いいフグの日 (記念日 11月29日)
- 制定団体
- 全国海水養魚協会トラフグ養殖部会
- 最大体長
- 約70cm
- 毒成分
- テトロドトキシン(神経毒)
- 特に毒性が強い部位
- 肝臓・卵巣
- 石川県の珍味
- 河豚の卵巣の糠漬け(塩漬け1年以上+糠漬け)
- 記念日認定
- 一般社団法人・日本記念日協会
トラフグの肝臓と卵巣には猛毒テトロドトキシンが含まれているにもかかわらず、日本人はその白身の美味しさを諦めませんでした。何百年もかけて調理免許制度を整え、「ふぐ刺し」「ふぐちり」として食卓に昇華させてきました。11月29日の「いいフグの日」は、そんなトラフグの魅力を広く伝えるために、全国海水養魚協会のトラフグ養殖部会が制定した記念日です。日付は「いい(11)フグ(29)」という語呂合わせで、食べた人に「福(ふく)」をもたらすという願いも込められています。トラフグは体長70cm前後まで成長するフグ科最大級の種で、小魚や甲殻類を食べて育ちます。その白身はコリコリとした食感と上品な旨みが特徴で、薄造りにすると皿の模様が透けて見えるほど薄く切るのが職人の技。かつては料亭や高級割烹にしか並ばない魚でしたが、養殖技術の進歩によって生産量が安定し、近年は一般の飲食店でも手に入りやすくなっています。
石川県には驚くべき郷土料理があります。トラフグの卵巣——本来は毒性が最も強い部位——を1年以上塩漬けにし、さらに糠に漬け込んで毒を抜いた「河豚の卵巣の糠漬け」です。国内唯一、猛毒部位を発酵食品として食用にするこの珍味は古くから食べられてきましたが、なぜ糠漬けで毒が消えるのかは現在も科学的に解明されていません。発酵の神秘と食への執念が生み出した逸品です。
養殖の世界でもユニークな試みが続いています。毒のある餌を与えずに育てることで「無毒のトラフグ」を生産することに成功した業者が現れており、飼育に温泉水を活用する手法も注目されています。無毒個体であれば肝臓も食べられる可能性があり、かつて禁断の部位だった「ふぐ肝」の解禁を巡っては食品安全の観点から議論が続いています。養殖技術の進化がトラフグの食文化をどこまで変えるのか、今後の動向が注目されます。
参考リンク
11月29日の他の記念日
11月29日のカレンダー情報
11月の二十四節気・雑節
- 立冬(りっとう) 11月7日(土)
- 小雪(しょうせつ) 11月22日(日)