ハンカチーフの日 (記念日 11月3日)
- 制定者
- 日本ハンカチーフ連合会・日本ハンカチーフ協会
- 制定年
- 1983年(昭和58年)
- 日付の由来
- マリー・アントワネットの誕生日(11月2日)に近い祝日「文化の日」
- 正方形布告
- 1785年、ルイ16世がマリー・アントワネットの要望で発令
- 語源
- 英語「handkerchief」の略。hand(手)+kerchief(頭を覆う布)
「国内のハンカチはすべて正方形にせよ」――18世紀のフランスで、そんな布告が王命として発令されたことをご存じでしょうか。発端はフランス王妃マリー・アントワネット。気まぐれとも純粋な美意識の発露とも受け取れるこの命令が、今日の「正方形ハンカチ」を世界中に広める引き金になったとされています。
マリー・アントワネット(1755〜1793年)はオーストリアの王族として生まれ、14歳でフランスのルイ16世に嫁いだことで知られています。ヴェルサイユ宮殿での華麗な暮らしのなかで、彼女は自分だけが様々な形のハンカチを楽しみたいと考えました。そこで夫のルイ16世に働きかけ、1785年に「ハンカチの縦横は同一の長さとする」という布告を出させたのです。他者には均一な正方形を強いながら自分だけは特別な形を持つ――いかにも彼女らしい、ゴシップ的な逸話でもあります。
ところが思いがけず、この布告は国民から好評を得ました。正方形のハンカチは折りたたみやすく、胸ポケットにもすっきり収まります。実用性の高さが評価され、正方形スタイルはフランスからヨーロッパ各国へ、やがて世界へと広まっていきました。一人の王妃のわがままが、現代のハンカチの標準形を決定したともいえます。
11月3日がハンカチーフの日となったのも、このマリー・アントワネットとの縁からです。日本ハンカチーフ連合会と日本ハンカチーフ協会がこの日を記念日に制定した際、マリー・アントワネットの誕生日である11月2日に近い祝日として、「文化の日」の11月3日が選ばれました。文化の日とハンカチの文化的起源を結びつけた、粋な選び方といえるでしょう。
ちなみに「ハンカチ」という呼び名は、英語の「handkerchief(ハンカチーフ)」を縮めたものです。「hand(手)」と「kerchief(頭を覆う布)」を組み合わせた言葉で、もとは女性が頭に巻くための大きな布でした。それが手に持てるサイズに小型化され、「手に持つ布」として定着したのです。形も名前も、長い歴史の積み重ねのなかで今の姿になっています。
毎日何気なく使っているハンカチには、18世紀フランス宮廷の一幕が刻まれています。一人の王妃が夫に命じた布告が、世界共通の「正方形」という形を定めた――ハンカチはそんな歴史の産物です。
参考リンク
11月3日の他の記念日
11月3日のカレンダー情報
11月の二十四節気・雑節
- 立冬(りっとう) 11月7日(土)
- 小雪(しょうせつ) 11月22日(日)