世界哲学の日 (記念日 毎月第3木曜日、11月第3木曜日)

世界哲学の日
正式名称
World Philosophy Day(世界哲学デー)
制定機関
ユネスコ(UNESCO)
初回実施
2002年(平成14年)11月21日
日程の固定
2005年(平成17年)ユネスコ総会で11月第3木曜日と宣言
ジャンル
国際デー・記念日

毎年11月の第3木曜日、世界中で「哲学する」ことが改めて問い直される日があります。ユネスコ(UNESCO、国際連合教育科学文化機関)が制定した「世界哲学の日(World Philosophy Day)」です。2002年11月21日に初めて実施されて以降、哲学という営みを国際的に可視化する機会として定着してきました。

この記念日が生まれた背景には、グローバル化と近代化の急速な進展があります。国境を超えて社会が変容するなかで、私たちは「どう生きるべきか」「正義とは何か」「他者とどう共存するか」といった根本的な問いを、かつてないほど切実に突きつけられています。ユネスコはそうした状況を踏まえ、哲学的な思考と対話を世界規模で促進することを目的として、この記念日を設けました。

哲学は、特権的な学問ではありません。

制定当初の目的として、ユネスコは三つの柱を掲げました。第一に、人類が直面する課題に効果的に対応するための哲学的分析・研究の推進。第二に、グローバル化がもたらす問題に対する哲学の重要性への認識向上。第三に、次世代のための哲学教育の充実です。初回開催から3年後の2005年、ユネスコ総会は「世界哲学の日」を11月の第3木曜日に固定することを正式に宣言し、国際的な恒例行事として位置づけました。

ユネスコが哲学に期待するのは、単なる学術的探究にとどまりません。民主主義・人権・正義・平等といった概念の根拠を問い直し、それらを実質的なものとして支える批判的思考の力です。同機関は「哲学とは、思弁的・規範的なものではなく、生と行動に意味を与える批判的問いかけである」と定義し、平和的共存の土台を哲学に見出しています。

毎年この日には、各国で公開討論・シンポジウム・市民講座など多様な催しが開かれます。専門家だけでなく若者や一般市民も主体として位置づけられており、ユネスコは哲学教育の普及と地域間の格差解消も重要な課題として挙げています。「誰もが参加できる知的対話の場としての哲学」というメッセージを、世界に発信し続けています。