日本骨髄増殖性腫瘍の日 (記念日 毎月第2木曜日、9月第2木曜日)
- 英語表記
- Japan MPN Day
- 日付
- 9月第2木曜日
- 制定者
- 骨髄増殖性腫瘍患者・家族会
- 認定年
- 2016年(平成28年)
- 対象3疾患
- 真性赤血球増加症・本態性血小板血症・骨髄線維症
- JAK2変異陽性率
- PVで95%以上、ET・MFで約半数
血液の細胞が骨髄の中で過剰につくられ続ける病気を、骨髄増殖性腫瘍(MPN: Myeloproliferative Neoplasms)と呼びます。造血幹細胞にJAK2遺伝子などの後天的な変異が生じることで、いわばアクセルが踏みっぱなしの状態になり、赤血球・血小板・白血球のいずれかが異常に増殖します。代表的な疾患は三つあり、赤血球が増える真性赤血球増加症(PV)、血小板が増える本態性血小板血症(ET)、骨髄が線維化していく骨髄線維症(MF)です。いずれも国指定の難治性疾患に相当する希少疾患で、日本国内の患者数はPVが約1万5千人、ETが約3万人、MFが700〜1千人程度と推計されています。
この三疾患に共通するリスクは血栓症と出血傾向です。血液が濃くなることで脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすくなり、一方で血小板の機能が低下して出血も止まりにくくなります。PVでは入浴後に強まる全身のかゆみが特徴的な症状として知られており、ETは無症状のまま健康診断で発見されるケースも少なくありません。MFは倦怠感・寝汗・体重減少・脾臓の腫大などを伴い、三疾患の中で最も進行が速い傾向があります。
9月の第2木曜日は「日本骨髄増殖性腫瘍の日(Japan MPN Day)」です。アメリカで同じ趣旨の啓発記念日「MPN Awareness Day」が9月第2木曜日に定められていることにならい、日本でも同じ曜日を選びました。2016年(平成28年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録され、同協会の「難病啓発・記念日プロジェクト」の指定記念日の一つとなっています。制定したのは骨髄増殖性腫瘍患者・家族会で、希少疾患ゆえに情報が届きにくい患者や家族に、診断・治療・生活支援に関わる情報を広めることを目的としています。
JAK2遺伝子変異はPVの95%以上、ETとMFの約半数に検出されます。この変異を標的にしたJAK阻害薬が近年実用化されており、特にMFの治療において脾臓の縮小や全身症状の改善に一定の効果を示しています。ただし、根治的な治療法は造血幹細胞移植に限られており、高齢者や体力の低下した患者には適応が難しいケースも多くあります。確立した標準治療の普及と新薬開発の両面で、研究が続けられています。