遺留分の請求はいつまでできる?
- 知った時から1年で請求できる最終日 2027年10月6日(水)あと365日 知った日の翌日から数えて1年。この日までに相手に届くように。休日でも延びない
民法1048条は、遺留分侵害額の請求権は、相続の開始と遺留分を侵害する贈与・遺贈を知った時から一年間行使しないと時効で消え、相続開始の時から十年を経過したときも同様と定めています。 出典:民法1048条・民法97条1項・民法140条・143条・民法142条
1年は時効の期間なので、末日が土日・祝日でも一律には延びません(民法142条は取引をしない慣習がある場合に限るため)。
相続開始から10年の期限は、下の計算で亡くなった日を入れると出ます。1年と10年の早い方が過ぎると請求できません。
今日は 2026年10月6日(火)
遺留分侵害額の請求は、相続の開始と遺留分を侵害する贈与・遺贈を知った時から1年以内です。知らなくても、相続開始から10年で請求できなくなります。今日(2026年10月6日(火))に知った場合、1年で請求できる最終日は2027年10月6日(水)です。請求の意思表示は、この日までに相手に届いている必要があります(民法97条1項。発送した日ではありません)。時効の期間なので、土日・祝日でも延びません(民法142条の繰り延べは当たりません)。
この答えが当てはまる範囲
遺言や生前の贈与で、自分の遺留分より少ない取り分になった相続人(兄弟姉妹を除く)。日付の決まり方
遺留分侵害額の請求は、相続の開始と侵害する贈与・遺贈を知った時から1年、相続開始から10年のうち早い方までです(民法1048条)。 出典:e-Gov法令検索「民法1048条」(2026-10-02 照合)相続開始の日から10年の期限も計算
遺留分侵害額の請求権は、知った時から1年のほか、相続開始の時から10年でも消えます(民法1048条)。亡くなった日を入れると10年の末日を出し、上の1年の期限と早い方を示します。
知った時から1年、相続開始から10年。早い方が来たら請求できない
遺留分は、兄弟姉妹以外の相続人に法律が残している最低限の取り分です。遺言や生前の贈与でそれより少なくなった人は、多く受け取った人にお金で払うよう請求できます。これが遺留分侵害額の請求です。
請求できる期間は民法1048条に2つあります。1つ目は、相続が始まったことと、遺留分を侵害する贈与や遺贈があったことの両方を知った時から1年です。この間に請求しないと時効で消えます。2つ目は、知っていたかどうかに関係なく、相続開始(亡くなった時)から10年です。どちらか早い方が来たら、請求はできません。
1年の起点は、亡くなった日ではなく「知った時」です。亡くなったことは知っていても、遺言の中身や贈与を後で知ったときは、両方を知った時から数えます。数え方は民法140条の初日不算入で、知った日の翌日から暦の1年です。10月2日に知ったなら、翌年の10月2日が最終日です。
10年は相続開始の時から数えます。亡くなった日の翌日から暦の10年で、最後の年に同じ日が無いとき(2月29日など)はその月の末日です。下の計算に亡くなった日を入れると10年の末日が出て、上の1年の期限とどちらが先に来るかも分かります。
どちらの期間も、末日が土曜日・日曜日・祝日だからといって一律に翌日へは延びません。民法142条が休日の翌日に満了するとしているのは「その日に取引をしない慣習がある場合に限り」だからです。期限ぎりぎりではなく、余裕を持って請求します。
請求は裁判を起こさなくても、相手に請求する意思を伝えれば足りるとされています。ただし、意思表示は相手に届いた時に効力を生じます(民法97条1項)。最終日に発送しただけでは間に合わないことがあるため、遅くとも最終日の数日前には相手に届くように送ります。後で「いつ届いたか」を証明できるよう、配達証明付きの内容証明郵便で送るのが一般的です。請求した後に生まれるお金を払ってもらう権利は、別に時効が進みます(民法166条1項は、権利を行使できることを知った時から5年と定めています)。
相続放棄の3か月や相続税の申告の10か月とは別の期限です。相続の手続きが重なる時期なので、亡くなった日、遺言の中身を知った日をメモしておき、それぞれの期限を早めに予定に入れておくと安心です。
この記事の根拠
- 法令:e-Gov法令検索「民法1048条」
「遺留分侵害額の請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知った時から一年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から十年を経過したときも、同様とする。」 - 法令:e-Gov法令検索「民法97条1項」
「意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる。」 - 法令:e-Gov法令検索「民法140条」
「日、週、月又は年によって期間を定めたときは、期間の初日は、算入しない。ただし、その期間が午前零時から始まるときは、この限りでない。」 - 法令:e-Gov法令検索「民法143条2項」
「週、月又は年の初めから期間を起算しないときは、その期間は、最後の週、月又は年においてその起算日に応当する日の前日に満了する。」 - 法令:e-Gov法令検索「民法142条」
「その日に取引をしない慣習がある場合に限り、期間は、その翌日に満了する。」 - 法令:e-Gov法令検索「民法166条1項」
「債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき。」
2026年10月2日に出典と照合しました。
遺留分の請求期限のよくある質問
1年はいつから数えますか?
相続の開始と、遺留分を侵害する贈与・遺贈の両方を知った時からです。知った日の翌日を1日目に暦の1年で数えます(民法140条・143条)。
知らないまま10年たったら?
相続開始から10年を過ぎると、知らなかったとしても請求できません(民法1048条後段)。
最終日に内容証明を出せば間に合いますか?
間に合わないことがあります。意思表示は相手に届いた時に効力を生じる(民法97条1項)ため、最終日までに相手に届いている必要があります。数日の余裕を見て送ります。
期限が土日なら延びますか?
時効の期間なので一律には延びません。民法142条は取引をしない慣習がある場合に限って翌日に満了するとしています。