結婚式のジェンダーフリー化と実例で見るサステナブル対応最新動向
ベストカレンダー編集部
2026年3月26日 16:19
T&Gウェディング調査
開催期間:2月5日〜2月26日
📅 カレンダーに追加:Google|iPhone/Outlook
ジェンダーフリー志向が示す結婚式のスタイル変化
株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ(以下:T&G)が実施したウェディングプランナー342名を対象とするアンケート調査では、66%のプランナーが「性別で固定化された結婚式の役割に疑問を持つ方や、ジェンダーフリーな結婚式を希望する顧客が増えている」と回答しました。さらに、そのうち約60%のプランナーが「担当顧客の5割以上がジェンダーフリー志向を持っている」と感じており、結婚式の進行や言葉遣い、演出に対する価値観の変化が明確に表れています。
コロナ以降に価値観が多様化した背景もあり、従来の性別役割に基づく進行を見直し、「何のために行うか」「誰に何を伝えるか」を重視してアップデートするカップルが増えています。用語や演出そのものに違和感を抱く若い世代の存在も指摘されており、ウェディングの現場ではフラットで当事者中心の提案が広がっています。
しきたりのアップデート事例と現場の声
下記は、調査で挙がった具体的なアップデート項目と現場から寄せられた実例です。項目ごとに何が変わっているのか、ゲストや親御様の反応も含めて整理します。
数字や担当プランナーのコメントを併記することで、実際の現場での取り組みとその効果が分かりやすく伝わるように構成しています。
- ブーケトス(176名のプランナーが選択)
進行の変化:独身女性限定の演出から、性別を問わず参加できる「プレゼントトス」やお菓子まき、全員参加型のプレゼントセレモニーに変更する提案が増加。
現場の声:NEEDSみなとみらいVERANDA by T&G WEDDINGの越智麻衣子氏は、”“幸せになりたい人”のように誰でも参加できる方法を提案しており、老若男女問わず楽しめる時間が生まれた”と述べています。 - 花嫁の手紙朗読(143名が選択)
進行の変化:ご新婦だけでなくおふたり双方が手紙を読むケースや、おふたりがゲスト全員に向けて手紙を読む演出に変更する例が増加。
現場の声:NEEDS神戸三宮の関知美氏は、ご新郎側の親御様が手紙朗読を予想しておらず「より素直な感情が溢れる場面が生まれた」と報告しています。 - 両家代表挨拶やウェルカムスピーチの見直し
進行の変化:伝統的な両家代表挨拶を行わず、ふたりの挨拶で締めくくるなど、カジュアルで和やかな進行を選ぶケース。
現場の声:NEEDS常滑の松浦唯菜氏らは、親御様もゲストの一員として楽しんでもらうために挨拶を省く提案を行い、等身大の雰囲気が生まれたと述べています。 - ファーストバイトの再構成
進行の変化:伝統的な意味付けをあえて説明せず、おふたりのパーソナルに合わせた一言で意味を再定義する、あるいはゲストを呼んでサプライズで行うケーキセレモニーに変更するなどの工夫。
現場の声:TERAKOYAの加藤百香氏は、ゲストを巻き込む形にしたことで演出への参加感が高まったとしています。 - 入場やバージンロードのアレンジ
進行の変化:「新婦が父と歩く」等の固定観念を外し、兄弟や大切な友人と歩く、あるいはふたり同時入場にするなど、多様な演出が増加。
現場の声:NEEDS広島の吉田姫菜氏は、大切な人と歩む瞬間を重視した提案が多いと述べています。
サステナブルな選択肢が定着する動きと実践例
サステナビリティに関する問いでは、58%のプランナーが「既存のしきたりや定番をアップデートし、サステナビリティに繋がる取り組みを選択する顧客が増えている」と回答しました。さらに、担当顧客の5割以上がサステナブルな取り組みに関心を持っていると感じた割合は72%に上っています。
具体的なアップデート項目では、ペーパーアイテム(186人)、次いで引き出物(102人)が多く挙げられており、WEB化やギフトカード、再利用可能な引き出物袋などの導入が拡大しています。プランナーの中には「担当顧客の9割がWEB招待状を利用し、8割がカタログギフトを手配している」と回答する者もおり、デジタル化の浸透が進んでいることが伺えます。
ペーパーレスと引き出物の工夫
ペーパーレス化は招待状だけでなく、席次表やメニュー表のWEB化にまで広がっています。事前に配席や料理情報が共有されることでゲストの安心感につながる点も報告されています。
引き出物では、ギフトカードタイプやカタログギフトを活用するほか、引出物袋を布製のエコバッグにして結婚式後に再利用してもらう工夫も好評です。NEEDS富山の田中咲来氏は、友人と親族で引き出物の形式を分ける配慮が増えていると指摘しています。
- ご祝儀のキャッシュレス化
“つつむと”というご祝儀ATM送金サービスの導入例があり、T&Gと株式会社セブン銀行が共同開発したサービスはご祝儀袋や新札の両替が不要となる利便性が評価されています(https://www.sevenbank.co.jp/oos/adv/tsutsumuto-gosyugi-all-lp.html)。 - 料理・ドリンクのサステナブル化
T&Gオリジナルの「ロジャーグラートアートボトル」は、障がい者アート協会へのチャリティーにつながる商品として注文を受け、オーガニックドリンクやエディブルフラワーを使ったメニューはゲストの関心を集めています。 - 会場装飾の工夫
生花を押し花にしてアフターブーケを作るなど、思い出を長く残す加工や、旬の花を活用するサステナブル装飾プラン「季綴」を導入する事例が挙がっています(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000268.000012799.html)。
調査概要とT&Gの事業情報
本調査はインターネット調査の手法で実施され、調査期間は2026年2月5日~2月26日、対象はT&G所属のウェディングプランナー342名です。対象顧客は2023年4月以降~2026年2月までに打合せを行った婚礼顧客を対象としています。
調査結果からは、ジェンダーフリーやサステナビリティに対する関心が顕著であり、実際に演出やアイテムの変更が進んでいることが明確に示されています。以下にT&Gの基本情報とあわせて整理します。
- 会社名
- 株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ(T&G)
- 設立
- 1998年10月
- 所在地
- 東京都品川区東品川2-3-12
- 代表者
- 代表取締役社長 岩瀬 賢治
- 事業内容
- 国内ウェディング事業、ホテル事業、レストラン事業、コンサルティング事業、ドレス事業、ブライダルクレジット事業、ハネムーン事業
- 運営規模
- 全国で約60の結婚式場を運営、年間約12,000件のウェディングをプロデュース
- その他
- 2017年よりグループでTRUNK(HOTEL)を展開し、ブティックホテル市場の創造を目指す
アンケート調査で得られた詳細なデータやプランナーからの具体的なコメントは、現場での提案や導入の根拠としても有用です。ジェンダーフリーやサステナビリティの考え方を踏まえたうえで、しきたりの意味や背景を理解しつつ、顧客とプランナーがともに最適な選択を検討している様子がうかがえます。
調査のポイントと現場での影響
調査は342名のプランナー回答を基にしており、具体的な数値やエピソードが多数寄せられています。多くのプランナーが顧客の価値観の変化を実感している点は注目に値します。
現場では、言葉遣いや儀式の意味付け、進行方法を再検討する動きが定着しつつあり、ペーパーレス化や引出物の見直しなどサステナブルな選択も定着し始めています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査対象 | T&G ウェディングプランナー342名(インターネット調査) |
| 調査期間 | 2026年2月5日~2月26日 |
| 対象顧客期間 | 2023年4月以降~2026年2月に打合せを行った婚礼顧客 |
| ジェンダーフリー志向の増加 | 66%のプランナーが「増えた」と回答、うち約60%が担当顧客の5割以上に該当すると実感 |
| ジェンダーフリーでアップデートされる項目(上位) | ブーケトス(176名)、花嫁の手紙朗読(143名)など |
| サステナブル志向の状況 | 58%が「サステナブルな取り組みを選択する顧客が増えている」と回答。担当顧客の5割以上が関心ありと感じた割合は72% |
| サステナブルで実際に変更される項目(上位) | ペーパーアイテム(186名)、引き出物(102名)など。WEB招待状やカタログギフトの利用増加 |
| 注目のサービス・事例 | ご祝儀ATM送金サービス「つつむと」(セブン銀行共同開発)、T&Gオリジナル「ロジャーグラートアートボトル」、サステナブル装飾プラン「季綴」 |
| T&Gの事業概要 | 設立1998年10月、所在地:東京都品川区、代表:岩瀬賢治、全国約60式場、年間約12,000件のウェディングなど |
以上の通り、調査はジェンダーフリーとサステナビリティの双方が結婚式の設計において重要な要素になりつつあることを示しています。プランナーの現場からは具体的な工夫や導入例が多く寄せられており、従来のしきたりを踏まえたうえで適切に選択・再定義する動きが広がっていることが確認できます。