源義忌 (記念日 10月27日)
- 生没年
- 1917年10月9日〜1975年10月27日(58歳)
- 出身地
- 富山県中新川郡東水橋町(現:富山市)
- 角川書店設立
- 1945年、東京・板橋区小竹町の自宅応接間
- 角川文庫創刊
- 1949年
- 受賞歴
- 第20回日本エッセイスト・クラブ賞(1972年)、第27回読売文学賞(1975年)
- 俳号
- 源義(げんぎ)・水羊(すいよう)
1945年、東京・板橋区の自宅応接間を事務所として角川書店を立ち上げた角川源義は、戦後日本の出版文化を根底から塗り替えた人物です。10月27日はその忌日にあたり、「源義忌(げんよしき)」または句集『秋燕』にちなむ「秋燕忌(しゅうえんき)」として俳句の秋の季語にもなっています。
1917年(大正6年)、富山県中新川郡東水橋町(現:富山市)に生まれた源義は、中学時代から俳句に親しみました。転機は古書店での一冊との出会いです。折口信夫(釈迢空)の著書『古代研究』に感銘を受け、父の反対を押し切って國學院大學予科へ進学。折口信夫、柳田国男、武田祐吉という国文学・民俗学の巨人たちに師事し、1941年(昭和16年)に国文学科を卒業しました。
出版人としての源義の眼目は、良質な文学を広く大衆に届けることにありました。1949年の角川文庫創刊、1952年の『昭和文学全集』刊行は文庫・全集ブームの火付け役となり、新興出版社として業界の常識を覆す成果を次々と生み出しました。同年には俳句総合誌『俳句』を、1954年には短歌総合誌『短歌』を創刊。1955年には角川俳句賞・角川短歌賞を設立し、新人の発掘にも力を注ぎました。
俳壇・歌壇への貢献はさらに広がります。1967年には俳人・飯田蛇笏にちなむ蛇笏賞と、釈迢空(折口信夫の号)にちなむ迢空賞を設立。師への敬意を賞の名に刻んだこの選択には、源義の学問的誠実さが見てとれます。1961年の俳人協会設立にも参加し、晩年は俳句文学館の建設支援など、文壇の基盤整備に尽力しました。
俳人としての源義も、着実に評価を積み重ねました。句集『秋燕』(1966年)の代表句「篁に一水まぎる秋燕」は、竹林の間を細い水流が滑るように燕が飛び去る情景を鮮やかに切り取っています。1972年には随筆集『雉子の声』で第20回日本エッセイスト・クラブ賞、1975年には句集『西行の日』で第27回読売文学賞を受賞。受賞の年、1975年10月27日に東京女子医科大学病院で急死。58歳でした。没後の1976年には角川文化振興財団が、1979年には角川源義賞が創設され、その功績は制度として受け継がれています。源義が創業した角川書店は、2013年設立のKADOKAWAのブランドのひとつとして今も出版の最前線に立ち続けています。
10月27日の他の記念日
10月27日のカレンダー情報
10月の二十四節気・雑節
- 寒露(かんろ) 10月8日(木)
- 霜降(そうこう) 10月23日(金)
- 秋の土用(どよう) 10月20日(火)