退職日は月末と月末の前日で何が変わる?
今日は 2026年11月4日(水)
退職日を今月(2026年11月)の月末、11月30日(月)にすると、会社の健康保険・厚生年金は退職日まで入っていて、保険料がかかるのは2026年11月分までです。最後の給与から10月分と11月分の2か月分の保険料を引かれることがあります。月末の前日の11月29日(日)なら保険料は2026年10月分までで、引かれるのは10月分の1か月分、2026年11月は自分で国民健康保険・国民年金に入ります。
| 月末に退職:11月30日(月) | 月末の前日に退職:11月29日(日) | |
|---|---|---|
| 資格喪失日 | 12月1日(火) | 11月30日(月) |
| 会社の保険料がかかる最後の月 | 2026年11月 | 2026年10月 |
| 最後の給与から引かれうる保険料 | 10月分と11月分の2か月分 | 10月分の1か月分 |
| 自分で国保・国民年金に入る月 | 2026年12月から | 2026年11月から |
- 資格喪失日(会社の健康保険・厚生年金が終わる翌日) 2026年12月1日(火)あと27日 退職日の翌日。会社の保険証は退職日までで、この日からは使えません
- 国保・国民年金の届出の期限 2026年12月14日(月)あと40日 資格喪失日から14日以内。次の会社の保険に入らないときの届出
- 任意継続の申出の期限 2026年12月21日(月)あと47日 本来の末日 2026年12月20日(日) → 期限は 2026年12月21日(月)。日曜日のため。資格喪失日から20日以内。会社の健康保険を続けたいときの申出
会社の健康保険・厚生年金の資格は退職日の翌日に終わります(健康保険法36条・厚生年金保険法14条)。国民健康保険・国民年金の届出は14日以内、任意継続の申出は20日以内で、どちらも資格を失った日から数えます。 出典:健康保険法36条・37条・厚生年金保険法14条・国民健康保険法施行規則13条
退職日の月末・月末の前日の比べは、このページの下の表で今月の日付で並べています。
この答えが当てはまる範囲
会社の健康保険・厚生年金に入っていて、退職日を決める人(正社員など。同じ月に入社して退職する場合は別の扱いです)日付の決まり方
会社の健康保険・厚生年金は退職日の翌日に終わり、被保険者期間は資格を失った月の前月までです(健康保険法36条・厚生年金保険法14条・19条1項)。 出典:e-Gov法令検索「健康保険法」第三十六条(2026-11-02 照合)退職日から届出の期限までの日付
退職日とは?最終出勤日・資格喪失日との違い
退職日は、雇用契約が終わる日です。その日までは会社の従業員で、給与も保険も続きます。最後に出社する日(最終出勤日)とは別の日で、残っている有給休暇を使うと、退職日は最終出勤日より後になります。たとえば10月30日が最終出勤日でも、有給休暇を使い切る日まで在籍していれば、その最後の日が退職日です。
健康保険と厚生年金の資格が終わるのは、退職日の翌日(資格喪失日)です(健康保険法36条・厚生年金保険法14条)。会社の保険証は退職日まで使えます。この「翌日」が月をまたぐかどうかで、保険料の月数が変わります。決めるのは最終出勤日でなく、退職日です。
自分の場合:月末と月末の前日を今月の日付で比べる
今日(2026年11月4日(水))を基準に、今月の月末の11月30日(月)と、月末の前日の11月29日(日)に退職したときの違いを並べました。上の欄に退職日を入れると、入れた日の資格喪失日と届出の期限が出ます。
| 月末に退職:11月30日(月) | 月末の前日に退職:11月29日(日) | |
|---|---|---|
| 退職日 | 2026年11月30日(月) | 2026年11月29日(日) |
| 資格喪失日(退職日の翌日) | 2026年12月1日(火) | 2026年11月30日(月) |
| 会社の保険料がかかる最後の月 | 2026年11月 | 2026年10月 |
| 最後の給与から引かれうる月数 | 2か月分(10月分と11月分) | 1か月分(10月分) |
| 自分で国保・国民年金に入る最初の月 | 2026年12月 | 2026年11月 |
| 国保・国民年金の届出の期限 | 2026年12月14日(月) | 2026年12月14日(月) |
| 任意継続の申出の期限 | 2026年12月21日(月) | 2026年12月21日(月) |
なぜ月末で保険料が2か月分になるのか(資格喪失日と被保険者期間の決まり)
保険料は月単位で決まります。厚生年金保険法19条1項は、被保険者期間を「資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月まで」と数えます。資格を喪失するのは退職日の翌日なので、月末に退職すると翌日は翌月の1日になり、退職した月までが被保険者期間に入ります。月末の前日に退職すると、翌日はまだ退職した月のうちなので、その月は被保険者期間に入りません。健康保険も、資格を喪失した月の保険料は算定しません(健康保険法156条3項)。
給与から保険料を引くのは、原則として前月分です。ただし、被保険者が事業所に使用されなくなったときは、前月分とその月分をまとめて給与から引けます(健康保険法167条1項・厚生年金保険法84条1項)。月末に退職すると退職した月分の保険料がある(10月分と11月分)ので、最後の給与から2か月分が引かれることがあります。月末の前日に退職すると退職した月分の保険料はなく、10月分の1か月分です。
会社の給与の締め日と支払日によって、最後の給与がいつの給与になるかは変わります。このページは月数だけを言い、どの給与から引かれるかは言い切りません。保険料の金額は、給与の額(標準報酬月額)で決まります。
届出と申出の期限は資格喪失日から数える
次の会社の保険に入らないときは、国民健康保険・国民年金の届出を市区町村に出します。期限は資格喪失日から14日以内で、月末に退職したとすると2026年12月14日(月)、月末の前日なら2026年12月14日(月)です。会社の健康保険を続けたいときの任意継続の申出は、資格喪失日から20日以内で、月末の退職なら2026年12月21日(月)、月末の前日なら2026年12月21日(月)です。期限の日が休みの日に当たるときは、次の開いている日になります。数え方と詳しい決まりは、下のそれぞれのページと同じです。
住民税は退職した月で扱いが変わる
住民税は、退職日が月末かどうかでなく、退職した月で扱いが変わります(地方税法321条の5第2項)。たとえば11月30日(月)に退職すると、普通徴収(申し出れば一括)の扱いです。1月から4月に退職すると、残りの住民税を最後の給与や退職金から一括で引かれることがあり、手取りが大きく減る月になります。
| 退職した月 | 住民税の扱い | 内容 |
|---|---|---|
| 1月1日〜4月30日に退職 | 一括徴収 | 残りの月割額を、5月31日までに支払われる最後の給与や退職金からまとめて引かれる(給与などが残額に足りないときを除く) |
| 5月に退職 | 5月分の給与で終わる | 前の年度の分は5月分の給与で引き終わる。6月から始まる新しい年度の分は、市区町村から届く納付書で自分で払う形(普通徴収)が一般的 |
| 6月1日〜12月31日に退職 | 普通徴収(申し出れば一括) | 退職の翌月以降の分は、市区町村から届く納付書で自分で払う(普通徴収)。会社に申し出れば、最後の給与や退職金からまとめて引いてもらえる |
注意:どちらが得とは言えない・同月得喪・保険料の金額
月末の前日に辞めても、その月の国民健康保険料・国民年金保険料は自分で払います。月末に辞めれば退職した月の保険料は会社と折半で、厚生年金の加入期間が1か月長くなります。ただし、国民健康保険料は世帯の人数や前年の所得で決まり、給与から引かれる額は標準報酬で決まるため、どちらが得かは人によって違い、必ず得とは言えません。
同じ月に入社して退職したとき(同月得喪)は、その月を1か月として被保険者期間に入れます(厚生年金保険法19条2項)。このページの比べは、同月得喪には当てはまりません。
退職日の翌日に次の会社へ入る(入社日が資格喪失日と同じ日)なら、国民健康保険・国民年金の届出は要らず、保険はそのままつながります。入社日が決まっている人は、次の会社の人事に確かめてください。
実際に引かれる保険料の額や手続きの扱いは、加入している協会けんぽ・健康保険組合・年金事務所、お住まいの市区町村の役所の窓口で最終的に確かめられます。
この記事の根拠
- 法令:e-Gov法令検索「健康保険法」第三十六条
「その事業所に使用されなくなったとき。」 - 法令:e-Gov法令検索「健康保険法」第百五十六条第三項
「前月から引き続き被保険者である者がその資格を喪失した場合においては、その月分の保険料は、算定しない。」 - 法令:e-Gov法令検索「健康保険法」第百六十七条第一項
「被保険者がその事業所に使用されなくなった場合においては、前月及びその月の標準報酬月額に係る保険料」 - 法令:e-Gov法令検索「健康保険法」第三十七条第一項
「第三条第四項の申出は、被保険者の資格を喪失した日から二十日以内にしなければならない。」 - 法令:e-Gov法令検索「厚生年金保険法」第十四条
「その事業所又は船舶に使用されなくなつたとき。」 - 法令:e-Gov法令検索「厚生年金保険法」第十九条第一項
「被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までをこれに算入する。」 - 法令:e-Gov法令検索「厚生年金保険法」第八十四条第一項
「被保険者がその事業所又は船舶に使用されなくなつた場合においては、前月及びその月の標準報酬月額に係る保険料」 - 法令:e-Gov法令検索「国民健康保険法施行規則」第十三条
「法第六条各号のいずれかに該当するに至つたため、被保険者の資格を喪失した者があるときは、その者の属する世帯の世帯主は、十四日以内に」 - 法令:e-Gov法令検索「国民年金法施行規則」第六条の二
「当該事実があつた日から十四日以内に、次に掲げる事項を記載した届書を市町村長に提出することによつて行わなければならない。」 - 法令:e-Gov法令検索「地方税法」第三百二十一条の五第二項
「その事由がその年の翌年の一月一日から四月三十日までの間において発生した場合」
2026年11月2日に出典と照合しました。
退職日の違いのよくある質問
自分が月末に退職すると、最後の給与から何か月分の保険料が引かれますか?
月末に退職すると、退職した月が被保険者期間に入るので、前月分とその月分の2か月分が引かれることがあります。今月なら11月30日(月)の退職で10月分と11月分です。月末の前日の11月29日(日)の退職は10月分の1か月分です。どの給与から引かれるかは会社の締め日と支払日で変わります。
なぜ退職日が月末だと会社の保険料がかかる月が1か月長くなるのですか?
保険料がかかる月は、退職日そのものでなく「退職日の翌日がどの月か」で決まるからです。月末に退職すると翌日が翌月の1日になり、退職した月まで会社の健康保険・厚生年金の保険料がかかります。月末の前日に退職すると、退職日までは会社の保険に入っていますが、翌日はまだ退職した月のうちなので、その月の保険料は国民健康保険・国民年金の側になります。
月末の前日に辞めれば保険料は得ですか?
必ず得とは言えません。月末の前日に退職すると、退職した月は国民健康保険と国民年金に自分で入り、全額自己負担です。月末に退職すると、その月の厚生年金・健康保険は会社と折半で、厚生年金の加入期間も1か月長くなります。国民健康保険料は世帯と前年の所得で決まるので、負担が軽いのはどちらかは人によって違います。
退職日と最終出勤日は同じですか?
同じとは限りません。最終出勤日は最後に出社する日で、有給休暇を使うと退職日は最終出勤日より後になります。健康保険・厚生年金の資格が終わるのは退職日の翌日なので、保険の月を決めるのは最終出勤日でなく退職日です。
住民税は月末に辞めるか前日に辞めるかで変わりますか?
変わりません。住民税は退職した月で扱いが決まります。1月から4月は一括徴収、5月は5月分の給与で終わり、6月から12月は普通徴収(申し出れば一括)です(地方税法321条の5第2項)。