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AI映画祭WAIFF京都レポ:1217人が集った議論

WAIFF 2026 KYOTO

開催期間:3月12日〜3月13日

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WAIFF 2026 KYOTO
WAIFFって何のイベント?
映画とAIの接点を探る国際映画祭で、マルコ・ランディ氏が創設。京都では短編や縦型など多彩な部門で議論が交わされ、受賞作は国際上映連携が予定されたイベントです。
KamikAIって現場でどう使うの?
アニメのラフスケッチをAIがリアルタイムで線画にクリーンアップする制作支援ツール。導入で工程の80〜90%削減が見込まれる一方、技能伝承や雇用への配慮から段階的な教育導入が議論されています。

京都で幕を閉じたWORLD AI FILM FESTIVAL 2026 — 2日間で1217名が来場

WORLD AI FILM FESTIVAL 2026 in KYOTO(以下 WAIFF 2026 KYOTO)は、2026年3月13日(金)にロームシアター京都で閉幕しました。主催のWAIFF JAPAN実行委員会は、会期中の総来場者数が1217名を記録したことを発表しています。プレスリリースは株式会社TOKYO EPICより2026年3月25日 10時20分に配信されました。

今回の京都開催では、映画とAIの接点を巡る多彩なセッションが展開され、俳優、声優、プロデューサー、社会学者など多様な立場の登壇者が、著作権や雇用問題、表現の本質までをテーマに議論しました。主要受賞作品はクリエイタープラットフォーム「LIFE LOG BOX(LLB)」を通じ、ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)の公式招待作品として上映される予定と発表されています。

パートナー連携の発表

会期中、WAIFF JAPAN実行委員会はアジア最大級の国際短編映画祭、ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA、創設者/代表 別所哲也)とのパートナーフェスティバル連携を発表しました。これにより日本発の優秀作品の国際的な露出が期待されます。

関連リンクやプログラム、登壇者情報は公式サイトで公開されています。詳しくは以下のプログラムページを参照ください。

  • プログラム&登壇者: https://worldaifilmfestival.jp/program-and-speakers/
  • 公式サイト: https://worldaifilmfestival.jp/

WAIFFの起源と国際展開 — ニースの成功からカンヌへ続くロード

WAIFFは、元Apple欧州社長およびグローバルCOOを務めたマルコ・ランディ氏が創設した、映画と人工知能の交差点を探求する国際映画祭です。初回は2025年4月にフランス・ニースで開催され、53の国と地域から1,500作品以上の応募があり、会場には2,000名を超える観客・関係者が来場しました。

初回の成功を受け、WAIFFは2026年4月にフランス・カンヌでの第二回本開催を予定しています。本大会に至るまでの道程は「Road to WAIFF Cannes 2026」として、ブラジル(サンパウロ)、韓国(ソウル)、中国(無錫)、そして今回の日本(京都)の4都市が予選となり、各地で選ばれた優秀作品のみがカンヌ本大会へ招待されます。

日本開催でのカテゴリ設定

WAIFF 2026 KYOTOでは、短編・長編に加えて、時代の映像表現を反映した幅広いカテゴリーを設置しました。これらは従来の映画祭の枠を超え、SNS時代や産業利用を視野に入れた内容です。

  • 短編映画
  • 長編映画
  • SNS向け縦型マイクロシリーズ
  • 広告映像(商業作品カテゴリ)
  • 脚本+AIティザー

WAIFF本体の運営は、フランスのアルプ=マリティーム県と、欧州の「AI・アート・社会課題」研究機関であるEuropIA Instituteの主導によって行われており、技術革新と芸術表現の架け橋となるべく規模と精度を拡大しています。

制作現場で披露された最新ツールとその議論 — KamikAIの導入検討と教育の重要性

セッション⑥「AI×映画・アニメ制作:現場を支える最新ツール『KamikAI』」では、Coco NittaによるAIアニメ制作ツールKamikAIが紹介されました。KamikAIはアニメーターが描いたラフスケッチをAIがリアルタイムで線画へクリーンアップするなど、制作工程の効率化を志向するスタジオ向けの製品です。

KamikAIの導入により、採用した場合は作業工程の80〜90%の削減という数値が示される一方で、クリエイターの将来や技術の空洞化を懸念する声もあり、教育を重視して段階的に導入する方針が語られました。具体的には、伝統的な制作プロセスをまず習得させた上でKamikAIを学ばせるというアプローチです。

現場から出た主な論点

  1. 効率化の恩恵と失職・技能喪失への懸念の両立
  2. 導入を説得するプロデューサー側のハードル
  3. 教育カリキュラムによる技術伝承の必要性

登壇者の発言も注目されました。櫻井は現場での分業構造を指摘し、KamikAIをどの工程に組み込むかが課題だと述べました。髙橋はAIに対する偏見が変わったが、宮崎駿監督のような場合は手描きの方が速いだろうとの見解を示しました。

また、デジタル化された仕上げ工程の例を引き、作業が短縮されるとやり直し回数が増えるとの指摘もありました。具体的に「作業時間が10分の1になった時、10回やり直しが増えた」という過去の事例に触れ、AIによって作業時間が100分の1になれば、クリエイターはより多くのリトライを重ねるだろうという洞察が示されました。

ツール 用途 示された効果
KamikAI ラフスケッチの線画クリーンアップ、アニメ制作支援 制作工程の80〜90%削減の可能性(採用時)

会場ではまた、パネル写真のキャプションとして「【AI×模擬裁判の様子】(左から:櫻井、髙橋、中山、照井、齋藤、秦、Remi)」が掲出され、議論に参加した顔ぶれが視覚的にも示されました。

社会学の視点から問う「焼け野原」の先 — 宮台真司による基調講演

閉幕を飾ったセッション⑦では、社会学者・宮台真司が「AI時代のクリエイティブ――圧倒的な絶望とその先の希望とは?」と題して基調講演を行いました。宮台は脳科学の比喩を用い、現在のAIは強化学習に相当する中脳的働きに留まっているが、いずれ大脳に相当する自己や自我の働きを獲得する可能性があると示唆しました。

宮台は、プロンプトが不要となる可能性を指摘し、例えば「僕が好きな恋愛映画を30分ぐらいで作ってくれない?」と言えばAIが応じる時代が来る可能性を示しました。その結果、置き換え可能なクリエイティブ作業がほぼ消失し、社会や現場が「焼け野原」になると断言しました。一方で宮台は「加速主義」の立場を取り、代替可能な作業はAIに任せ、人間はAIには作れない領域、すなわち制御を超えた情動的な表出(エクスプロージョン)に向き合うべきだと説きました。

登壇者の反応とフィナーレ

櫻井は宮台の講演を聞きながら、スタジオジブリでの経験を振り返り、作品や映像が手軽にアクセス可能になることへの抵抗感について言及しました。齋藤は子どもに与える体験の重要性を再確認し、ダグラスも若い世代から学ぶ姿勢の重要性に同意しました。

閉会の挨拶では代表の和田がWAIFF in KYOTOの第1回目の終了を宣言し、映画祭を継続していく意志を示しました。また、主要受賞作品がLLBを通じてSSFF & ASIAの公式招待作品として上映される予定であることが改めて伝えられました。

メディア・問い合わせ先と素材

メディア向け提供素材は以下の共有フォルダからダウンロード可能です。コピーライツ表記は「© WORLD AI FILM FESTIVAL 2026 in KYOTO」とされています。

  • メディア素材: https://drive.google.com/drive/mobile/folders/1LR6EhSvXXYXpxWJ9oVQgrfAN8oFvJ_J3?usp=sharing
  • コピーライツ表記: © WORLD AI FILM FESTIVAL 2026 in KYOTO
作品に関するお問い合わせ
info@worldaifilmfestival.jp
宣伝に関するお問い合わせ
フリーストーン高松・永松 fsp-pr@freestone.jp
紙媒体 担当
星貴子 090-6120-8733 atk.hoshi@gmail.com
電波 担当
山口紅子 090-3477-1206 beniko.yamaguchi@gmail.com
ウェブ 担当
永松貴子 takako.nagamatsu@freestone.jp
WAIFF JAPAN実行委員会 住所
東京都中野区本町二丁目46番1号 中野坂上サンブライトツイン14階(主幹事会社 株式会社TOKYO EPIC 事務所内)
項目 内容
イベント名 WORLD AI FILM FESTIVAL 2026 in KYOTO(WAIFF 2026 KYOTO)
開催日 2026年3月13日(閉幕)
プレスリリース配信 株式会社TOKYO EPIC 2026年3月25日 10:20
総来場者数 1217名
主要連携 ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)
プラットフォーム LIFE LOG BOX(LLB)を通じSSFF & ASIAの公式招待作品として上映予定
創設者 マルコ・ランディ(元Apple欧州社長・元Global COO)
初回(ニース 2025)応募数 53国・地域から1,500作品以上、来場2,000名超
Road to WAIFF Cannes 2026 予選都市 ブラジル(サンパウロ)、韓国(ソウル)、中国(無錫)、日本(京都)
日本開催カテゴリ 短編、長編、縦型マイクロシリーズ、広告映像、脚本+AIティザー
主催/運営 WAIFF(アルプ=マリティーム県、EuropIA Institute主導)/WAIFF JAPAN実行委員会
お問い合わせ(代表) info@worldaifilmfestival.jp

以上がWORLD AI FILM FESTIVAL 2026 in KYOTOの主要な情報と当日の議論の要点です。本稿では発表された全情報を網羅的に整理しました。技術革新の可能性と表現の本質に関する議論は多岐に渡り、今後の映像表現と産業構造の変化を占う重要な示唆が含まれていました。