神嘗祭 (年中行事 10月17日)

神嘗祭
開催日
毎年10月17日
開催場所
伊勢神宮・宮中
現行日程の制定
1879年(明治12年)
かつての祝祭日
1874年〜1947年まで休日
三節祭
月次祭(6月・12月)と並ぶ神宮の最重要祭典
ジャンル
年中行事・秋の季語

伊勢神宮で年間1500回に及ぶ恒例祭典のうち、最も重要とされるのが神嘗祭(かんなめさい)です。6月・12月の月次祭とともに「三節祭」と称され、神宮の祭礼暦はこの神嘗祭を中心に組み立てられているといっても過言ではありません。

神嘗祭は宮中祭祀のひとつであり、天皇がその年に収穫した新米を天照大神に奉納する儀式です。皇室から勅使が伊勢神宮に遣わされ、神宮では御装束や祭器具をすべて一新するため、「神宮の正月」とも称されています。新年を迎えるように神聖な空気に包まれるこの祭は、五穀豊穣への感謝と、豊かな恵みへの祈りが重なり合う一日です。

歴史を振り返ると、神嘗祭は721年から続く伝統ある祭祀です。もともとは旧暦9月17日に執り行われていましたが、1872年(明治5年)の太陽暦導入にあわせて新暦9月17日へ改められました。しかし、その時期は稲穂の生育がまだ不十分であったため、1879年(明治12年)より月遅れの10月17日に移されました。以来、毎年10月17日が神嘗祭の日として定着しています。

かつては大祭日として国民の休日にも指定されていました。1874年(明治7年)から1947年(昭和22年)までの約70年間、神嘗祭は正式な祝祭日のひとつとして位置づけられていました。戦後の法改正によって休日の扱いは廃止されましたが、宮中と伊勢神宮での祭祀は現在も変わらず続けられています。

神宮での神嘗祭は、10月15日夜から17日にかけての「由貴大御饌(ゆきのおおみけ)」と呼ばれる儀式に始まり、奉幣の儀へと続きます。由貴大御饌では夕刻と早朝の2度にわたって神饌が奉られ、天照大神への丁寧な感謝の意が表されます。この一連の儀式は、収穫を神に感謝するという日本古来の精神文化を現代に受け継ぐ貴重な営みであり、秋の季語としても知られる神嘗祭は、稲作文化に根ざした日本人の自然観や信仰のかたちを今に伝えています。農耕が国家の基盤であった時代から変わらず、実りの秋に新穀を神へ奉るこの儀式は、日本の歳時記に深く刻み込まれた行事です。

10月17日のカレンダー情報

六曜 先負
吉日 天恩日
月齢 6.5

10月の二十四節気・雑節

  • 寒露(かんろ) 10月8日(木)
  • 霜降(そうこう) 10月23日(金)
  • 秋の土用(どよう) 10月20日(火)