オペラ記念日 (記念日 11月24日)
- 初演日
- 1894年(明治27年)11月24日
- 上演会場
- 東京音楽学校奏楽堂(現:東京芸術大学)
- 演目
- グノー作曲『ファウスト』第1幕
- 指揮者
- フランツ・エッケルト(君が代編曲者)
- 上演目的
- 日清戦争傷病兵のための慈善興業
- 奏楽堂
- 現存・国指定重要文化財(上野公園内)
日清戦争のさなか、戦地で傷ついた兵士たちへの慈善興業として、西洋のオペラが日本の舞台に初めて登場しました。1894年(明治27年)11月24日、東京音楽学校(現:東京芸術大学)の奏楽堂で上演されたのは、フランス人作曲家シャルル・グノーの代表作『ファウスト』第1幕。これが明治以降、日本で初めてのオペラ上演とされており、この日が「オペラ記念日」の由来となっています。
出演者を務めたのは在日のオーストリア大使館職員たち。つまり、日本に赴任していた外交官がそのまま舞台に立ったわけです。指揮台に立ったのはフランツ・エッケルト——ドイツ海軍軍楽隊長として来日し、現在も歌い継がれる『君が代』の西洋音楽風編曲を手がけた人物です。1879年に来日して以降、宮内省雅楽所でも活動し、明治日本の音楽近代化に深く関わった彼が、この歴史的な初演の指揮を担いました。
合唱は音楽学校の学生が務め、外交官と日本人学生が同じ舞台に立ちました。なお奏楽堂は現在も上野公園内に現存し、国の重要文化財として今もコンサートに使われています。
当時の日本では、西洋音楽そのものがまだ珍しい存在でした。政府は富国強兵・文明開化を掲げ、音楽教育にも力を入れていましたが、オペラのような大掛かりな舞台芸術は国内にほとんど根付いていませんでした。慈善公演という形を借りながらも、この日の上演は日本における本格的な西洋舞台芸術の出発点として、後の音楽史に刻まれることになります。現在、日本はオペラ大国の一つに数えられ、世界的な歌手を多数輩出しています。その系譜の起点が、戦時下の慈善興業だったというのは、歴史の面白さです。
11月24日の他の記念日
11月24日のカレンダー情報
六曜 先勝
吉日 大明日、寅の日
月齢 14.8(満月)
11月の二十四節気・雑節
- 立冬(りっとう) 11月7日(土)
- 小雪(しょうせつ) 11月22日(日)