モルの日 (記念日 10月23日)
- 英語表記
- Mole Day
- 日時
- 10月23日 午前6時02分〜午後6時02分
- 由来
- アボガドロ定数(6.02×10²³)
- 単位の語源
- ドイツ語「Molekül(分子)」
- 関連記念日
- 化学の日(日本化学会制定)
6、0、2、そして23という4つの数字が、1年のある瞬間と一致するとき、化学者たちは祝杯を上げます。10月23日の午前6時02分から午後6時02分まで——この18時間が「モルの日(Mole Day)」です。アボガドロ定数「6.02×10²³」を日付と時刻に読み替えた、化学好きならではの遊び心あふれる記念日です。
「モル(mol)」は、物質量を表す国際単位系(SI)の単位です。1モルとは、6.02214076×10²³個の粒子——原子・分子・イオンなど——からなる集団のこと。この途方もなく大きな数こそが、アボガドロ定数です。水分子1モルは約18グラム、酸素分子1モルは約32グラムと、目に見えないほど小さなミクロの世界と、実験台の上で計量できるグラムという単位をつなぐ「橋」として機能しています。
「モル」という名前は、ドイツ語で分子を意味する「Molekül」に由来します。この単位に名前を与えたのはドイツの化学者ヴィルヘルム・オストワルトで、19世紀末のことです。ただし、定数の名前が冠されているアメデオ・アボガドロ自身は、18世紀から19世紀にかけて活躍したイタリアの物理学者・化学者です。1811年、彼は「同温・同圧のもとでは、気体の種類によらず同じ体積に同数の分子が含まれる」という仮説を発表しました。この「アボガドロの法則」は当時なかなか受け入れられませんでしたが、後世に広く認められ、彼の名がこの定数に刻まれることになりました。
モルの日を最初に提唱したのは、1980年代の北米の化学教師たちとされています。化学という抽象的な学問を生徒に親しみやすくしようという工夫から生まれ、全米化学教師協会(National Mole Day Foundation)を中心に広まりました。現在では、学校でモルにちなんだ実験やゲームが行われるなど、教育的なイベントとして定着しています。
2019年には、モルの定義が改定されました。それまでは「炭素12の0.012キログラムに含まれる原子の数と同数の粒子からなる量」とされていましたが、新定義では「厳密に6.02214076×10²³個の要素粒子からなる量」と再定義されています。数え方の基準を物質から純粋な数へと移したこの改定は、SI単位系全体の近代化の一環です。
10月23日はモルの日であり、同じくアボガドロ定数に由来する「化学の日」でもあります。日本化学会が制定したこちらの記念日も、化学への関心を高めることを目的としています。数字が日付と時刻に変わる瞬間——そんな遊び心が、化学という学問の奥深さを伝えるきっかけになっています。
10月23日の他の記念日
10月23日のカレンダー情報
10月の二十四節気・雑節
- 寒露(かんろ) 10月8日(木)
- 霜降(そうこう) 10月23日(金)
- 秋の土用(どよう) 10月20日(火)