蚊の日・モスキートデー (記念日 8月20日)
- 発見年
- 1897年8月20日
- 発見者
- ロナルド・ロス(英・細菌学者)
- ノーベル賞
- 1902年・第2回生理学・医学賞
- 媒介種数
- ハマダラカ約460種中30〜40種
- 年間死者数
- 80万人以上(蚊が媒介する感染症)
- 名称由来
- マラリア=「悪い空気」(古イタリア語)
地球上で最も多くの人命を奪っている生物は、ライオンでもサメでもなく、「蚊」です。蚊が媒介する病気で年間80万人以上が命を落とすとされ、その最大の原因がマラリアです。8月20日は、このマラリア感染の謎を解明した科学者の発見を記念する「蚊の日(World Mosquito Day)」です。
1897年のこの日、イギリスの細菌学者ロナルド・ロス(1857〜1932年)が、ハマダラカの胃の中からマラリアの原虫を発見しました。当時、マラリアの感染経路は不明のままで、「悪い空気」が原因だと信じられていました。そもそも「マラリア」という語自体、古いイタリア語の「mal aria(悪い空気)」に由来しています。ロスの発見は、その長年の誤解を根底から覆すものでした。ロスはさらに翌1898年、鳥を使った吸血感染実験を行い、ハマダラカがマラリアを媒介することを決定的に証明しました。この功績により、1902年に第2回ノーベル生理学・医学賞を受賞しています。ノーベル賞がまだ始まったばかりの時代に、蚊とマラリアの関係が世界的に認められた瞬間でした。
「ハマダラカ」という和名は、羽に白黒のまだら模様があることに由来します。世界におよそ460種が知られており、そのうちマラリア原虫をヒトに媒介するのは30〜40種とされています。英語では「Anopheles mosquito」と呼ばれ、刺されたときの体の角度が45度ほど傾くことでも他の蚊と見分けられます。
蚊についての意外な事実として、血を吸うのはメスだけという点が挙げられます。オスの蚊は生涯を通じて花の蜜や樹液などを吸って生きており、ヒトを刺すことはありません。メスが血液を必要とするのは産卵のためで、卵巣を発達させるためのタンパク質を動物の血液から補っています。それ以外の時間、メスも花の蜜や果汁を主食としています。
蚊の寿命は種類や環境によって異なりますが、長くても1か月ほど。その短い生涯の中でメスは複数回の産卵を行い、水たまりや容器に溜まった水に産卵します。感染症対策として、身近な場所の水を溜めないことが今日でも重要な予防策とされています。「蚊の日」は、この小さな生き物が持つ大きな脅威を改めて認識し、マラリア対策の啓発を世界に呼びかける日でもあります。
参考リンク
8月20日の他の記念日
8月20日のカレンダー情報
8月の二十四節気・雑節
- 立秋(りっしゅう) 8月7日(金)
- 処暑(しょしょ) 8月23日(日)