電子帳簿保存法、令和9年分から何が変わる?あなたの控除額と届出の最後の日

自動連携の対象は、デジタルインボイスか預貯金口座の決済データです

あなたの令和9年分の控除額(上限)

最大75万円

令和8年分は最大65万円です。下の項目を選ぶと、あなたの額が出ます。

令和9年分の区分
75万円・65万円・10万円の3つ。55万円の区分はなくなります
令和8年分の区分
65万円・55万円・10万円の3つ
75万円になるには
複式簿記+e-Tax で申告+優良な電子帳簿(または請求書データなどの自動連携)
次の最後の日
2027年3月15日(月)(あと 133 日)

この答えは、事業所得か、事業的規模の不動産所得がある人の場合です。不動産所得だけで事業的規模でない(業務的規模)人は、複式簿記・e-Tax でも最大10万円です(国税庁リーフレット 令和8年4月)。現金主義による所得計算の特例(所得税法67条1項)を受けている人は、65万円と75万円の対象になりません(租税特別措置法25条の2第4項)。

令和9年分(2027年1月1日以後)から、青色申告特別控除は最大75万円になり、55万円の区分はなくなります。電子取引データを保存する義務は2024年1月1日から始まっていて、令和9年分からではありません。日付の物差しがそれぞれ別なので、自分の帳簿と申告の仕方に当てはめて、いつ何が変わるかを並べました。

今日は 2026年11月2日(月)・国税庁・財務省・e-Gov の原文を確かめた日は 2026年10月31日

これからの日程

青色申告特別控除と、電子帳簿・電子取引の日を、月の順に並べました。点か帯を押すと、下の日付の一覧に移ります。

点と帯を押すと、下の日付の一覧へ移ります。白い点は、同じ決まりから数えた日です。

控除の区分:令和8年分と令和9年分

青色申告特別控除は、令和8年分が65万円・55万円・10万円の3区分、令和9年分が75万円・65万円・10万円の3区分です。令和9年分から、55万円の区分はなくなります。

自分の控除額の行を見ます。上の入力欄に選ぶと、自分の額が上に出ます。

青色申告特別控除の区分
控除額令和8年分の要件令和9年分の要件
75万円なし複式簿記+e-Tax で申告+優良な電子帳簿、または請求書データなどの自動連携(デジタルシームレス保存)
65万円複式簿記・期限内の申告で、さらに e-Tax で申告するか、優良な電子帳簿を備える複式簿記+e-Tax で申告
55万円複式簿記・期限内の申告(貸借対照表・損益計算書を添える)なくなる
10万円上の区分に当たらない青色申告者上の区分に当たらない人(簡易簿記で、前々年の総収入金額が1,000万円を超える人を除く)
0円なし簡易簿記で、前々年(令和9年分は2025年)の総収入金額が1,000万円を超える人

あなたの額と、足りないもの

上の入力欄に選ぶと、令和9年分の75万円に足りないものと、届出と申告の最後の日が変わります。複式簿記は、貸借対照表と損益計算書を作る記帳です。請求書データの自動連携は、デジタルシームレス保存のことで、対象はデジタルインボイス(Invoice JP PINT など)か預貯金口座の決済データです。重加算税の加重の除外と、優良な電子帳簿の過少申告加算税の軽減には、あらかじめ届出書の提出が必要です(国税庁リーフレット 令和7年4月・令和8年6月)。選んだ内容はこの画面の中だけで使い、どこにも送りません。

75万円(令和9年分)に必要なもの

  • 複式簿記で記帳し、貸借対照表と損益計算書を作る
  • 確定申告書・貸借対照表・損益計算書を e-Tax で送る
  • 優良な電子帳簿、または請求書データなどの自動連携(デジタルシームレス保存)を備える

あなたの最後の日

令和8年分の確定申告
2027年3月15日(月)(あと 133 日)
電子帳簿の届出書(令和8年分から受けるとき)
2027年3月15日(月)(あと 133 日)
令和9年分の確定申告
2028年3月15日(水)(あと 499 日)
電子帳簿の届出書(令和9年分から受けるとき)
2028年3月15日(水)(あと 499 日)

令和9年分の日付は、令和8年分の日付と同じ決まり(適用を受ける年分の法定申告期限)から数えた日で、国税庁が令和9年分の日付そのものを書いているわけではありません。確定申告の受付の期間と、延びる日の決まりは確定申告はいつまでで確かめられます。

注意すること:例外とずれやすいケース

例外とずれやすいケース(5件)
注意:例外とずれやすいケース
ケース扱い
不動産所得だけで、事業的規模でない(業務的規模)とき簡易簿記でも、複式簿記にしても、控除は最大10万円のままです(国税庁のリーフレット 令和8年4月)。
簡易簿記で、前々年の総収入金額がちょうど1,000万円のとき条文は「千万円を超えること」なので、ちょうどは当たりません。10万円のままです。
令和9年分で、複式簿記でも書面で申告するとき65万円・75万円は e-Tax で送ることが要件です。書面なら10万円です。
優良な電子帳簿で、すでに65万円の控除を受けているとき75万円のために届出書を出し直す必要はありません(国税庁のリーフレット 令和8年6月)。
これから青色申告を始めるとき承認申請書を、始めようとする年の3月15日までに出します(令和9年分から始めるなら2027年3月15日。日付の一覧)。

日付の一覧

これから来る日です。日が決まっているものには、予定に入れるボタンを付けました。予定の30日前にも通知が出ます。

すでに始まった日(1件)

日付の確かさを、行ごとに3つに分けています。

日付の確かさの見方
日付の確かさの見方
確かさ意味
確定国税庁・財務省・e-Gov の原文に、その日が書かれています。
計算した日原文に書かれた決まりから数えた日です。原文が令和9年分の日付そのものを書いているわけではありません。
もう始まっているすでに始まっていて、これから来る日ではありません。

75万円の2つの経路

令和9年分の75万円は、複式簿記と e-Tax での申告が共通の条件で、そのうえで次のどちらかを備えます。

どちらにも共通の要件
項目要件
承認青色申告の承認を受けている
記帳複式簿記(正規の簿記の原則)で日々の取引を記録する
書類貸借対照表と損益計算書を確定申告書に添える
申告その年分の確定申告書の提出期限までに e-Tax で送る
経路1:優良な電子帳簿の要件
経路1:優良な電子帳簿
項目要件
記録の訂正・削除訂正・削除・追加の事実と内容を確認できるシステムで備える
帳簿どうし記録の相互関連性を確保する
検索日付・金額・取引先で検索できる(ダウンロードの求めに応じるなら、範囲指定や組み合わせの検索は不要)
備え付けシステムの概要書とディスプレイ等を備える
経路2:請求書データなどの自動連携(デジタルシームレス保存)の要件
経路2:自動連携(デジタルシームレス保存)
項目要件
対象のデータデジタルインボイス(Invoice JP PINT か JP Self-Billing)、または預貯金口座の決済データ
仕様デジタル庁の仕様に従って送受信されたもの
保存の仕方国税庁長官が定める基準に合うシステムで、改ざん防止・記帳の適正性・電子帳簿との相互関連性の3つを満たして保存する
前提電子取引データ保存の要件を満たしている

電子取引データ保存は2024年から

メールやクラウドで受け渡した請求書・領収書などのデータを、印刷した紙でなく電子データのまま保存する義務は、2024年1月1日以後にやり取りしたデータから始まっています。令和9年分から始まるものではありません。

検索機能を全部つけなくてよいのは、基準期間(2課税年度前)の売上高が5,000万円以下の保存義務者か、印刷した書面を整理して出せる保存義務者です。どちらも、ダウンロードの求めに応じることが前提です。

よくある質問

電子帳簿保存法は、令和9年分から何が変わるのですか?

青色申告特別控除の区分が75万円・65万円・10万円になり、55万円はなくなります(租税特別措置法 25 条の2。令和9年分以後の所得税)。あわせて、条件を満たした電子取引データは、令和9年1月1日以後に法定申告期限が来る国税から、重加算税の10%加重の対象から外れます。一方、電子取引データを保存する義務は、令和9年分からではなく、2024年1月1日から始まっています。日付の物差しがそれぞれ別です。

電子取引データの保存の対象になる書類は何ですか?

取引に関して受け取った注文書・契約書・送り状・領収書・見積書などと、自分で作ってその写しを残しているものです。紙で保存する場合の範囲と変わりません。売上や仕入だけでなく、水道光熱費や旅費交通費などの費用に係るものも含まれます。連絡ミスによる誤りや書き損じのあるもの、正式な見積書の前の粗いもの、取引を希望する会社から一方的に送られてきた見積書は、保存の必要はないと考えられています(国税庁の一問一答 令和8年7月 問2)。

紙でもらった請求書も、電子で保存し直す必要がありますか?

電子取引データ保存の対象は、メールやクラウドなどで電子データのまま受け渡した取引です。取引のしきたりや社内のルールで、データとは別に書面を原本として受け取っている場合は、その原本(書面)を保存します(問5)。同じ内容のデータと書面の両方を受け取り、書面を正本とすると自社で決めているなら、書面の保存だけで足ります。ただし、メール本文で内容を補うなど、書面とデータの内容が同じでないときは、両方を保存します(問16)。

電子取引データは、何年保存しますか?

各税法で決まった期間です。青色申告の個人事業者は、帳簿と決算関係書類が7年、領収証・預金通帳などの現金預金取引等関係書類が7年(前々年分の事業所得と不動産所得の合計が300万円以下の人は5年)、請求書・見積書・契約書・納品書などのその他の書類が5年です。数え始めは、作成または受領の日の属する年の翌年3月15日の翌日です(問17)。

電子帳簿の届出書は、いつまでに出しますか?

適用を受ける年分の法定申告期限までです。国税庁の案内の例では、令和8年分から受けるなら2027年3月15日までです。令和9年分から受けるなら、同じ決まりから数えて2028年3月15日になります。優良な電子帳簿で65万円の控除をすでに受けている人は、75万円のために届出書を出し直す必要はありません。

令和9年分の確定申告はいつまでですか?

2028年3月15日(水)です。2月16日から3月15日までが受付で、土日祝にあたると翌日以降に延びます。受付の期間と、延びる日の決まりは、確定申告の期限のページで確かめられます。

この記事の根拠

日付と額と要件は、2026年10月31日に各節の出典に挙げた国税庁・財務省・e-Gov の資料を開いて確かめた分だけを載せています。スキャナ保存と、令和10年分以後の日付は載せていません。選んだ内容は、この画面の中だけで使い、どこにも送りません。

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