熟成肉の日 (記念日 10月9日)
- 制定者
- 株式会社牛心(大阪府大阪市)
- 語呂合わせ
- じゅ(10)くせ(9)い
- 熟成期間の目安
- 数十日間(但馬屋は約50日間)
- 管理温度
- 約1〜3℃(湿度70〜80%)
- 主な旨味成分
- グルタミン酸・イノシン酸
- 認定機関
- 一般社団法人・日本記念日協会
熟成肉の旨味は、科学的に言えばタンパク質の「自己消化」によるものです。屠殺後の牛肉に含まれる酵素が肉の筋繊維を内側から分解し始め、長鎖タンパク質がアミノ酸へと順に転化していきます。
旨味の代表格であるグルタミン酸の量は熟成期間が長くなるほど増加し、さらに筋肉中のエネルギー源ATP(アデノシン三リン酸)が分解されてイノシン酸へと変わります。グルタミン酸とイノシン酸が揃うと「旨味の相乗効果」が生まれ、うま味の強さは単独の場合と比べて最大7〜8倍にもなると言われています。熟成とはまさに、肉そのものが時間をかけて旨味を育てるプロセスです。
熟成の手法には大きく2種類あります。ひとつは「ドライエイジング(乾燥熟成)」で、温度・湿度・気流を厳密に管理した専用の熟成庫に骨付きのまま吊るして熟成させる方法です。もうひとつは「ウェットエイジング(湿式熟成)」で、真空パックで密閉したまま冷蔵熟成させるもの。ドライエイジングは表面の水分が蒸発して旨味が凝縮されるのに対し、ウェットエイジングはジューシーさを保ちやすい特徴があります。どちらも正解はなく、目指す味わいや肉の部位によって使い分けられています。
ドライエイジングで最も重要とされるのが温度管理です。庫内の温度はおよそ1〜3℃に保たれ、湿度は70〜80%前後に維持されます。温度が下がりすぎると熟成に必要な酵素の働きが止まり、逆に高くなると腐敗が進んで安全性が失われます。また、適切な気流を設けることで表面の「ペリクル(保護被膜)」が均一に形成され、内部が雑菌から守られる仕組みになっています。熟成期間は一般に数週間から数十日間にわたり、但馬屋を運営する株式会社牛心では牛一頭を丸ごと50日前後かけて熟成させています。
記念日「熟成肉の日」は10月9日に制定されており、「じゅ(10)くせ(9)い」の語呂合わせが由来です。大阪府大阪市に本社を置く株式会社牛心が申請し、一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されました。同社は国産の黒毛和牛本来の美味しさを提供する「但馬屋」などの焼肉店・ステーキ店を展開しており、温度・湿度・風(気流)の三要素を徹底管理した独自の熟成技術が特徴です。かつて「熟成肉」はステーキハウスや高級焼肉店の専売特許のような存在でしたが、近年は専門の熟成庫や技術が普及し、全国各地の精肉店や飲食店でも取り扱いが広がっています。牛一頭を無駄なく使い切るという姿勢と、数十日間にわたる厳格な管理工程があって初めて、通常の冷蔵肉では得られない深みのある旨味が生まれます。
10月9日の他の記念日
10月9日のカレンダー情報
10月の二十四節気・雑節
- 寒露(かんろ) 10月8日(木)
- 霜降(そうこう) 10月23日(金)
- 秋の土用(どよう) 10月20日(火)