キッチン・バスの日(家庭文化の日) (記念日 11月2日)

キッチン・バスの日(家庭文化の日)
制定者
キッチン・バス工業会
制定年
2005年(平成17年)
日付の由来
文化の日(11月3日)の前日。K(Kitchen)がアルファベット11番目、B(Bath)が2番目にも由来
キッチン・バス工業会の設立
1965年(昭和40年)、ステンレス流し台工業会として発足
日本初のシステムキッチン
1973年(昭和48年)、クリナップが自社ショールームに展示
認定機関
一般社団法人 日本記念日協会

戦後の高度経済成長期、日本の住まいは急速に姿を変えた。昭和30年代に公団住宅が大量供給されると、それまで家の奥に追いやられていた台所は、食事室と一体化した「ダイニングキッチン」として居住空間の中心に躍り出た。薄暗く、家族の目の届かない場所だった台所が、家庭生活の舞台へと転換したのは、この時代の大きな文化的変容だった。

そのなかで象徴的な出来事が1956年(昭和31年)に起きている。ステンレス製の流し台が公団晴海住宅に初めて導入されたのだ。それまで木製や人造石が主流だった流し台は、清潔で耐久性の高いステンレスへと塗り替えられ、台所のあり方そのものを変えた。衛生意識の高まりと相まって、キッチンは「作業場」から「生活空間」へと進化し始めた。

さらなる転換点は1973年(昭和48年)に訪れる。クリナップが自社ショールームで日本初のシステムキッチンを展示した。流し、コンロ、収納を一体化した設計思想は「システムキッチン」という和製英語で名付けられ、やがて日本の住宅の標準仕様となっていく。火と水と収納が一列に並ぶそのかたちは、料理の動線を根本から整理し、台所に立つ人の姿勢を変えた。

浴室も同様の変革を経た。ユニットバスの普及は、タイル張りの在来工法に代わる防水・断熱性能を住宅にもたらし、清掃性や安全性を大きく向上させた。かつて「浴場」は銭湯で賄われるものだったが、各家庭に浴室が備わることが常識となった。

こうした住宅設備の変遷を支えてきた業界団体が、キッチン・バス工業会だ。1965年(昭和40年)にステンレス流し台工業会として発足し、その後バス関連団体との統合を経て1987年(昭和62年)に現在の名称となった。システムキッチンや浴槽・浴室ユニットの技術・品質向上を推進し、業界の横断的な発展を担ってきた。

工業会が2005年(平成17年)に制定した「キッチン・バスの日」は、毎年11月2日にあたる。文化の日(11月3日)の前日という位置づけには、家庭における台所や浴室という日常空間を文化的な視点で見直してほしいという意図がある。また「Kitchen-Bath」のKとBがそれぞれアルファベットの11番目と2番目であることも、この日付の根拠となっている。記念日は一般社団法人日本記念日協会によって認定・登録されている。

毎日使うキッチンと浴室は、住まいのなかで最も人の生活と密着した空間だ。その設備がどのように整えられ、使いやすさや安全性が積み重ねられてきたかを振り返ることは、日本の戦後の暮らしの歩みを辿ることでもある。

11月2日のカレンダー情報

六曜 先勝
吉日 天恩日
月齢 22.5(下弦の月)

11月の二十四節気・雑節

  • 立冬(りっとう) 11月7日(土)
  • 小雪(しょうせつ) 11月22日(日)