散歩の日 (記念日 10月9日)
- 制定団体
- 東京商工会議所渋谷支部「シブヤ散歩会議」
- 認定年
- 2015年(平成27年)
- 語呂合わせ
- て(10)く(9)てく
- 文学的縁
- 国木田独歩『武蔵野』(1901年)に「散歩」登場
- 対象エリア
- 渋谷区および近隣を含む広域渋谷圏
毎年10月9日、「てくてく」という擬音が日付の語呂合わせになっているのをご存じでしょうか。「て(10)く(9)てく」——散歩の歩調を表すこの言葉が、一つの記念日の名前になっています。
「散歩の日」は、東京商工会議所渋谷支部が運営する「シブヤ散歩会議」が制定し、2015年(平成27年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されました。散歩を通じて広域渋谷圏の魅力を発信することを目的としており、「シブヤ」とは渋谷駅周辺だけを指すのではなく、渋谷区やその近隣地域を含めた広がりのあるエリアを意味しています。
渋谷と散歩の縁は、意外にも明治時代までさかのぼります。自然主義文学の先駆者として知られる小説家・国木田独歩(1871〜1908年)は、明治期に渋谷に住まいを構えていました。その地で著された小説『武蔵野』(1901年)のなかにも「散歩」という言葉が登場しており、渋谷という土地が人の足を誘う場所であったことを、百年以上前の文学が静かに証言しています。
現在のシブヤには、渋谷ヒカリエや渋谷109といった誰もが知るランドマークが立ち並ぶ一方、区内の各地域には路面店や個性豊かな商店街、歴史・文化施設、緑あふれる公園なども点在しています。目的地を決めず、好奇心の赴くままに「てくてく」「ぶらぶら」と街を歩くことで、地図には載っていない発見が生まれるというのが、この記念日の根底にある考え方です。
散歩は、移動手段というよりも一種の観察行為です。歩く速度だからこそ目に入る看板の文字、路地の奥の小さな社、季節の花を育てる民家の軒先——そうした細部の積み重ねが、街の「文脈」を読み解く手がかりになります。渋谷という変化の速い街で、あえてゆっくり歩くことには、失われていくものを記憶に刻むという意味合いもあるかもしれません。
10月9日は、いつもより少し遠回りして、てくてくと街を歩いてみる一日です。
10月9日の他の記念日
10月9日のカレンダー情報
10月の二十四節気・雑節
- 寒露(かんろ) 10月8日(木)
- 霜降(そうこう) 10月23日(金)
- 秋の土用(どよう) 10月20日(火)