両側を海に挟まれた独特のくびれた地形が浮かび上がる。東側には函館湾、西側には津軽海峡、その間に帯のように連なる街の灯り——この地形的な偶然が、他の山岳展望台では再現できない絵画的な景観を生み出している。日本三大夜景(函館・神戸・長崎)のひとつに数えられるだけでなく、イタリアのナポリ、中国の香港と並ぶ「世界三大夜景」としても広く知られる所以はここにある。同じ「100万ドルの夜景」という形容が使われる神戸や長崎とは、眺望の成り立ちが根本から異なると言ってよい。
山頂へのアクセスはロープウェイが一般的で、山麓駅から約3分で展望台に到着する。夜間は津軽海峡の暗さが背景となって街の光がより鮮明に浮かび上がるため、訪問は日没後が推奨されている。一方で函館山そのものも見どころが多く、豊かな森林には数十種類の植物が自生し、春から秋にかけては渡り鳥の休息地としても機能している。夜景の名所として知られる前から、山自体がひとつの自然環境として維持されてきた場所でもある。
函館山は幕末には軍事要塞として使われた歴史も持つ。明治政府が軍事的な観点から民間人の立入を制限していた時代があったため、かつては一般市民が自由に登れる山ではなかった。その歴史ある山が今や年間数百万人が訪れる観光地となり、8月13日の夜景の日には特別なイベントが行われることもある。語呂合わせから生まれた記念日ではあるが、その背景には函館という土地の地理・自然・歴史が幾重にも重なり合っている。
8月13日の他の記念日
8月13日のカレンダー情報
8月の二十四節気・雑節
- 立秋(りっしゅう) 8月7日(金)
- 処暑(しょしょ) 8月23日(日)