奴隷貿易とその廃止を記念する国際デー (記念日 8月23日)

奴隷貿易とその廃止を記念する国際デー
制定年
1998年(平成10年)
制定機関
ユネスコ(国連教育科学文化機関)
由来となった出来事
1791年8月22〜23日のハイチ革命蜂起開始
英語表記
International Day for the Remembrance of the Slave Trade and its Abolition
関連プロジェクト
ユネスコ「奴隷の道(The Slave Route)」プロジェクト
大西洋奴隷貿易の規模
16〜19世紀に推定1,250万人がアフリカから強制移送

1791年8月22日の深夜、フランス植民地サン=ドマング(現在のハイチ)北部の森で、ブードゥー教の儀式とともに一つの蜂起が火ぶたを切った。そこに集まった奴隷たちの決起は、大西洋奴隷貿易の廃止に向けた歴史的な転換点となり、やがて世界史上初めて奴隷反乱によって成立した独立国家ハイチの誕生へとつながっていきます。

大西洋奴隷貿易は16世紀から19世紀にかけて続き、推定1,250万人ものアフリカ人が強制的に新大陸へ移送されました。サン=ドマングだけでも約79万人の奴隷がプランテーションで働かされていたとされています。砂糖・コーヒー・インジゴなどの農産物を生産するこの植民地は、フランスにとって最も富裕な海外領土のひとつでしたが、その繁栄は苛酷な強制労働の上に成り立っていました。

蜂起は1791年8月22日夜から23日未明にかけて始まり、以降13年間にわたる長い闘争へと発展します。トゥサン・ルーヴェルチュールをはじめとする指導者たちが各地で抵抗を組織し、1804年1月1日、ジャン=ジャック・デサリーヌがゴナイーヴでハイチの独立を宣言しました。アメリカ合衆国に次ぐ西半球で2番目の独立国であり、奴隷制廃止を国是とした初の国家でもありました。

「奴隷貿易とその廃止を記念する国際デー」は、この蜂起が始まった8月23日にちなみ、1998年にユネスコ(国連教育科学文化機関)が制定しました。英語表記は「International Day for the Remembrance of the Slave Trade and its Abolition」。加盟国では毎年この日に、青少年・教育者・芸術家・研究者を招いたイベントが開催されます。ユネスコが進める「奴隷の道(The Slave Route)」プロジェクトの一環として、奴隷制の歴史的な要因・制度・影響を学ぶ機会として位置づけられています。

この記念日が目指すのは、特定の地域の出来事としてではなく、人類全体の記憶として奴隷貿易の歴史を刻み直すことです。大西洋をまたいだ人身売買の構造、それに関わった国家・商人・植民地社会の実態を直視し、歴史の教訓として次世代へ伝え続けることが求められています。

8月23日のカレンダー情報

六曜 大安
吉日 神吉日、大明日、巳の日、己巳の日、不成就日
月齢 10.4

8月の二十四節気・雑節

  • 立秋(りっしゅう) 8月7日(金)
  • 処暑(しょしょ) 8月23日(日)