トレハロースの日 (記念日 10月8日)
- 制定者
- 株式会社林原(現・ナガセヴィータ)
- 量産技術確立
- 1994年、デンプンからの酵素合成技術
- 甘味度
- 砂糖の約45%
- 主な用途
- 食品・化粧品・入浴剤・医薬品分野
- 記念日認定
- 一般社団法人 日本記念日協会
- 日付の由来
- 「ト(10)レ(0)ハ(8)ロース」の語呂合わせ
1995年以前、トレハロースは1kgあたり3〜4万円もする希少な糖質だった。キノコや昆虫から微量しか取り出せず、研究室の試薬としては使えても食品や化粧品に大量投入できるような素材ではなかった。その状況を一変させたのが、岡山県の林原(現・ナガセヴィータ)が1994年に確立したデンプンからトレハロースを合成する酵素技術だ。価格は一気に100分の1以下に下がり、身近な素材として市場に広まった。10月8日は「ト(10)レ(0)ハ(8)ロース」の語呂合わせにちなんで、林原がトレハロースの認知度向上を目的に制定した記念日です。
トレハロースはグルコース2分子が結合した二糖類で、砂糖の約45%という穏やかな甘さが特徴です。それ自体の甘みは控えめでありながら、食品の老化防止・鮮度保持・保水といった働きを担います。白玉や切り餅が時間とともに硬くなるのはデンプンが老化するためですが、トレハロースはこの老化を抑制し、ふっくらとした食感を長持ちさせます。また野菜や果物の変色を抑える効果もあるため、カット野菜の鮮度管理や冷凍食品の品質維持にも活用されています。
自然界に目を向けると、トレハロースは生命の「乾燥耐性」と深く結びついています。クマムシはほぼ完全に乾燥した状態でも仮死(乾眠)に入って生き延びますが、その際に体内のグルコースをトレハロースへと変換し、乾燥重量の15%程度まで蓄積させます。トレハロースは細胞膜やタンパク質の表面に吸着して水分子の代わりを果たし、構造を壊さないまま乾燥状態を維持させるのです。同様の仕組みはネムリユスリカや乾燥に強い植物にも見られ、「乾燥から生命を守る糖」として研究者の関心を集めています。
食品以外の用途も広がっています。化粧品・スキンケア分野では保湿成分として配合され、乾燥が気になるクリームや美容液に使われます。入浴剤に添加すると肌のうるおいを保ちやすくなると言われており、医薬品分野ではタンパク質製剤の安定化にも応用されています。菓子・惣菜・レトルト食品・冷凍食品など、現在のトレハロースの用途は数え切れないほどです。食品添加物としての安全性は国際的に評価されており、日本では食品添加物として認められています。
量産技術の確立から30年以上が経ち、トレハロースは今や食卓やバスルームの片隅にごく当たり前に存在しています。デンプンを原料に酵素の力で作り出されるこの糖質の持つ多彩な機能は、今後も食品・医療・化粧品を横断しながら研究が続けられています。
10月8日の他の記念日
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10月8日のカレンダー情報
10月の二十四節気・雑節
- 寒露(かんろ) 10月8日(木)
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- 秋の土用(どよう) 10月20日(火)