Burn ALL GIFs day(全てのGIFを焼き尽くす日) (記念日 11月5日)
- 開始年
- 1999年(平成11年)
- 特許保有企業
- アメリカ・ユニシス社
- 対象アルゴリズム
- LZW(Lempel–Ziv–Welch)圧縮
- 推奨代替フォーマット
- PNG・JPEG
- 特許失効(米国)
- 2003年6月20日
- 特許失効(日本)
- 2004年6月20日
1999年のある日、インターネット上の一部のユーザーたちが「GIFファイルをすべて削除しよう」と呼びかけました。これが「Burn ALL GIFs day(全てのGIFを焼き尽くす日)」の始まりです。背景にあったのは、画像フォーマットをめぐる特許紛争という、今では想像しにくいインターネット黎明期の緊張でした。
GIFはGraphics Interchange Formatの略で、1987年にCompuServe社が開発した画像フォーマットです。アニメーション表示ができることや、透過処理に対応していることから、1990年代のWebで爆発的に普及しました。当時のホームページには、くるくると回るアイコンや点滅するバナーなど、GIFアニメーションが溢れていました。しかしそのGIFには、時限爆弾のような問題が潜んでいたのです。
GIFに使われているLZW(Lempel–Ziv–Welch)という圧縮アルゴリズムは、アメリカのユニシス社が特許を持っていました。ユニシスは当初、LZWを自由に使ってよいという立場でしたが、GIFが世界中に広まると一転、特許使用料の支払いを求め始めます。さらに1999年には、GIF画像を自分のWebページに掲載しているサイト運営者にまで使用料を請求するという方針を打ち出しました。これは当時のインターネットコミュニティに大きな衝撃を与えました。
個人サイトが全盛だったあの時代、GIF画像を一枚も使っていないホームページはほぼ存在しませんでした。ユニシスの請求対象は理論上、世界中の無数の個人サイト運営者にも及ぶ可能性があったのです。これに反発したユーザーたちが、GIFをやめてPNG(Portable Network Graphics)やJPEGへの移行を訴えるために制定したのが、この記念日です。GIFファイルを「焼き尽くす」という過激な名前には、当時の怒りと抵抗の意志が込められています。
その後、状況は大きく変わります。LZWの特許はアメリカでは2003年6月20日に、日本でも2004年の同日に失効しました。特許問題が解消されると、GIFを扱えるソフトウェアが次々と再公開され、利用者も再び増加します。現在ではSNSやメッセージアプリでGIFアニメーションが日常的に使われており、かつての「焼き尽くす運動」が嘘のような普及ぶりです。「Burn ALL GIFs day」は現在では実施されていませんが、オープンなインターネットを守ろうとした人々の抵抗の記録として、デジタル文化史の一ページに刻まれています。
11月5日の他の記念日
11月5日のカレンダー情報
11月の二十四節気・雑節
- 立冬(りっとう) 11月7日(土)
- 小雪(しょうせつ) 11月22日(日)