医療費控除はいつまで?何が対象になる?

確定申告の義務がない人の場合

2026年分の区切りは2026年12月31日(木)。その日までに払った医療費が対象です。確定申告の義務がない人は、翌年1月1日から5年間、還付申告で出せます。

2026年分は2027年1月1日(金)から2031年12月31日(水)までです。2021年分も、2026年12月31日(木)までは出せます。確定申告の義務がある人(自営業の人など)は5年ではなく、通常の期間(2027年2月16日(火)から2027年3月15日(月))に出します。

区切りと最後の日をまとめて予定に入れる
あと 53 日今日2026/11/8払う区切り2026/12/31申告開始2027/1/1最後の日2031/12/31
2026年分は、2026年12月31日(木)までに払った医療費が対象です。確定申告の義務がない人の還付申告は、翌日の2027年1月1日(金)から出せて、最後の日は2031年12月31日(水)です。払う区切りと申告の開始は1日しか離れていませんが、出せる期間は5年あります。確定申告の義務がある人は、この線ではなく通常の確定申告の期間に出します。

文:ベストカレンダー編集部|公開 2026年11月6日・更新 2026年11月6日・2026年11月6日に国税庁の案内で確かめました

自分の場合:確定申告の義務がない人が、いま出せる年分

この表は、確定申告の義務がない人(給与だけの会社員など)が、還付申告で医療費控除を出せる期間です。医療費を払った年の分(年分)ごとに、翌年1月1日から5年間出せます(国税庁 No.2030)。2026年11月8日(日)の時点で、まだ出せる年分を並べました。

2021年分は2026年12月31日(木)が最後の日です。

確定申告の義務がある人(自営業の人、給与以外の所得が20万円を超える会社員など)は、この表ではなく、通常の確定申告の期間に出します(下の節、国税庁 No.2020)。義務があるかどうかは、税務署に確認してください。

確定申告の義務がない人の、年分ごとの還付申告ができる期間
払った年(年分)申告できる期間いまの状態
2021年分2022年1月1日(土)〜2026年12月31日(木)いま出せます(最後の日まであと53日)
2022年分2023年1月1日(日)〜2027年12月31日(金)いま出せます
2023年分2024年1月1日(月)〜2028年12月31日(日)いま出せます
2024年分2025年1月1日(水)〜2029年12月31日(月)いま出せます
2025年分2026年1月1日(木)〜2030年12月31日(火)いま出せます
2026年分2027年1月1日(金)〜2031年12月31日(水)まだ出せません(2027年1月1日(金)から)

いつまでに払った医療費が対象?(12月31日の区切り)

医療費控除の対象になるのは、その年の1月1日から12月31日までに払った医療費です(国税庁 No.1120)。2026年分の区切りは2026年12月31日(木)で、その日までに払った分が2026年分です。翌日の2027年1月1日(金)以後に払った分は、2027年分になります。

診察日や請求書の日付ではなく、払った日で決まります。決まりごとは次のとおりです。

  • まだ払っていない医療費は、診察を受けた年ではなく、実際に払った年の医療費控除の対象になります(No.1120)。
  • 治療の途中で年が変わるときは、それぞれの年に払った額が、その年分の対象になります(No.1128)。
  • 歯科ローンは、信販会社が立て替えて払った年(契約が成立した年)の分です。金利と手数料は対象外です(No.1128)。
  • 保険金や高額療養費、出産育児一時金などで補てんされる分は、払った医療費から差し引きます。給付の目的になった医療費が限度で、引ききれない分があっても、ほかの医療費からは引きません(No.1120)。

申告はいつまで?5年出せる仕組みと、義務がある人の通常の期間

医療費控除は、確定申告書を出す義務のない人(給与だけの会社員など)が、税金の戻りを受けるために出す還付申告の一つです。この人たちの還付申告は、確定申告の期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間出せます(国税庁 No.2030)。

確定申告の義務がある人(自営業の人、給与以外の所得が20万円を超える会社員など)は、5年ではなく、通常の確定申告の期間に出します。2026年分の通常の期間は2027年2月16日(火)から2027年3月15日(月)です(国税庁 No.2020。3月15日が休みなら次の平日)。期間を過ぎたときの扱いは、税務署に確認してください。

義務がない人の2026年分なら、2027年1月1日(金)から2031年12月31日(水)までです。最後の日が年末年始にかかるので、最後の日ぎりぎりに出すときは、窓口が開いているかを含めて、税務署に確認してください。

5年のうちに出すときも、年分ごとに別の申告書を出します(まとめて 1 枚にはできません)。年が替わるたびに、いちばん古い年分から順に出せなくなっていきます。

申告に何を用意するか:明細書と領収書の保存

確定申告書に、医療費の領収書から作る「医療費控除の明細書」を添えて出します。医療保険者(健保組合や市区町村の国保など)が出す医療費通知があれば、通知を添えて、明細書の記載を簡単にできます(No.1120)。

領収書そのものは申告書に添えませんが、確定申告期限等から5年を経過する日までは、捨てずに保存します。明細書の内容を確かめるために、税務署から領収書の提示や提出を求められることがあるからです(No.1120)。保存の最後の日は、出した申告の種類で変わるので、税務署に確認してください。

医療費を表計算ソフトで集計する国税庁の「医療費集計フォーム」は、確定申告書等作成コーナーの入力画面に読み込めます。セルフメディケーション税制を選ぶ人は使えません(No.1120)。

何が対象になる?医療費として認められるもの

対象かどうかの目安は、治療や療養のために払った費用で、その病状などから見て、一般的に支出される水準を著しく超えない部分、であることです(No.1122)。払った人と、生計を一にする配偶者その他の親族の分を合わせられます(No.1120)。

医療費控除の対象になるものの例
費用扱い条件と国税庁の案内
医師・歯科医師の診療や治療の費用対象保険がきかない自由診療でも、治療のためなら対象です。歯の治療は、一般的な水準を著しく超える特殊なものを除きます(No.1128)
風邪薬など、治療や療養のための薬対象ビタミン剤など、病気の予防や健康増進のための薬は対象外です(No.1122)
通院の電車・バス代対象小さな子の通院に付添が必要なら、付添人の交通費も含みます。診察券などで通院した日と金額を記録しておきます(No.1128)
入院の部屋代と、病院が出す食事対象出前や外食は対象外です(No.1126)
補聴器・義歯・松葉づえ・義手義足条件つきで対象医師等の診療や治療を受けるために直接必要なものです(No.1122)
子どもの成長を妨げないための歯列矯正条件つきで対象年齢や目的から歯列矯正が必要と認められる場合です(No.1128)
おむつ代条件つきで対象おおむね6か月以上寝たきりで医師の治療を受け、おむつが必要と認められる場合です。医師の「おむつ使用証明書」が要ります(No.1122)
視力回復のレーシック手術対象眼の機能を医学的な方法で回復させる治療だからです(No.1122 質疑応答)
出産の入院費と、妊娠と診断されてからの定期検診対象出産育児一時金などは、医療費から差し引きます(No.1124)

対象にならないもの・迷いやすいもの

次の費用は、国税庁の案内では原則として対象になりません。条件がつくものは、例外の欄を読んでください。表にない費用は、国税庁のタックスアンサーNo.1122か、税務署で確かめます。

医療費控除の対象にならないものの例
費用扱い例外と国税庁の案内
人間ドック・健康診断原則として対象外結果として重大な疾病が見つかり、引き続き治療を受けたときは、その検査の費用も対象です(No.1122 質疑応答)
容ぼうを美しくするための歯列矯正対象外同じ歯列矯正でも、必要と認められる場合は対象です(No.1128)
タクシー代原則として対象外電車やバスが使えない場合は対象です。出産で入院するときに通常の交通手段が難しい場合も同じです(No.1122・1124)
自家用車で通院したときのガソリン代と駐車場代対象外電車やバスなど、交通機関に払った費用が通院費です(No.1122・1128)
入院のときの寝巻き・洗面具、医師や看護師へのお礼対象外診療や治療の対価ではないからです(No.1126)
本人や家族の都合だけで入った個室の差額ベッド代対象外病院の都合や治療上の必要で入った個室とは分けて考えます(No.1126)
家族や親類に付添を頼んで、付添料の名目で払ったお金対象外家政婦など、特に頼んだ人への療養上の世話の対価は対象です(No.1122)
近視や遠視のための、日常生活で使う眼鏡対象外斜視や白内障の手術後など、医師の指示で治療のために使う眼鏡は対象です(No.1122 質疑応答)
実家に帰って出産するための交通費対象外病院へ入院するための交通費とは別です(No.1124)

セルフメディケーション税制との選択:どちらか一方だけ

ドラッグストアの対象の薬の購入費は、通常の医療費控除のかわりに、セルフメディケーション税制を選べます。どちらか一方を選ぶ決まりで、併用できません。選んで申告したあとに、更正の請求や修正申告でもう一方へ変えることもできません(No.1129・1131)。

選べるのは、健康診断や予防接種など「一定の取組」を、その年に自分が行っている人です。取組に払った費用(人間ドックなど)は、この税制の控除の対象になりません(No.1129)。

二つの控除の違い
項目通常の医療費控除セルフメディケーション税制
引ける額の目安払った医療費から、10万円(総所得金額等が200万円未満の人は総所得金額等の5%)を引いた額対象の薬の購入費から、12,000円を引いた額
上限200万円88,000円
対象の費用診療・治療・薬・通院など、上の表のものスイッチOTC医薬品など、領収書に対象の表示がある薬の購入費だけ
条件なしその年に一定の取組を自分が行っていること

注意:期間を過ぎたとき・戻らないとき・迷うとき

国税庁は、確定申告書を出す義務のない人の還付申告を「その年の翌年1月1日から5年間」出せるとしています(No.2030)。5年の期間が終わった年分は、上の表から外れます。確定申告の義務がある人は、通常の期間(No.2020)が先に終わります。期間が終わったあとの扱いは、税務署に確認してください。

  • 戻るのは、すでに源泉徴収や予定納税で納めた所得税の範囲です。源泉徴収票の源泉徴収税額が0円の人は、申告しても戻る所得税はありません(No.2030)。
  • すでに還付申告を出して、戻る額を少なく申告してしまったときは、更正の請求で直せます。請求できるのは、原則として申告書を出した日から5年以内です(No.2030)。
  • 青色申告特別控除のように、法定申告期限(原則として翌年3月15日)までの提出が条件の特例を一緒に受けるときは、還付申告でも法定申告期限までに出します(No.2030)。
  • 対象になるかの個別の判断は、このページでは断定しません。迷う費用は、領収書を持って税務署に相談してください。

医療費控除のよくある質問

医療費控除はいくらから対象になりますか?

払った医療費から保険金などで補てんされる分を引いた額が、10万円を超えた部分が対象です。その年の総所得金額等が200万円未満の人は、10万円ではなく総所得金額等の5%を超えた部分です。例えば総所得金額等が150万円なら、75,000円を超えた分から対象になります。控除額の上限は200万円です(国税庁 No.1120)。

人間ドックや健康診断の費用は医療費控除の対象になりますか?

原則として対象になりません。健康診断は病気の治療を行うものではないからです。ただし、結果として重大な病気が見つかり、そのまま治療を受けたときは、その検査の費用も対象になります(国税庁 No.1122 質疑応答)。

補聴器や眼鏡の費用は対象になりますか?

補聴器は、医師等の診療や治療を受けるために直接必要なものなら対象です(No.1122)。眼鏡は、近視や遠視のために日常生活で使うものは対象になりません。斜視や白内障の手術後など、医師の指示で治療のために使うものは対象です(No.1122 質疑応答)。

歯の矯正やインプラントは対象になりますか?

歯列矯正は、子どもの成長を妨げないための、かみ合わせの矯正など、年齢や目的から必要と認められる場合は対象で、容ぼうを美しくするためのものは対象外です(No.1128)。歯の治療は保険がきかない自由診療でも対象になり得ますが、一般的に支出される水準を著しく超える特殊なものは対象になりません(No.1128)。インプラントを名指しした記載は、国税庁のNo.1128にはありません。個別の治療が当てはまるかは、税務署に確認してください。

おむつ代は医療費控除の対象になりますか?

おおむね6か月以上寝たきりで医師の治療を受けていて、おむつを使う必要があると認められる場合は対象です。医師が出す「おむつ使用証明書」が要ります。介護保険の要介護認定を受けている一定の人は、市町村長等が出すおむつ使用の確認書等で代えられます(No.1122)。

医療費控除の申請用紙はありますか?

専用の申請用紙はありません。確定申告書に、「医療費控除の明細書」を作って添えます。国税庁の確定申告書等作成コーナーで入力すると、必要な明細書も自動で作られます(No.1120)。

2021年分の医療費控除は、いまからでも申告できますか?

確定申告の義務がない人(給与だけの会社員など)なら、出せます。2021年分の最後の日は2026年12月31日(木)です。還付申告は、その年の翌年1月1日から5年間出せるからです(No.2030)。確定申告の義務がある人は、通常の確定申告の期間に出す決まりです(No.2020)。最後の日の扱いと、義務があるかどうかは、税務署に確認してください。

この記事の根拠

2026年11月6日に、上の国税庁のページで確かめました。文:ベストカレンダー編集部。公開 2026年11月6日・更新 2026年11月6日。運営:株式会社SATY。

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