音の日 (記念日 12月6日)
- 制定年
- 1994年(平成6年)
- 制定団体
- 日本オーディオ協会(JAS)
- 由来の出来事
- 1877年12月6日、エジソンがフォノグラフで初録音
- 最初の録音曲
- 「メリーさんの羊」(Mary Had a Little Lamb)
- 三大発明
- 蓄音機・白熱電球・映写機
- 音の匠顕彰開始
- 1996年より毎年実施
1877年12月6日の夜、アメリカ・ニュージャージー州メンロパークにある実験室で、トーマス・エジソンは錫箔を巻きつけた金属円筒の前に立ちました。針を当て、ハンドルを回しながら「メリーさんの羊(Mary Had a Little Lamb)」を口ずさみます。その振動が針先を通じて錫箔に刻まれ、再び針を当てて巻き戻すと、小さな声が装置から流れ出しました。人類が初めて自分の声を録音し、再生した瞬間でした。
この装置こそ、エジソンが発明した蓄音機「フォノグラフ(Phonograph)」です。音の振動を物理的な凹凸として記録し、それをそのまま音として再現するという原理は、それまで誰も実現したことのない革新的な発想でした。エジソンは後年、数千件に及ぶ特許を取得した大発明家として知られますが、フォノグラフの発明は白熱電球・映写機と並ぶ三大発明の一つに数えられています。特に白熱電球が「光を制御した」発明であるとすれば、フォノグラフは「時間を記録した」発明といえます。それまで演奏されてそのまま消えていった音楽が、初めて形として残せるようになりました。
「音の日」は、この歴史的な出来事から117年後の1994年(平成6年)に、東京都港区高輪に事務局を置く一般社団法人・日本オーディオ協会(Japan Audio Society:JAS)が制定しました。日本レコード協会や日本音楽スタジオ協会と連携し、12月6日を音楽文化・オーディオ産業の発展を考える日として広く認知させることが目的でした。
この日に合わせて日本オーディオ協会は毎年記念行事を開催しています。音を通じて技術や文化に貢献した人物・団体を称える「音の匠」顕彰は1996年から続く恒例行事で、オーディオ業界にとどまらず、放送・建築・音楽など幅広い分野から受賞者が選ばれてきました。「日本プロ音楽録音賞」授賞式や「記念コンファレンス」「音の日の集い」も行われ、音にかかわる業界全体が一堂に会する場となっています。
なお、「音の日」普及のために日本オーディオ協会が作成したキャラクター「SOUNDY」は、アフリカの砂漠に生息する耳の大きなキツネ「フェネック(Fennec)」をデザイン化したものです。優れた聴覚を持つ生き物をシンボルに選んだセンスは、音への深いこだわりを体現しています。エジソンが錫箔に刻んだか細い声から、今日の高精度オーディオ技術に至るまで、人類の「音を残したい」という欲求は一貫して変わっていません。
参考リンク
12月6日の他の記念日
12月6日のカレンダー情報
12月の二十四節気・雑節
- 大雪(たいせつ) 12月7日(月)
- 冬至(とうじ) 12月22日(火)